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INTERVIEW

DEFTONES

2010.07.07UPDATE

DEFTONES

Member:Abe Cunningham(Dr)

Interviewer:ムラオカ Interpreter : 川崎 たみ子

-『Diamonds Eyes』リリースおめでとうございます。
『Diamonds Eyes』の制作の前に『Eros』というタイトルのアルバムをTerry Dateをプロデューサーに迎えて制作していましたが、Chi Chengの悲劇の事故で制作を中断した状況と聞きました。このアルバムのマテリアルは今作『Diamonds Eyes』に引き継がれているのでしょうか?

確かに『Eros』は制作途中だったけど、それはそのままにしておいて、『Diamond Eyes』は白紙から作り始めたんだ。だから引き継がれてはいないんだ。

-『Diamonds Eyes』というアルバム・タイトルの意味するところを教えてください。

ハハハ、それはみんなの解釈に任せるよ(笑)。というのも、俺たちが出すCDのタイトルには特に意味はないからね。その時その時にクールだと思ったり、しっくりくるなと思った言葉やフレーズをアルバムのタイトルに起用しているんだよ。今回、アルバムの中にはアルバム・タイトルと同名の曲があるけど、これも特に意味はなくて。なんとなくいいなと思ったからつけたんだ。だから、みんなはみんなでそれぞれの解釈を楽しんで欲しいと思う。

-アルバム制作をする上でのコンセプトはありましたか?

意外に思われるかもしれないけど、『Diamond Eyes』はとても楽観的なアルバムなんだ。Chiの事故がきっかけで、俺たちは色々なことを考えるようになったんだ。メンバー間でお互いのことを気遣うようになったり、運命は、俺たち人間の大事なものを、これまでの日常を簡単に奪い去っていくということに気づいたり、明日が来ることは保証されていないから、これからは一日一日を大事にしようと思ったりしたよ。Chiの事故は、俺たちに“覚醒”をもたらしたんだ。このことが俺たちの転機となり、それ以降は俺たちはこうして楽観的で、希望に満ちたアルバムを作ることができたんだよ。

-前作『Saturday Night Wrist』に関してはバンドとして不満を持っていたようですが、どのような点に不満を感じているのでしょうか?また今作で『Saturday Night Wrist』の反省点を生かして制作したところがありましたら教えてください。

アルバムの内容に対して不満を持っているというか、厳密に言うと、『Saturday Night Wrist』の制作時はバンド内の雰囲気が正直今のようには良くなかったから、その時は俺たちは一生懸命最善を尽くして作ったけど、100%満足いくかと聞かれたらそうではないと答えるようなアルバムに仕上がったということだよ。当時は、“バンドとしてアルバムを出せば出すほど、前作より良いアルバムを作らなきゃいけない、前作を越えなければいけない”というプレッシャーを感じていたんだ。CDを作ることが難しいと感じてしまっていたんだ。あと、その頃俺たちはバンド外でうまくいっていないこともあったしな。人間、なぜかは分からないけど物事がとてもスムーズにいくノッてる時期も、何をしてもうまくいかなくパッとしない、ノッてない時期があるだろ?俺たちはその当時、後者だったんだ。それで、ある時みんなで軽く話し合って、“これからはもっと気楽にやろうぜ!”って決めたんだ。それからはメンバー間の仲も昔のように修復されたし、今はおかげですごく楽しく活動しているよ。

-初期のアグレッションを髣髴とさせるトラックもありますが、前作『Saturday Night Wrist』の流れを汲むメロウなトラックやパートが特にアルバム後半を中心にありますね。個人的には原点回帰というより、DEFTONESの順当な進化を表しているアルバムだと思うのですが、あなた方自身はどう感じていますか?

俺もそう思うよ。正にその通りだね。俺たちは常に新しいことを求めているし、このまま突き進んでいきたい、成長し続けていきたいという思いがあるから、原点回帰は視野に入れずに、新しいサウンドを求めたアルバム作りをしたんだ。バンド活動を始めてから、年月を重ねるごとに演奏力やアルバム制作力は上がり、俺たちにできることの幅が広がっていく。俺たちが作り上げたその“幅”を基に、できたアルバムが『Diamond Eyes』なんだよ。

-Track.8「Sex Tape」はSMASHING PUMPKINSを髣髴とさせるドリーミーで、良い意味で聴き手を裏切るトラックですね?個人的には非常に気に入っているのですが、この曲ができた経緯を教えてください。また「Sex Tape」というトラック・タイトルはなにを表しているのでしょうか?

『Sex Tape』は、適当にジャムってたら自然とできあがった曲だよ。この楽曲に関しては、作詞や編曲などの作業もすごくスムーズに、簡単にできたんだ。結構シンプルな曲だけど、ライヴでやったらキッズが沸くし、カッコよくきまる、クールな曲だから、最近はよくライヴのセットリストに入れているんだ。トラック・タイトルについてだけど、さっき同様、このタイトルに特に意味はないし、歌詞と曲名は何の関係もないんだ(笑)。俺たちは、新しく曲ができたら毎回とりあえず仮の曲名をつけるんだ。とりあえずバカで変なタイトルをね(笑)。この曲名も、“よし!じゃあこの曲は「Sex Tape」にしよう!”ってほんの数秒でできたよ(笑)。それで、“まぁいっか!”ということでそのまま変えなかったんだ。曲名と曲の内容が全く一致してない曲もたまにはいいだろ(笑)?