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INTERVIEW

AFI

2013.10.13UPDATE

2013年10月号掲載

AFI

Member:Davey Hovak (Vo)

Interviewer:山口 智男

-何か AFI として、やってはいけないことってあるんでしょうか?

同じことの繰り返しに終始しない。それだけだね。後戻りを始めたらそこで終わりだと思っているんだ。いや、後ろに戻ってみるのはいいとしても、そこで前にやったことをそのまま繰り返したのでは、それは停滞であり退屈だ。そうなったら最初に飽きるのが僕ら自身だろうしね。前に進んでいると思えるかぎりは何をやっても大丈夫。

-今回、敢えてチャレンジしたことはありましたか?

う~ん、敢えてというのは特にないな。とにかく楽しむことを重視した。だから、自分たちを楽しませることを意識したということになるのかな。だけど、僕らの場合、自分たちを満足させるのは容易じゃない。曲によっては大苦戦して、サビが浮かんでこないとか、Bメロがイマイチだとか、何だかどこかがキマらないとか、何度も何度もやり直すこともあるし。そうかと思えば、「17 Crimes」みたいにあっという間にできてしまう曲もあるし。とにかく、自分たちが納得できる曲を仕上げるというのが1番の目標で、どういうタイプの曲をという意識はない。

-「17 Crimes」は勢いもある曲ですけど、あれは作る時も勢いがあったんですね。

あっという間だったよ。今回のアルバムの中では特にストレートな印象を与える曲だけど、Jadeと僕とで15分ぐらいで書いてしまったその勢いが出ているのかもしれない。そして書き上がってすぐに、これは特別な曲になると思ったんだ。

-逆に最も苦労した曲というのは?

そうだな。「No Resurrection」と「I Hope You Suffer」は仕上げに苦労したな。何度もやり直して、サビやヴァースも何度も手直しした。「No Resurrection」のサビはちょっと変わっているから、アレンジを変えてみたり、メロディをいじってみたり、かなり苦労したよ。あの普通じゃない感じはキープしつつ、サビだから耳に残る高揚感やフックのあるパートにするという、そこがなかなかうまくいかなかった。

-そんな試行錯誤も含めて、1年半の曲作りだったわけですね。

そういうこと。

-どの段階でGil Nortonをプロデューサーに起用することにしたんですか?

曲作りが一段落して、アルバム用に録音したい曲の選別もできたところで、何人かプロデューサーと会って話をしたんだ。Gilもその中の1人で、彼が興味を示してくれたのは本当に嬉しかった。実は『Crash Love』の時も彼は僕らに興味を示してくれていて、ぜひ一緒にやりたいと僕らも思っていたんだけれど、スケジュール的に無理だった。だから今回、チャンスが巡ってきたのは本当に嬉しかった。Gilは曲を聴いて気に入ってくれて、僕らのこともとてもよく理解してくれた。スタジオに関してはエキスパートだからね、彼は。彼の技術にはずいぶん助けられたよ。

-Gilが手掛けてきた作品の中で、あなたが特に好きなものはありますか?

PIXIESのアルバムだね、やっぱり。単純に僕のフェイヴァリット・レコードに常に連ねられているのがPIXIESのアルバムで、それを手掛けていたのがGilだった(笑)。僕らはそれで彼のことを知ったんだ。それと、CATHERINE WHEEL。僕は彼らが大好きだから、Gilが彼らのレコードを手掛けたのには興奮したよ(笑)。

-Gilの前にTony Viscontiの名前がプロデューサー候補として挙がっていたようですね?

まさか! そんなわけないよ。可能性ゼロだし。

-そうですかぁ?

噂だよ、噂(苦笑)。

-ふむ。では、歌詞のことですが、歌詞はあなたが書いていると考えてよいのですよね。

そうだね。曲はJadeが完成まで持っていってから僕に聴かせることもあるし、途中から一緒に書くこともある。だから歌メロと歌詞は後から付ける場合も多いんだけど、たまに僕が口ずさんだ歌にあいつが後から音を付けることもあるんだ。いずれにせよ、あいつのところでかなり完成したデモになる。Gilに聴いてもらったのもその段階のものだった。中にはJadeがギター1本で書きはじめることもあるんだよ。ヴァース、コーラス、ブリッジという曲の構成をあいつが作って、そこからプロダクションに入っていく。僕は構成の段階で歌詞を乗せる。まぁ、作り方はいろいろだよね。

-さっき曲に一貫性が見えてくるという話がありましたが、それは歌詞の面でも言えますか? 歌いたいテーマは早い段階から明確になっていたんですか?

あぁ、そのとおり。