INTERVIEW
KNOCK OUT MONKEY
2012.07.10UPDATE
2012年07月号掲載
Member:w-shun (Vo&Gt) 亜太 (Ba) ナオミチ (Dr) dEnkA (Gt&Cho)
Interviewer:TETU★KID
-収録曲は非常にバラエティに富んでいつつもバンドのコアな部分はまったくブレていない素晴らしい作品だと思います。まずは1曲目の「BREAK」なんですが、この曲もシングル「HOPE」に負けず劣らずのキラー・チューンだと思いました。イントロのインパクトもバッチリですし、サビのキャッチーさは「HOPE」以上だとも感じました。この曲はどのように出来たのでしょうか?
亜:このミニ・アルバムの制作を進める中で何かもう1つ足りない気がしていたんです。そんな中dEnkAが持ってきたギター・リフがあって、すごく良かったのでどうにか出来ないかと僕がそのリフから曲を作り始めたんです。作業を進めていくと思いのほか曲の輪郭ができて、それをみんなに聴かせたら好反応だったんです。イントロにパンチもあるし、ライヴでも、ミニ・アルバムでも、1曲目っぽいよねっていうことになって、そのまま一気に完成させました。1日くらいでできました。
d:緻密に構成を考え計算して曲を作ることが多かったのですが、この「BREAK」に関しては、衝動に身を任せるというか勢いで作りました。その判断がバッチリはまった曲ですね。
-結構時間を費やして作り込んだんじゃないかなと思っていたので、意外でした。今後の代表曲になり得る曲じゃないかなと思います。曲の作り方は曲によって変えているんでしょうか?
w:今回はいろんな作り方を試してみました。僕たちはライヴ・バンドなのでライヴを意識した曲を作ってしまいがちなのですが、リスナーは常にライヴで僕たちの曲を聴くわけじゃないですよね?通勤や通学もしくは休日にドライヴしながら車で聴いたりとか、いろんなシチュエーションがあると思うんです。今このシチュエーションに合う曲はこれだっていうように選んでもらいたかったんです。そのためにはバラエティに富んでいる必要があったんですよ。そういう日常生活の中でもっと近いところにある作品にしたいという意識がありました。
-なるほど。
w:でも1曲1曲に対する想い入れはめちゃくちゃ強いですよ。今までたくさんレコーディングしてきましたが、今までとは比べものにならないくらい気合と想いを込めて作りました。
-制作に入る前にアルバムの全体像やテーマみたいなものはありましたか?それともそういうものはあえて作らず1曲ずつ制作を進めたのでしょうか?
w:いえ、テーマは掲げていないですね。テーマとかって歌詞にすごく反映されてしまうので今回はそういうのはナシにしてやってみようかなと思ったんです。その時々のシチュエーションの曲に対して向き合ってその曲にいかに想いを込めて歌詞を書けるかというのが大前提だったんです。なのでテーマがあるとそれに沿って歌詞を書いてしまいそうになるのでそれは今回はなくてもいいかなと思ったんです。どんなシチュエーションでも結局言いたいことはすべて根っこの部分で繋がっているんです。
-では2曲目「JET」に関して質問したいと思います。この曲はどうやって完成したのでしょうか?
亜:実は前から存在していた曲なんです。ライヴでも 2回ぐらい演奏したこともあります。何度かアレンジを変えようと話し合いをしているんですが、毎回煮詰まってしまって寝かせておいた楽曲ですね。
-それを今回持ってきたのは何かきっかけがあったんですか?
d:雰囲気というか、曲に俺ららしい部分があったんです。
w:突き抜ける感覚というか、アッパーな感じというか。メジャー感じゃないですけど、あらためて"この構成とか、このコード感っていいよね!"ってことで収録することになりました。『HOPE』のレコーディングを経験して楽曲を作ることに関していろんなことを吸収出来たんですね。だから"昔作った曲を今ある知識で作り直したらどうなるんだろう?"と思いながら制作した曲ですね。
-実際に満足していますか?
w:もちろん、大満足です。
d:やっと形になったね!良かったね!って楽曲に言ってあげたいです(笑)。
一同:(笑)
ナ:結構寝かせましたからね。
-ミニ・アルバムの曲順に関してお伺いしたいのですが、曲順はすぐに決まりましたか?それとも難航しましたか?
w:全員で一度長机に並んで会議をしました(笑)。各々思いつく順番に曲を並べたときに、まず「BREAK」が1曲目っていうのは全員一致でしたね。だけど2曲目以降の意見に違いがでました。セールス的な側面から考えるとシングルでもある「HOPE」をCDショップの試聴機で再生されやすい3曲目までに入れるのが王道だと思うのですが、僕は「HOPE」を最後に入れたかったんです。あとは、「BREAK」で始めて「JET」で締めるって意見も多かったんですけど、「JET」は2曲目でもいいんじゃないかって意見も出て。頭2曲にインパクト十分な曲を持ってきて、敢えて「HOPE」を最後に持っていこうっていうので最終的に満場一致で決まりました。
d:すごい有意義な話し合いだったんですよ。
亜:今までは話し合いをしたこともなくて、誰かが代表して決めて"いいんじゃない!?"という感じだったんです。今回はスタッフも含め全員で話し合いをして、この形がバンっと決まったときに全員が"いいね!"ってなったんすよ(笑)。
w:もっとごちゃごちゃになるかと思ったけど、意外とすんなりと出来たのでこれがこのアルバムのあるべき姿なんだなと思いました。