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INTERVIEW

exist†trace

2014.09.19UPDATE

2014年09月号掲載

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Member:ジョウ (Vo) miko (Vo/Gt)

Interviewer:米沢 彰

-それも単にポップになっていっているのではなく、J-POPやJ-ROCKを消化した日本的なメロディを柱にしたサウンドへと向かっているように感じるのですが、その辺りはいかがですか?

miko:そのへんはもう感覚のままに作っているので(笑)。

ジョウ:アレっぽいなとかコレっぽいなとかはなくて、mikoっぽいな、と毎回思いながら歌ってますね。ほとんどmikoが作詞作曲をやっているんですけど、ツイン・ヴォーカル・スタイルになってからは、どうやったら2人の声をうまく出せるかとか、どうやったらツイン・ヴォーカルをうまく活かせる曲を作れるかをすごく考えるようになったと思いますね。その点では以前とは変わっていると思います(笑)。mikoらしさは全然変わらず、むしろ良くなっていますけどね。

miko:毎回必死に作ってるから、よりよいものをっていう衝動でいってるだけなんですけどね。そう言われるとそうなのかって思います(笑)。

-ほとんどの曲がmikoさんの作曲になっていますが、作曲のプロセスはどのように進めているのですか?

miko:基本的に家でドラム、ベース、ギター、歌全部を入れて1コーラス作っています。そこで初めてバンドに聴かせて、"かっこいい"って言ってもらったものをまた家に持って帰って、フル・コーラスを作りますね。

ジョウ:どんどん進化していくので、何が来るのか怖いときもあります(笑)。"こんなの飛び出てきた!"って(笑)。でもこっちも、何が出てきてもそれに負けない準備をしてますけどね!

miko:例えばシャッフルの曲を初めてやるときとかも、私がアレンジしている間にみんながシャッフルの勉強をしてくれてて、どんどんみんなのアレンジ能力があがってくるのがわかります。私も作っているだけじゃなくて、どんどん勉強しなきゃなあって思いますし、刺激しあっていますね。

-先にリリースされたシングル「スパイラル大作戦」では曲調とリンクした昭和っぽいレトロな映像のMVが印象的でしたが、こういったビジュアル面は誰かが中心となって決めていたりするのでしょうか?

ジョウ:特に決まってはいないですね。メンバーとスタッフが揃ってみんなで意見を出し合っていく感じですね。

miko:「スパイラル大作戦」のときは先にジャケットが決まっていたんです。曲の内容もいびつで何かが捻れている感じでつくっていて、ジャケットのインパクトがとても強かったので、そのイメージからPVを作っていきました。

-ビジュアル面でいうと1本通っているようで、皆さんそれぞれ自由じゃないですか。微妙な緊張感というか(笑)。誰かが"それ以上はやめとけ"ってストッパーになったりはしないんですか?

ジョウ:見た目に関しては完全に各々でやっちゃってますね。撮影の日に驚くこともあります(笑)。"その頭何!"みたいな。

miko:でも、もともと5人のキャラもバラバラなので、それをお互い面白がってますね。"それはちょっと......"とかはないよね?

ジョウ:うん、ないね(笑)。

-皆好きなことをやっているけど、根っこの部分は近いところにあるんですね。

ジョウ:やっぱり長く一緒にやってきたので、根本はわかっているというか、ずれないというか。その上でいかに尖るかをそれぞれで考えているのかもしれません。

-その一方でその1つ前の「ダイアモンド」は近未来的な映像のMVで、1年ほどの期間の2つのシングルなのに面白いなと思ったのですが、この二面性は何かコンセプトや考えがあってのものだったのですか?

miko:「スパイラル大作戦」のときにはもう力が抜けてるんですけど、「ダイアモンド」のときはツイン・ヴォーカルになりたてで作ったということもあり、サウンドとしてもキラっとしたものができたので、今までとは違う冒険をしました。今観ると"まだまだ遊べるじゃん"って思うんですけど、「ダイアモンド」がきっかけになって、いろんなライヴを経験して、いろんなことを吸収して、1年かかりましたけど、「スパイラル大作戦」に辿り着けたと思います。そのころからも自分たちがやりたいことがわかってきて、ただ黒いものをまとっているだけが私たちじゃないっていうことに気付けましたね。

-作品全体として聴いたときに、曲順やアルバム全体のことを考えながら作った感じが全然しなくて、それぞれできた曲を自然に入れ込んだイメージを受けましたが実際はいかがでしたか?

ジョウ:まさにそうですね。「ダイアモンド」をリリースしたあたりから、mikoがすごくいっぱい曲を書いてきて、その中から選りすぐりのものを選びました。とにかくライヴで育ててきた曲が多いです。1つのCDとしての作品というよりも、ライヴのダイジェストというか、ライヴの絵が見えるようなイメージで作ったので、1stアルバムとはだいぶ作りかたが違う感じです。

-最後に「VOICE」という重めだけどサビはキャッチーな曲を置いていて、これを最後に持って来るんだって面白さを感じました。

miko:私の趣向ですね(笑)。ゴリっとしたリフとポップなメロディみたいな組み合わせが好きなので。「VOICE」は1番落差の激しい曲なのかもしれないです。この曲は今ライヴでとても重要な曲になっているので、私たちとファンの絆が深まる曲でもあると思います。