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INTERVIEW

AFI

2017.01.16UPDATE

2017年01月号掲載

AFI

メンバー:山本 真由

インタビュアー:Davey Havok(Vo)

1991年にカリフォルニアで結成、THE OFFSPRINGのDexter Hollandに見いだされ、彼が主宰するレーベル Nitro Recordsを代表するバンドにも成長し、世界的な成功を収めたAFI。初期のサウンドは90年代らしいメロディック・パンク・サウンドであったが、その後ゴシック・パンク・ロック・バンドとしての個性を開花させ、シーンに圧倒的存在感を示した。そんな彼らが25周年を迎え、攻撃性と耽美性を兼ね備えた独特のAFI節が炸裂する渾身のアルバム『AFI』をリリース。フロントマンのDavey Havokに、これまでの活動と今作への流れも含めて語ってもらった。

-10作目となるアルバム『AFI』の完成、おめでとうございます。まずは、渾身の作品を完成させた現在のお気持ちを教えてください。

ありがとう。自分でも満足しているよ。曲作りや録音に時間をかけすぎるバンドなのは自他共に認めるところで、本作に関してもまさにそうだったんだけど、じっくり制作することで本当に納得のいく作品が完成したと思うし、25年間もバンドとしてやってこられたという事実に、そして長い時を経ても俺たちを支持してくれているたくさんの人たちにものすごく感謝しているよ。それってすごく贅沢なことだし、今もこうした立場にいられることは非常にラッキーだと思うよ。

-2016年はバンド結成25周年という節目の年でもありましたが、アルバムの発表以外に何かメモリアルなことは計画されているのでしょうか?

いや、特に計画はしてないんだ。他のバンドもやっているけど、今までもメモリアルTシャツみたいなものは作っていて、今回もそれは予定している。これも一種の25周年記念だと思うんだけど、このアルバムをリリースすること自体が最大のメモリアルというか、俺たちの揺るぎない信念、音楽をやっていられることへの喜び、25年経った今もこうしていられること、そして新しい音楽を作れることへの感謝の気持ちを示す証だと思ってる。俺たちの人生において、このバンドのメンバーでいることは非常に重要なことで、25年という時間の区切りも他人に言われて初めて認識したくらいさ。"バンドを始めて25年ですね"って言われるまでマジで気づかなかったよ。正直、曜日や月、カレンダーは俺にとっては非常に曖昧なもので、音楽を生業にしている功罪なんだろうな。とにかく足を止めず続けること、自分にとってはそれが大切なんだ。

-また、ここ20年近く不動のメンバーで活動されていますが、安定した活動を続けてこられた秘訣は何かありますか?

一緒に居続けるにはかなりの努力が必要だ。互いを知り尽くしているうえに、同じような音楽的方向性/バックグラウンドを共有している場合は特にね。やる気の原動力もインスピレーションも基本的に同じで、つまり自分たちがいいと思う、自分たちが楽しんで演奏できる音楽を作ることが俺たちの目標なんだ。加えてこのバンドではドラッグは一切やらない。当たり障りない校内放送みたいな文句に聞こえるかもしれないけど、快楽のためのドラッグが存在しないってことはバンドにとって非常に重要なことなんだ。インスピレーションから意思に至るまで似通っているうえに互いを熟知しているから寛容でいられるし、どう仕事をしたらいいかもわかっている。互いを尊重して目標を共有する、それが秘訣かな。

-長く活動を続けてきたなかで、メンバーの関係性や役割分担に変化はないですか?

うん、多少はね。明らかな変化は、"The Blood Album"(ニュー・アルバム『AFI』)ではJade(Puget/Gt)がプロデュースをしている。これまでのアルバムでもJadeはプロダクションに深く関わってきてはいたけど、文字どおりのプロデューサーとしてその役割に専念したのは今回が初めてだった。これまでも裏ではかなりの労力をプロダクションに注いでいたけれど、正式にプロデューサー役を受けたらそれまで以上に仕事量が増えたのさ。それと、時と生活スタイルが移るに従って状況も変化するものだ。Jadeは北カリフォルニアから南カリフォルニアに移り住んだし、そうした物理的な変化によって俺たちの作曲スタイルも変わらざるをえなかった。Hunter(Burgan/Ba)も南部に引っ越して、音楽産業そのものが変わって、レコードの制作方法、技術も変わって......決して愉快な変化じゃなかったがね! ただ俺たちは昔と変わらない、基本は同じバンドなんだ。

-では、新作についてうかがいます。今作は、セルフ・タイトルのアルバムということもあって、初期からこれまでのすべてのAFIというバンドを象徴するような、パンク、エモ、オルタナティヴ、ニュー・ウェーヴ、ゴシックなど、様々なロックのエッセンスが溶け込んだ作品であるように感じました。アルバムの方向性やコンセプトはどのように決定されたのでしょうか?

たしかにオフィシャルにはセルフ・タイトルだけど、"Blood(=血)"が繰り返し登場するのがテーマのひとつだから、バンド内では"The Blood Album"って呼んでいるんだ。アルバムの制作途中で歌詞に"血"って単語が何度も繰り返されているのに気づいて、おそらくアルバムが完成したときに何かしら言及することになるだろうなって思ったよ。だからその意識をあらかじめ取り込んでおくことはアルバムにも意味あることだろうと思ってね......実際そうだったし、だからメンバー間では"Blood"とか"The Blood Album"って呼ぶことが多い。リリースと偶然重なったイメージがあるけれどちゃんとしたわけがあるんだ。

-"The Blood Album"という別名にちなんだ、4つの血液型を象徴した4色のアナログ盤もリリースされるようですが、このようなアイディアはどうやって生まれたのですか?

妄想の延長みたいなものだよ。血液型入りのアナログもちょっとした華を添えている程度さ。それに収集できるものは収集好きなコレクターのファンには喜ばれるしね。

-アルバムのコンセプトに基づいたアートワークなども、メンバーのみなさんでディレクションされているのでしょうか?

アートワークのディレクションは自らコンセプト作りから関わるけど、もちろん俺たちじゃ作れない。ただ才能豊かなアート・ディレクターに恵まれていてね。色のトーンや種類にもこだわって、言葉でのいろいろなやりとりから俺たちの意向を汲み取って結構な短時間でアートワークを作り上げてくれるんだ。彼には本当に感謝しているし、今作のトーンを的確に捉えていると思う。(血の)滴のアイディアは、実は初期の段階でふと思いついたんだけど、その後すっかり忘れてしまっていたよ。非対象なレイアウトについてもラフなイメージはあったが、それをこれほどまでに素晴らしいものに仕上げてくれて本当に嬉しい。血をかたどったタトゥーはごまんと見てきたけど、これは特にインパクトがある。すごく魅力的なデザインだし、アルバムを聴いてない人がこのジャケットのタトゥーをしてくれたら、それはそれで感動するね!