INTERVIEW
NAPALM DEATH
2009.02.07UPDATE
Member:Shane Embury(Bs)
Interviewer:ムラオカ
-結成当初のメンバーはのこっていませんが、もう結成から25年以上経っておりますね? メタルシーンの第一線で長年続けていく秘訣はなんだと考えますか?
たぶん俺がオリジナルのメンバーとの最後のリンクって感じだと思うけど、俺たちは常にNAPALM DEATHが結成した当初の、NAPALM DEATHのあるべきオリジナル・アイディアとコンセプトに忠実でありつづけようとしている。しかしそれと同時に、自分たちの方向性を進めようともしている。自分たち自身が過去のバンドのファンだからこそ、そのコアに忠実であり続けているというわけだ。メンバー同士、とてもいい友人であり、いろいろ共に経験してきた仲だから、続いていると思う。
-現在のラインナップになってから大分経ちますね? 今のラインナップに落ち着いているということはバンド内は非常にうまくいっているのでしょうか?
そうだね、そういう状態であって欲しいと思うよ。4人は何年も一つ屋根の下で暮らして、それがバンド内の結束を強くしたと俺は思う。将来的にどうなるかは誰も予測はできないが、俺はこのラインナップで続いて欲しいと思っているし、きっとそうなると確信しているよ。
-新作完成おめでとうございます。 「Smear Campaign」以来、 2年半ぶりの新作になりますね? 新作の制作にはどのくらい時間をかけたのでしょうか?
常に俺はアルバムを完成させるとすぐに、次のNAPALM DEATHのアルバムのために音楽を用意しているんだ。時間があれば新曲を書きたいんだ。今回の新譜の中の何曲かは、何年もの間、デモの段階で存在していたものだったりする。だから新譜を準備するぞということになってもそのプロセスは他のバンドよりも断然短いんだ。もうほぼ半分はできているようなものだからね。Mitchもまたアルバムの合間にリフを収集するのが好きだから、膨大なストックがあるんだ。あと、俺たちはこの新譜にあたって、ちょっとテンポを変えてみようとしてみたんだ。
-あなたがたの魅力の1つである凄まじいまでのブラストビートが今作でも炸裂しまくっていますね?ブラストビートはNAPARLM DEATHにとってなくてはならない要素ですよね?
ブラストビートはNAPALM DEATH をNAPALM DEATH たるものにしている、不可欠な要素であるのは確かだね。でもそれと同時に俺たちは、新譜において、キャッチーでクランチなリフをたくさん入れて曲作りをしようという試みをしてみたんだ。同じようにヘッドバンギングできるだろう?俺たちはこの新譜を多彩な雰囲気を持つものにしたかったから、バンドのあらゆるファンに対して魅力を持つものになったと思うよ。
-今作のレコーディングでは新しい試みは取り入れてみましたか?
新譜では、ワーウィックの五弦ベースとギブソンのレスポールを使ったんだけど、これらが新譜の音をより重厚にしたと思う。音楽的には、上でも答えたように、曲のテンポに変化を持たせようという試みをしたから、全部が全部速い曲というわけではない。また、例えば「Procrastination On An Empty Vessel」という曲では、実験的にギターラインをよりノイジーにして変わったサウンドにしてみた。新譜の中には、こんな感じで、普通のコード・アレンジとともに、たくさんの変わったリフがあるんだ。
-M1「Strong-Arm」のスクリームで終わるところからM2「Diktat」のギターリフが切り込んでくるところが非常にクールですね?アルバムの曲順の並べ方にはかなりこだわっているのではないでしょうか?
曲順を決めるときは、心の声と直感に従うようにしている。だからリスナーがアルバムを聴いたときに、納得した気持ちになる。まるでバンドがライヴをプレイしている様子が目に浮かぶような感情が自然に起こるんだ。
-M1~M3がブラストビートが走りまくっているのとは対照的に、M4~M6はブラストビートの代わりにスラッシュ、デスメタルや、ミドルテンポのラウドロック的アプローチの曲が続いていますね。それぞれ違うカラーの曲でどれも非常にかっこいいですね!こういったアプローチは今後増えていくのでしょうか?
将来どういったことをやるかは予言することはできないが、すでに次のアルバムのために何曲か準備していて、その中には似ているアプローチのものもあると思う。でも実際にアルバムをレコーディングするときになれば、物事は変わりうるものだし、プロダクションのクオリティー次第で、アルバムの音は違うものになるものだ。このアルバムでは、グルーヴィーな曲調に慣れる前にすごく速い曲で始まるようにしたかったんだ。
-NAPALM DEATHには一貫してギターソロやメロディックなコーラスはないですね? ギターソロやメロディックなクリーントーンのヴォーカルには興味はないですか?
俺たちはあらゆるジャンルの音楽を聴いているし、バーニー(Vo.)も違った感じのヴォーカルをこのアルバムで試してみている。でもクリーンスタイルのヴォーカルは全く採用されていない。将来的にどういう方向に行くかは誰もわからないが、バンドのメンバーがみんなハッピーで自然に感じる方向性、それが一番大切なことだと思うよ。