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INTERVIEW

YOUR FAVORITE ENEMIES

2013.11.12UPDATE

YOUR FAVORITE ENEMIES

Member:Alex (Vo) Sef (Gt) Jeff (Gt) Ben (Ba) Charles (Dr) Miss Isabel (Key/Vo)

Interviewer:山口 智男

-Alexは?

A:地元のバンドをたくさん見ていたけど、プロフェッショナルなバンドという意味では、ニューヨークからやってきたRAMONESだね。15歳か16歳の時だった。人生を変えられたね。舞台と客席の間に境界線はないと初めて思えたコンサートだった。パワフルで、 ラウドで、ファストで素晴らしかったよ。あれが本当の意味でヘヴィって言うんだ。客が興奮して、会場の座席を取り外して、大暴れしはじめたんだよ。中には座席に座ったままボディ・サーフィンで運ばれる人もいてね。とにかくクレイジーだった。今、自分がライヴでクレイジーなことをやってしまうのは、あのRAMONESのコンサートが原体験としてあるからかもしれない。音楽によって、自由に解き放たれるという体験を、それまでにないレベルでできた夜だった。大騒ぎしながら赤の他人と抱きあい、目の前にある一瞬が永遠に変わっていくさまを目の当たりにしたんだ。そのコンサートに行ったという人たちはいまだに、あの夜はすごかったという話をあちこちでしているよ。RAMONESが1番、脂が乗っていた時期だったんじゃないかな。それを生々しく感じることができたコンサートだった。RAMONESについて語るといつも時間がなくなってしまうんだ。それほど僕にとって、彼らはすごい存在なんだよ。

-初めてコンサートに行ったバンドから1番、影響を受けているとは限りませんけど、バックグラウンドにある音楽はみなさんバラバラのようですね?

A:そうだね。

-YFEとして曲を作るうえで、全員の意見やアイディアをまとめるのが大変ってことはありませんか?

A:時にはね。ただ、音楽って魂や自分の人生にとって、すごく大切なものだから、曲を作るとき、どうしようかなんて作戦を立てる必要はないんだよ。僕らの中から溢れ出てくるものが自然であれば自然であるほど、純粋なものになると信じてるから、曲を作るときは変に考えたりしないんだ。

S:同時に全然違う好みのメンバーが集まっているからこそできる新しい発見もあるしね。俺はどちらかと言うと、自分の世界に閉じこもって音楽を聴いてきたタイプの人間だから、他のメンバーによって新しいバンドに目を向けることも多い。そこからの影響を取り入れて、自分の持ち味と合わせることができたらバンドにとってもいいよね。未知の音楽から影響されたからって自分らしさを失うとは思わないよ。むしろ、たとえ失ったとしても新しいことに挑戦したとき、ミュージシャンとして成長できるんじゃないかな。

-たとえば、どんなバンドを他のメンバーから教えてもらったんですか?

S:SONIC YOUTHをAlexから聴かせてもらった時の衝撃は忘れられないね。彼らの音楽にはヘヴィ・メタルの世界にはないテンションやカオスがあった。まるで重力すらない世界にひきずりこまれたような感覚を味わったよ。あの時は目の前に新たな世界が一気に広がったね。それとWILCOのギタリスト、Nels Clineだな。テクニックとパッション、そしてカオスをバランスよく、しかもメロディを失わずに取り入れているギター・プレイには刺激された。大好きなギタリストだよ。

-では、そろそろ時間なので、最後に今後の活動予定を教えてください。

A:日本では今年3月にリリースされた『Between Illness And Migration』がこれからイギリス、フランス、カナダで順次、リリースされるんだ。国によって、ヴァージョンが若干違うんだけど、リリース後は各国を回って、それぞれのヴァージョンをファンとシェアしたいね。大好きな仲間たちと大好きな音楽をやれるだけでホント幸せなんだけど、僕らをサポートしてくれるみんなにありがとうという気持ちも込めて、アルバムを紹介して回れるのはうれしいよ。来年はすごく忙しい年になると思う。感謝の気持ちでいっぱいだよ。最後に1つ付け加えたいんだけど、『Between Illness And Migration』の日本ヴァージョンには特別な想いが込められているんだ。というのは、このアルバムは、日本のある女性との約束を果たすために作ったアルバムなんだ。彼女はうつ病に苦しんだすえ、自ら命を絶ってしまった僕らの友人のお母さんなんだけど、Jeffと僕を東京にある40階建てのビルの屋上に連れていって、僕らの目を見ながらこう言ったんだ。“ここから見える東京の景色を見て。ここには私の息子みたいな子供がたくさんいる。あなたたちが彼らのために何かしたいと思っている気持ちはとてもうれしい。ぜひそうしてちょうだい”。『Between Illness And Migration』はその約束から生まれたアルバムなんだ。結果としてできたものはアートであり、音楽ではあるんだけど、そこに込められた想いはとても生々しい、僕の魂に突き刺さったものなんだ。彼女が僕の目を見ながら言った言葉は、何回、RAMONESのコンサートに行っても得られない、それとは全然違う衝撃を僕に与えた。そのことを最後にどうしても伝えておきたかったんだ。