INTERVIEW
SoundWitch
2014.05.12UPDATE
2014年05月号掲載
Member:Twin (Vo) Dragon (Gt) Matsubai (Ba) Maiden (Machine/Gt) Shark (Dr)
Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)
-またロック・バンド的な発想というよりはどちらかというとEDMの方法論をそこかしこに感じました。例えばTrack.14「So Sweet So Scratch Heroes」の曲展開はロック・バンド的ではないですね。CELLDWELLERをも想起させる面白い展開の曲だと思いました。
Twin:無意識かなとは思うんですけど、ムラオカさんみたいにDJの方にそう言ってもらえるのは嬉しいですね。
Maiden:新鮮ですね。そう受け取ってもらえるんだって。
Twin:メタル好きの人は"メタル寄りの作り方になったよね"って言ってくれて。自分たちの持ってる要素が、聴いてくれた方の1番反応する成分のところに寄っていけるっていうのが嬉しいですね(笑)。
Maiden:そう言われてみればそうかなって思うんですけど、図らずもそういう形になったのかなと思います。そこに重きを置いていたわけではないので。確かにCELLDWELLERも好きですけど、だからといってそれも意識してないですし。
Shark:聴き手のスタイルが変わったって話もしてたよね。1曲目からずっと正座してCD聴いてる人って今はいないんじゃないかなって。
Twin:そう、そういう話をしてたんです。最近の人ってiPodに入れてランダム再生するじゃないですか。例えば1曲作ってプレイした感覚と、アルバムが出来上がってアルバムの流れで通して聴いた時の1曲の持つイメージってずいぶん違うんですよ。単品でライトに聴いて"これ体動かせるな。盛り上がるな"っていう人にも触れたいし、逆にアルバムをじっくりと聴き込む人にもまた違った表情を楽しんでもらいたいし。香水みたいにつける人によって匂いが変わって、最終的に聴いた人がその人だけのスタイルで楽しんでもらえるのが1番のコンセプトなので。自分なりの聴き方、楽しみ方を見つけて欲しいなと思います。
-ではそこまで大きく曲順にはこだわってないのですか?
Twin:いや、逆にこだわったんですよ。自分たちの中では逆に"これが1番いいだろう!"って。
Maiden:ライヴ・セットと似たところはありますね。この並びがベストだろうって提案的なところはあります。
-ちなみに歌詞は全曲英語詞ですが、書いているのはすべてTwinさんの手によるものですか?また歌詞についてのテーマはありますか?
Twin:そうですね、作詞は全て私です。アルバム通してのテーマはないんですけど、1曲ごとにはあります。全曲に言えることは、ダブル・ミーニングを意識して作ってることです。タイトルは意味深にも、直情的にも如何様にも取れるものになっています。「So Sweet So Scratch Heroes」は1番最初にそういう書き方をした曲なんですが、私の考えるロックって一般的なフォーマットのものではないけど、それだけじゃないかっこよさってロックには絶対あると思う。量産されるロックに対してちょっとした皮肉を込めて作り始めたのが「So Sweet So Scratch Heroes」で、タイトル、歌詞ともダブル・ミーニングになってます。新しい流行のものは凄く愛すべきことだけど、同時にクズになってしまう可能性があったりという意味を込めて作ってます。「Suzy The Mouth」は今のネット社会でぺちゃくちゃ無責任なおしゃべりをする人間に対する皮肉だったりと様々な意味を持たせてます。
-以前より更にヴィジュアル・イメージが作り込まれていますね。コンセプトはあるのでしょうか?
Twin:あえて正装をしてみました。どっちにも取れたり、どうともつかないものが自分たちの音楽でとても大事にしてる部分にあって、そのひとつの形をあえて分かりやすくバキッと表現してみようかってことで、デジタルのサウンドも増えたので逆に相反するゴシックの部分をコンセプチュアルなヴィジュアル・イメージで表現しました。
-最後に激ロック読者にメッセージをお願いします。
Matsubai:今回3年半ぶりということで激ロック読者は恐らくほとんどの人が初めて僕らを知る人だと思うんですけど、女性ヴォーカルって一括りにしてる人にひとつパンチを与えたいですね。大阪にこんなバンドがいるぞ!とガツンと言わせたいと思います。
Dragon:とてもバラエティに富んだアルバムになっているので、いろんな人に聴いてもらいたいです。どこかしら耳に引っかかるものがあると思うので、ぜひ1度聴いてもらいたいと思います。
Twin:今作はいつ聴いても新鮮で、かついつ聴いても不変的である作品を目標に自分たちの音楽の可能性と自分たちの持ちうる力全てを注いで作った渾身の1枚になってます。聴く人によって触れる部分があるよう、ギミックをいろんな部分に散りばめています。自分なりの聴き方で最後までたっぷり堪能しつくしてもらいたいです。
Shark:いろんな仕掛けがありますが、最終的にはポピュラリティのある感じにまとまってますので、ぜひ楽しんでください。
Maiden:SoundWitchの魅力のひとつにライヴがありますが、 今回Deluxe EditionにDVDというフォーマットでライヴ・シーンを収録していますので、音源プラス映像をチェックしてもらって、それを踏まえてライヴ会場に足を運んでもらって、自分なりの楽しみ方を掴んでもらえたらと思います。