－今回は音の結束がとても強くなっていると思いました。ギター2本がさらにそうなっているから、そこも際立つのでは。

マナブ：機材もいろいろ新しくしたんです。だから前よりすごくクリアな感じがしました。

和己：まずキャビ（※キャビネット）が替わったんですよね。前使ってた大きいものを売って、そのお金で新しいものを買って。......やっぱいいよね？

マナブ：うん。次また新しいものも導入できそうで。

和己：そうだね。機材とか、根本的なところに向き合ったほうがいいなと思ったんです。最近は特に今あるものだけじゃなくて、いろんなものを調べて"これ使ってみたいね"と探っていくのも楽しいなと思ってるんで。だからギター・キッズみたいな感覚ですね。新しいバンドを始めているくらいの気持ちでもあるので、そういう楽しさを感じています。

－ドラムはいかがですか？ 曲によって音色が違うと思いましたが。

ジン：仕上げ方は全曲違うんですけど、ドラム自体のチューニングはほとんど変わってないんです。近年の自分の流行りというのがまたできて、ドラム・テックの人と話し合いながらチューニングや音の感じを変えていきました。スネアのチューニングを低めにしたので、今回は自分が好きでライヴでよく使ってるスネアは使ってないんです。

和己：スネアの音、めちゃくちゃいいよね。

マナブ：うん。いいです。

ジン：......激ロックっぽい音にしました（笑）。本当にそんな感じの音作りです。盛りだくさんで叩いてたものをちょっと減らして、そのぶん音のひとつひとつが際立って出てるのかなと思います。

－わたしは『昏睡』を聴いて"4人のSCREWは整ったのでは"と思っていますが、みなさんはいかがですか？

鋲：俺は結構感じてますね。

和己：俺も。2月9日（のライヴ）で。

ジン：細かいことを言えばまだ100％ではないし、未完成だと思ってるんですけど、それを絶対形にしていかなきゃいけないんで。試行錯誤しながら曲を作っていこうと思っています。

マナブ：（ルイの脱退直後は）次に進むと言いながらもまだ何もわからない状態だったんですけど......4人で写真を撮ったり、作品が仕上がったり、この前はライヴをしたりして。それで"あ、本当に4人なんだな"っていうのを実感して。でも4人でもできることもわかって、どこかしらほっとしてる感じはありますね。

－今回、Track.2「ANITYA」で岡野ハジメさんと初タッグを組んでらっしゃいますね。ダークだけどキャッチーさがあるという、SCREWの強みが出た曲だと思いました。

鋲：ずっとお願いしたいなと思ってたんです。でももともとやってくれているプロデューサー（告井孝通）とも相性が良かったし、彼でも良かったんですけど、4人になって1発目の作品ということで、今かなと思って。うちら的にも刺激が欲しかったし、ひと皮剥けたところを見せたいなと思ってお願いしました。

ジン：岡野さんからはもっとたくさんオーダーがあると思ったんですけど、それほど多くなくて、結構自分たちのやりたいようにやらせてもらいました。アレンジのやり取りは結構な頻度でしましたね。イントロが替わったり、細部にこだわっていろいろ電話なりメールなりで意見交換をしたり。作った曲のイメージを大事にしたうえで、その曲が引き立つようなアレンジをしてくれました。

和己：ジンが連絡を取り合ってくれたあとに、プリプロで1日スタジオを使って岡野さんとみっちりやって。そこで宿題を出されたものにはあとからデータを投げて、という感じでした。

マナブ：和己とふたりでみっちり作ったものに対しても"ここは半拍ずらして入ったら？ ちょっと聴こえ方が変わって意外性があるから"と言ってもらったり。僕は提案されたときになんとなくで言われちゃうと納得できないタイプなんですけど（笑）、"～したほうがいい"という提案に、こっちが納得できる理由がちゃんとあったので、やっぱりすごい人だなと思いましたね。昔っから名前を知っている人でもあるし。本当にプロだと思いました。