MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

JAWEYE

2013.11.02UPDATE

2013年11月号掲載

JAWEYE

Member:上田 浩平 (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-歌詞に関しては?

いままで変な言い回しとか言葉とか使って書いたりしてたんですけど、今回はシンプルに書いたんですよね。歌詞を書いているときにマネージャーとかに見せて......意外と俺がダサいと思った、シンプルすぎたり直球すぎるものがいいと言われたりすることがあって。だから言葉の言い回しを考えすぎちゃっていた部分もあったのかもしれない。そういうこねくり回したものが好きだし、それが悪いわけじゃないんだけど、"シンプルな言葉でないと伝わんねえよなー"なんても思って、この盤に関してはシンプルな言葉で綴ってみようかなと。今までやってなかったことをやるとしたらそこかなと思ったんですよね。どの曲にも共通して言っているのが"世界"という言葉で。割といい曲ができたときにTwitterに"見てろよ世界"とか書いたりして、そのときに"そうだよな、作品は世界に放っていくものだよな"と思って。言葉も1回発した途端に世界に放たれて、その放たれた世界からキャッチ・アップしてくれるから言葉として成立していくわけで。どんなことでも自分の体のなかから出て行って、世界というものに放たれる瞬間があるんだなと思ったんです。それを考えていたら非常にロマンティックな気持ちになって(笑)、外に出ていくあらゆる事象のことを歌えたらいいなと思ったんですよね。日本も世界の一部だし、社会や世界に対して何かを伝えていく、残していくことが一貫したテーマになっている。それをシンプルな言葉で綴って表現していこうかなと思った作品ですね。

-ではサウンドの解釈と歌詞の解釈は別物だと。

そうですね。歌詞は歌詞、曲は曲。うちは大体曲が先なんで、曲が求める語感で書いているところがありますけど......変に意識して"この曲はこんな歌詞じゃないといけない"と思ったわけではないので、そこは柔軟にやっていきました。

-今作はこれまでのデジタルとロックの要素に、ラウド要素も強く織り交ぜられていて。音数も多くて、特にうわものは強烈ですよね。

どの曲の音も分離良く、バシッと聴こえるようにしたくて、美味しいフレーズをみんなが作ってくれたんでどの音も出したいというのはありました。ひとつの音がフィーチャーされていると飽きちゃうんですよね。いろんな音が鳴っていると、聴く環境や心境によって印象が変わるし、心に突き刺さるものが音になることもあれば歌詞になることもある。飽きさせないようにするのは意識しています。今回、僕の作った「Proof of」と「LIFE」は完パケで持っていったんです。広祐が「phi」と「Alternative World」、モロくんが「SPARK」と「Nearly Equal」で、「Pollyanna」は(コンポーザーの)3人が集まったときに、それぞれのネタを持ち寄って作っていって。その他の曲はデータがあって、それを聴くところから始まってます。モロくんの作る曲はフックが効いてて、オケやリフにもハッとさせられる。広祐の曲はマニュピがすごい前に出てきていて......やっぱりみんなメロディを大事に作ってるかなと思いますね。

-「Pollyanna」をはじめ、「SPARK」などはサウンドにも新しいアプローチが見えますが、上田さんの作曲なさった「Proof of」と「LIFE」はJAWEYEがもともと持っている歌心が滲み出ていると思いました。

わいわいがやがやしているのもいいんですけど、僕は疾走感のある歌ものがいちばん好きなので。今回は制作のときに"やってないことやろうぜ!"みたいなところからスタートしたんですけど、やってないことはやれたけど全然面白くなくて、"全然良くない"ってみんなハマっちゃって。それで"いま作ってきたものは一旦忘れて、自分の得意なもの作ろう"ということで「Proof of」と「LIFE」を作って。1回ハマったという経験を経てのシンプルさに辿り着いたんで、一般的なシンプルではない感じになったなと。マニュピレーターも面白い入れかたができたと思うし、「LIFE」も単なる歌ものではなくなったし。良かったなと思います。根本としては自分のやりたいやつ、というところですね。

-「Proof of」も「LIFE」もパーソナルな曲ですよね。歌詞はどの曲も現状打破というか、変わっていきたいというエネルギーがあって。その辺りはマンネリを嫌う上田さんのキャラクターがそのまま出ている気がします。

『ALTERNATIVE WORLD』というタイトル自体もそうで、この世は面白いこととつまらないことの繰り返しなんですよね。日常にいるなかで常に面白いものを求めていきたいし、求めているし、もっと逃げ出したい。もっと先に行きたいと思っている自分もいるなと。そういう"Alternate"のほうへ行きたい自分を歌ってみた感じですね。

-そして怪我をされて、一時的にハンドマイクで歌われたとのことですけれど。

はい。でも実は結構前から"俺がギターを弾かない曲があってもいいんじゃないかな"とずっと思っていたりもしていたんです。ギターを弾かないことが単なるマイナスになるならやらないほうがいいかなと思ってたんですけど......自分がもともと考えていたライヴの構成があって、(そのシュミレーションのために)昨日スタジオに入ってやってみたら、思いのほか良くて。