INTERVIEW
ATARI TEENAGE RIOT
2014.03.17UPDATE
2014年03月号掲載
Member:Alec Empire (Vo/Prog)
Interviewer:藤崎 実
-4月に待望のジャパン・ツアーが決定していますが、意気込みを聞かせていただけますか?
新曲をたくさんプレイするよ。新加入のRowdyとのパフォーマンスを披露するのが本当に楽しみ。日本では初披露の曲ばかりだしね。すごくエキサイティングなショーになるはずだ。日本はいつだって楽しいから間違いない。曲を作ってる間、ずーっと90年代にやった全てのショーと同じくらいの数のショーをやってたから(笑)、すごくエナジーが詰まった曲ばかりなんだ。俺はそういったエナジーを曲に取り込むために、曲作りの時にスタジオにこもったりはしない。もしそれをやったら、Brian Enoみたいなレコードが出来ちゃうかもね(笑)。レコードもショーも、俺たちにとっては同じなんだ。互いにフィードバックし合って、どちらも出来上がる。だから、ファンからもらったエネルギーも曲にたくさんつまってるんだ。今回は、そのエネルギーがライヴをたくさんしてきた分大きいと思うし、新しいものになってるからお楽しみに!
-Nic Endoがデザインを手掛けたTシャツのデザインがとてもクールですね!間違いなくファンも喜ぶ必須アイテムです。デザイン・コンセプトなどはあるのでしょうか?
昔のスカルが入ったデザインなんだけど、あのスカルはATRが始めて作ったTシャツにプリントされたスカルなんだ。そのスカルと新しい要素を結びつけたデザインになってる。俺もすごく気に入ってるよ。パンク・ロックっぽくて。彼女は他にもTシャツをデザインしてるんだ。
-日本盤ボーナス・トラックについて教えていただけますか?
アルバム自体は10曲が基本。アルバムは、ヴァイナル・レコードよりも長くなるべきじゃないっていうのが俺の哲学なんだ(笑)。だいたい43分くらいに調節する。日本盤のボーナス・トラックは、俺のお気に入りなんだ。すごく壮大なトラックさ。あの曲だけじゃなくて、15曲くらい候補はあったんだ。でもボツにした。出来が悪かったんじゃなくて、集中力を切らさないためとファンを困らせないためにね(笑)。日本盤のボーナス・トラックに関しては、日本のファンにRowdyの他の部分も見て欲しくてこのトラックにしたんだ。このアルバムの後にあまり間を空けずすぐにでもリリースしたいRowdyとの作品がたくさんある。すごく楽しいトラックだったり、この作品に入ってるのとはまたちょっと違ったクールな作品があるんだ。ボーナス・トラックでは、彼のちょっと違った部分が見れると思うよ。Nic(Endo)もそうだし、ATRは皆色々な側面を持ってるからね。特に日本のファンにはそれを見てほしかったんだ。ヨーロッパではもうRowdyをライヴで見てる人たちがたくさんいるけど、日本ではまだやったことがないからね。もっと彼のことを皆に伝えたかったんだ。
-最後にATRの刺激に飢えている日本のファンへメッセージをお願いします。
『Reset』の曲の中でこのレコードのテーマでもある"Don't let all those negative people drag you down(ネガティヴな人間に足を引っ張られるな)"は、本当にそうだと思う。Nicが歌ってて、すごくシンプルなメッセージなんだけど、時にそれ以上の意味を持つんだ。外の世界を見て、自分ってダメな人間なのかなと思うことってあるよね。Nicが、そういう時はリセット・ボタンを押して、そんなの全部消してしまえ!って言ってるんだ(笑)。やり方はすごくシンプル。ただ、悪いことを受けつけなければいいだけ(笑)。自分が良くないと思うことには、賛同しなければいい。もしかしたら、自分が正しいかもしれないんだから。バカなこと、がっかりするようなことをしてる人もいる。でもそれはそれで放っておけばいいんだ。自分がそうならなければいいだけ。もちろん、それって簡単なことじゃない。他の人間になりたくなったり、誰かと友達になったり近づきたいことはやはりあると思うから。でも、自分が良しとしないことに賛同しなければ、自分が本当に会いたい人に出会えるんだよ。俺もそういうことをたくさん経験してきた。ドラッグをやる人とか、暴力をふるう人とか。でも、俺はやりたいくないと思ったから、俺は俺の道を進もうと決めたんだ。そのあと、素晴らしい人々に出会ったんだよ。こんな人たちが世の中にいたんだ!って、感動したね。自分のやり方、自分の道を常に探さないと。難しい時もあるけど、結果はかならず吉と出るから。日本の皆に4月に会えるのを楽しみにしてるよ!