－『PSYCHO MONSTERS』はSCREWのできることがこれでもかと詰まった作品になりましたが、今回は"昏睡"というものがテーマになっているゆえに、シックなイメージがありました。硬派で一本気の通った、SCREWなりのシンプルというか。

鋲：去年のツアーから4人で集まって話す時間も結構あって、そのときに"モノクロの世界"というワードも上がったんで、話は早かったですね。とにかく1回全面的に"死"を匂わせようかと。それがバンドの状況でもあるし、それがあるからこそ『覚醒』がより際立つんじゃないかと思って。

－"バンドが死を迎えた"ということをちゃんと作品にするというのは、自分たちの素の部分を出す感覚にも近いのでは。

鋲：そうですね、バンドが過ごしてきたものが作品に反映できていると思うので。......今までだと僕がタイトルやワードを持ってきて、その中にはメンバーですら理解できないものもあったと思うんです。けど今回は同じ時間過ごしてきて、同じ痛みを共有してきた中で生まれてきたものなので、すごく強いものになったと思っています。『PSYCHO MONSTERS』は5人のSCREWの集大成だと思うんです。そこから4人になって、4人の気持ちが固まっているというのも、これを聴いたら感じてもらえるんじゃないかなと思います。

－そうですね。みなさん"昏睡"というテーマで曲作りをなさったのでしょうか？

マナブ：『昏睡』を作るにあたって、まず「ANITYA」が入ることが決まって。自分が原曲を作った「弔いの鐘」はもともとは他のテーマで作っていた曲なんですけど、バランスを見て選曲していって選ばれた、という感じです。

和己：僕の作った「REMEMBER ME」は"昏睡"という言葉のイメージからできましたね。

ジン：鋲の書く歌詞の世界観の"昏睡"にはまるだろう、と思うものを好きなように作っていきました。

－"昏睡"という言葉から、塞ぎ込んでいて彷徨っているイメージなのかと思ったのですが、まったくそんなことはなく力強さがたくさん感じられたので意外性もありましたし、ほっとしました。

鋲：やっぱりそれは『覚醒』というものが先にあるからですね。まだ何も決まってないけど......『昏睡』単発だったらもっと後ろ向きだったと思うんです。でも『覚醒』がある、という気持ちが表れてる......のかな。『昏睡』には自分たちが経験したつらいことだけでなく、いい方向に行くようにという気持ちも詰まっているので、今まで以上にSCREWって感じですね。今はCDもどんどん完成に近づいているので......すごくハッピーです。

和己："ハッピー"（笑）。

鋲：ハッピーですね（笑）！

和己：2回言ったね（笑）！

－（笑）ほとんどの人が、つらい現状をなかったことにして次に進むと思うんです。それをせずにちゃんとつらい現状、前に行きたいという気持ちと向かい合ったから、自分たちでも納得できたというのもあるのでは。

鋲：しっかりとつらいことも消化して、次に進めるというのは、バンドとしても生きているうえでも、ちゃんとしたリセットになるし。これは今後にも活きてくることなのかなと思います。やっぱり達成感もありますしね。未来が少し見えたなと思ってます。