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INTERVIEW

GREEN DAY

2012.09.12UPDATE

2012年09月号掲載

GREEN DAY

Member:Billie Joe Armstrong (Vo/Gt) Mike Dirnt (Ba) Tré Cool (Dr)

-ニュー・アルバム『Uno!』完成おめでとうございます。このアルバムはどういう経緯で生まれたのでしょうか?

Billie Joe Armstrong(以下B):このアルバムは元々、もっとパワー・ポップ的なパンク・ロック・レコードというか、よりヴィンテージなGREEN DAYの作品として始まったんだ。でもその後に「Fuck Time」というガレージ曲が出来て、それはFOXBORO HOTTUBSのためのもので、FOXBORO HOTTUBSだけでやろうってことになったんだ。それがアルバムになるかどうかも俺たちは分かっていなかったんだ。でも明らかにこの曲はもっとガレージっぽかったから、“これは合わないよ”って言ってたんだ。でも“とにかく曲を書き続けよう”って言って、それで一緒にもっともっと曲を作ったんだ。そうしたら、それぞれの曲に少しずつ違うヴァイブがあるのに気づいて、アルバムになり始めたんだよ。多分25曲か26曲作ったところで、ダブル・アルバムは作りたくないって思った。ダブル・アルバムの時代はもう終わったような気がしているからね。だから何かそれ以上のことをやりたくてトリロジー(3部作)、GREEN DAYのワン、ツー、スリーみたいなものを作ったらどうだろう?と思ったんだよ。とにかく楽しい作品にしたかったんだ。それでいろいろなアイデアを出し始めて、『Uno!』、『Dos!』、『Tre!』っていうアイデアを思いついたんだ。『Uno!,』はパワー・ポップ・パンクよりのアルバムで、『Dos!』はもっとガレージっぽいサウンドのアルバムで、『Tre!』はその両方を少しずつ反映しているアルバムになっていると思う。

-今作『Uno!』はどのようなアルバムになっているのでしょうか?

B:今作は俺たちが初めて、歌詞で、ある意味性的な緊張状態に踏み込んだ作品だと思うんだ。最初俺たちは、コンセプト・アルバム的なものは絶対作ろうとしてなかった。『21st Century Breakdown』や『American Idiot』から離れる努力をしていたんだよ。でも結局どうなったかと言うと、3枚あるお陰で、そこには俺たちが20年以上の間に経験したちょっとしたストーリーがある作品になったんだ。ストーリーを語ってるから、アルバムを追って行けば何か共感できることがあると思う。いい曲は全て、いいアルバムも全て、そこに何らかのテーマがあるものだと思うよ。

Tré Cool(以下T):アルバムの感触としては、『Uno!,』はパーティーに登場した時の感じで、パーティの始まりのようなものなんだよ。『Dos!』はパーティにちょっと長く居過ぎて、後から後悔するようなことをやっちゃって、それを覚えてないかもしれないっていう。そしてパーティーし過ぎて、太陽が昇って沈むのを何度か繰り返しちゃってるみたいな。そして『Tre!』ではそれを反省していて、まるで2日酔いみたいな感じなんだけど、それを追い払ってるって感じなんだよ。

B:“ちくしょう、もう2度と飲まないぜ、この2日酔いを乗り切れたら。神よ、もし俺が……”って言っているような感じで神に祈っているんだ。

Mike Dirnt(以下M):神様とかを信じ始めるのさ。

B:うん、それはすごく長い間、俺が言及していなかったことだと思う。『Kerplunk』とかあの当時まで遡ると思う。でも、「Fell For You」とか「Stay The Night」みたいな曲がある一方で、そのまんまセックスについての曲があるんだよ。「Fuck Time」とか、実際に起こった「Make Out Party」とかがね。でも、名前は全て伏せるようにするよ。だから、全てがそこにあるんだ。性的な緊張の部分は、僕があまり踏み込んでこなかったことで、FOXBORO HOTTUBSでは少しやってたけど、こんなに直球のものはなかったんだよ。「Fuck Time」なんて、今世紀のバ・バ・ブーン!って感じで、とにかく下品な曲だからさ。

T:頭を使って曲を書き、心からも曲を書いたけど、今作では金玉を使って書いた曲がいくつかあると、そう言いたいね。

B:精液を使ってね。

T:うん、精液からね。

M:死ぬ前にやらなきゃならなかったんだ、間違いなく。

B:俺はずっと、曲が必要とするところでギターを弾いてきた。ギター・ソロが全然ない曲や、メロディアスな曲でもね。今回は、俺の奇妙な旗をもっと振ってみたかったんだよ。皆がいいと思うか悪いと思うかは別として、人生は一度きりなんだからっていうアティテュードが多くのギター・ソロに入ってるんじゃないかな。Johnny Thundersとか、James Honeyman-Scottとか、Angus Youngに間違いなく影響されてるんだけど。でも、今回は本当に久しぶりに、ギター・ソロをプレイしてすごく楽しかったんだ。楽しく聴こえると思う。やり過ぎになったり、キッズがプレイ出来ないようなものにはならなかったから。間違いなく、YouTubeの前に座って、どうやってプレイするか学べるギター・ソロだよ。ただギター・ソロはそんなにたくさんは入っていないけどね。俺たちはただ、その曲に合うことをやろうとしていて、同時に俺が出来ることをやっていたんだ。そして、出来ないこともやろうと試みた。だから、とにかく一か八かで、すごく速いギターになることもあったし、メロディアスな混沌になることもあったんだよ。

M:「Nuclear Family」は、曲の頭から、皆に“これはバンドなんだ”って伝えるものになってると思う。4人のメンバーが1列に並んで、力が漲っていて、そして個人個人が際立っていて、それが聴こえるんだよ。バンドが部屋でただジャムっているようなサウンドなんだ。それがすごくいい感じなんだ。悪魔も気にかけてくれそうな感じだよ。後先考えずに作った曲だよ。

T:俺たちが最初に「Fell For You」のデモを聴いた時、あれはすごく急所を付かれたような気持ちになる瞬間だったと思う。すごくポップな曲で、でも同時にすごくパワフルで切なさもある。優れたGREEN DAYの曲の全ての要素を持っていたんだ。この曲は火にたくさんの油を注いだような感じだったと思う。簡単だったよ。

B:僕は「Rusty James」がすごく好きなんだ。お気に入りの曲の1つだよ。この曲の歌詞の内容は、僕にとってすごく意味があるんだ。