MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

SET YOUR GOALS

2011.06.07UPDATE

2011年06月号掲載

SET YOUR GOALS

Member:Matt Wilson(Vo)

Interviewer:山本 真由  Interpreter:川原 真理子

-SET YOUR GOALSのアルバムには“Parental Advisory”の表示がないですよね。いわゆる“四文字言葉”や刺激的な表現を用いずに、リアルなメッセージを伝えるという姿勢は非常にSYGらしいなと思うのですが、そういうことは意識してリリックを書くのでしょうか?

そうだね。俺の書く歌詞は、みんなにとってわかりやすいものであって欲しいんだ。俺はモルモン教の親戚に囲まれて育ったんだけど、彼らは汚い言葉を全く使わない。だから、彼らにアピールするためにも汚い言葉は使えないよ。彼らに引かれたくないもの。品のないバンドだって思われたくないんだ。理性のあることを言うんだったら、汚い言葉を使う必要なんてないんだよ。使わなくたってメッセージは充分に伝わるさ。だから、俺には必要ないんだ。

-先ほどプロデューサーについて触れられましたが、今作はBrian McTernanを起用しましたが、前作はPARAMOREなどを手掛けたMike Greenを起用しましたね。それぞれどういったプロデューサーで、そのように違うのか教えていただけますか?

2人は全く違うプロデューサーだよ。ラッキーなことに、今回は2人とも起用するという幸運に恵まれたんだ。そうするつもりじゃなかったけど、Brianとの作業が時間切れになってしまって、彼のスケジュールを延ばすことが出来なかったんで、LAに行ってMike Greenと一緒にアルバムを完成させたんだよ。だから、ヴォーカル・ハーモニーとリード・ギターの一部をMike Greenと一緒にやったんだ。その他のプロダクションは全てBrian McTernanが手掛けたけど、最後にMikeからのインプットがあったのは良かったよ。全体に磨きをかけてくれたからね。あの、ポップなフィーリングが出せたんだ。Mike Greenはポップにかなり影響されたプロデューサーなんだよ。ALL TIME LOWやPARAMOREやYELLOWCARDといったバンドを手掛けて来たんだからね。一方、Brian McTernanは俺たちと同じハードコアのバック・グラウンドの持ち主だ。その彼が、今回のアルバムのサウンドに一貫性を持たせてくれたんだよ。“これぞSET YOUR GOALSサウンド!というのはこれだよ。ファストで、短くて、的を得ていないといけない”と言って、彼はアルバムの曲の形成を手伝ってくれたんだ。だから、こうなったのは彼のおかげだよ。すごく良かった。今作を聞いた人はみんな、俺たちの最高傑作だって言ってくれているけど、それはBrianのおかげさ。

-Brianをプロデューサーに起用しようというのは、バンドのアイディアだったのですか?

そうだよ。どのアルバムも、バンドとレーベルで決めるんだ。両者が合意の上で行なわれるんだけど、今回選ばれたのが彼だったんだよ。俺たちが彼を起用したいと言ったことに対してレーベルも賛成してくれたんで、うまく行ったんだ。

-先ほど言われたように、あなた方はしょっちゅうツアーに出ているので、落ち着いて作曲する時間を持つことも難しいんじゃないかと思うのですが、いかがでしょう?

そうなんだ。だから、『Mutiny!』と『This Will Be The Death Of Us』の間が3年も空いちゃったんだよ。あのアルバムに伴うツアーをあんましやっていたんで、家にいる暇がなかったんだ。でも、ツアー中は曲作りが出来ないんだよ。今回は、去年のWarped Tourの後、ちょっとオフを取って曲作りにあてないといけなかった。スタジオでも曲はかなり書いたよ。スタジオに10週間くらいいたんだ!(笑)長かったな。

-曲作りとレコーディングを合わせてということですか?

そうだよ。Warped Tourの後は何ヶ月かオフを取って曲作りをして、それからスタジオ入りして曲作りを続けて、Brianのためにデモを作った。曲を書き直しもした。そして、レコーディングもやったんだ。

-制作過程で一番苦労したことは何ですか?

そうだなあ、一番苦労したのは、メンバー同士が顔を突き合せないといけなかったことかな!(笑)これまでのどのレコーディングとも違っていたよ。Brianはスタジオに住んでいるんで、俺たちもそこで暮らさないといけなかった。8週間、ボルチモアで暮らしたんだ。レコーディングは、2回に分けて行なわれた。最初1ヵ月間やって、それからUKツアーに出て、また戻って来てさらにレコーディングしたんだ。一番苦労したのは、いつものように時間との戦いだったってことかな。そして、プライベートとバンドを両立させることだった。レコーディング中は、みんなで合宿していたんでね。

-毎日通えるスタジオで作業する方がいいですか?

いや、スタジオで暮らす方が俺は好きだね。Brianのスタジオのいいところは、夜中にアイディアが湧いても階下に行ってトラッキング出来るってことだよ。朝の4時とか5時とかにジャムっておかしな曲が出来上がることもある。そういう事が出来るって素敵じゃないか。好きな時にスタジオを使えるんだから。