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INTERVIEW

SKILLET

2010.03.15UPDATE

2010年03月号掲載

SKILLET

Member:John Cooper(Vo&Ba)

Interviewer:ムラオカ

-1996年にあなたが在籍していたテネシーのロック・バンドSERAPHと、今は脱退したKen Steorts(Gt)が在籍していたURGENT CRY が一緒にツアーを行い、お互いのバンドが解散したことがSKILLET結成の始まりだったとのことですが、当時の結成に至る状況を詳しく教えてください。

そうだね、SKILLETはテネシー州のメンフィス発のバンドだよ。俺が昔SERAPHっていうバンドに在籍していた頃、URGENT CRYっていうバンドとツアーをしたんだ。そのURGENT CRYのギター・プレイヤーがKen Steortsだったんだよ。すぐ意気投合した俺たちは、サイド・プロジェクトとしてバンドをやってみようっていうことになったんだ。
この時は遊びでやるつもりだったから、わざわざ新しいバンドに全力を注ぐために、お互いそれぞれのバンドを脱退する予定まではなかったんだ。ただ面白いものができそうな予感がしたからやってみよう、って言っただけだしさ。
SKILLETというバンド名の由来はここから来てるんだ。元々SKILLETのメンバーは全員それぞれ違うバンドに属していたんだけど、ある時誰かがこの様子がクッキングに似てる、って言ってね。様々な音楽のジャンルの要素をたくさん持ってきて、新しくて新鮮なもの(音楽)を作り出すために大きなフライパンにそれを投げ込む、っていうイメージから、「バンド名はSKILLETにしないか!?」ってあるメンバーが言いだしたのが発端だよ。こうしてSKILLETというバンド名を手にした俺たちは、とりあえず4曲のデモ音源を録ることにしたんだ。そのレコーディングのあと、俺たちについたマネージャーがその出来たばかりの音源を俺たちのために何社かのレーベルに聴いてもらいに回ってくれてさ。俺はレーベルからいい反応がもらえることをそんなには期待していなかったけど、あるレーベルが俺たちを気に入ってくれて、すぐさまファースト・アルバムのレコーディングに取りかかったんだ。
今話したことは全て1996年に起こった出来事だよ。俺たちはバンドを結成してからわずか1年足らずでレーベルと契約をし、レコーディングをして、ファースト・アルバムのリリースまでしたんだ。

-2000年前後にKorey Cooperが加入していますが、彼女が加入した経緯を教えてください。

俺たちのファースト・アルバムは1996年の11月にリリースされた。このアルバムのレコーディング期間中、俺はKoreyという名前の女の子と付き合っていて、1997年の3月に彼女と結婚したんだ。
彼女はSKILLETに加入する前、他のバンドでヴォーカル兼キーボードと作詞作曲をやっていたから、将来もこのまま彼女は音楽活動を続けていくんだろうなぁとは思っていたけど、正直SKILLETに加入することになるとは結婚当初は思っていなかったよ。
俺たちは1997年に行った1年間のツアーを経て、メンバー内でバンドの方向性を少し変えることに決めたんだ。翌年出すことになったセカンド・アルバムにはエレクトロニックな要素を入れてみよう、っていう話になったんだ。
セカンド・アルバムの曲作りの際、妻のKoreyに手伝ってもらいながら俺はキーボードで曲を作ったり弾いたりしたんだ。こういう作業を続けていたある日、俺たちのバンドにはキーボード・プレーヤーが必要ではないか?ということに全員納得したんだ。それはつまり、Koreyをバンドに入れるべきだ、という意味だったんだよ。彼女は最初“私なんかがいいのかな”ってバンドに加入することに対して消極的だったんだけど、それは俺が自信を持って出したアイディアだったし、当時はサポートのキーボード・プレーヤーを雇う資金がバンドとしてなかったんでKoreyがやってくれるって言うんだから、彼女がバンドに入ることはどこからどう見ても運命だったのさ(笑)!!

-彼女は加入当時はキーボード、バッキング・ヴォーカルの担当でしたよね。2003年リリースの『Collide』からギターを弾くようになったようですがその経緯を教えてください。

その数年後、俺たちはエレクトロニックなサウンドが満載の3枚のアルバムを録ったあと、変革を遂げることに決めたんだ。それは、エレクトロニックな要素を全て剥ぎ落としてハードロック感満載のロック・アルバムを作ってみんなを驚かせることだったのさ。だけどこの計画を実行すると、キーボードがほとんどいらなくなる。そして、バンドのサウンドにハードロック感を出すためには、ギターが2本必要だと思った。更に、女の人がギターをグイングインいわせてるのは最高にクールだと考えたんだ!この3つのことから、Koreyがギターを弾くことになったんだ。彼女は元々ギターが少し弾けたから、すぐに新生SKILLETとしてアルバム制作に取り掛かることができたんだ。もちろんライヴで古い曲を演奏する時はKoreyはキーボードを弾くし、すごく盛り上がるよ!

-さて日本では過去の2作品『Collide』、『Comatose』が発売されることになりました。
この2作品を初めて目にする人も多いと思いますので、それぞれのアルバムについて詳しく説明していただいてもよろしいでしょうか?

まず、日本で『Collide』と『Comatose』がリリースさせることになったって今初めて聞いたよ!すごく嬉しいな!
『Collide』は暗くてヘヴィなアルバムだよ。俺は、このアルバムが出た当時SKILLETは「俺たちの音」を模索していた段階だったと思うんだ。ハードなアルバムを作りたかったっていうのは明確なんだけど、ハードな中にもストリングスが入っていたりする。この時には、これが「SKILLETサウンド」になるんだということにまだ気づいていなかったな。俺がこのアルバムで一番好きなところは、「Collide」という曲で、バンドがゴリゴリのメタルリフを弾いている裏で、壮大なオーケストラが鳴っているところだよ。メタリカとオーケストラのコラボレーションみたいなもんだよ!このサウンドを聴いた時、俺は“これがSKILLETの音楽だ!”と思ったんだよね。
数年後、『Comatose』の曲作りやレコーディングを始めた時、俺はヘヴィなギター・サウンドは残しながらも、今までより更にオーケストラ・サウンドを分厚いものにしたい、考えたんだ。俺たちはこれらのアイディアを“SKILLETに入れてごちゃ混ぜにして”、SKILLET独特のサウンドを作り上げることに成功したんだよ。