FEATURE
ATTILA
2015.03.20UPDATE
2015年03月号掲載
Writer 米沢 彰
アトランタの"極悪パーティー野郎"ことATTILAの待望の初来日が決定した。6月7日に新木場STUDIO COASTにて行われる"SCREAM OUT FEST 2015"での来日となるが、共に来日するBREATHE CAROLINAらとともに、激アツ、アゲアゲのライヴとなることは間違いない。
デスコアを基調としながら、ラップを取り入れた独特のサウンド・スタイルに加えて、そのアティテュードや普段のライフスタイルそのものがアッパーでイケイケなことから"パーティー野郎"の呼び名を得た彼ら。そのパーティー・スタイルを裏付けるエピソードの最たるものが昨年10月にバンドを脱退した元ギタリストの告白だ。"俺はライフスタイルをドラッグとアルコールのないクリーンなものにしようと決断した。そうするためにはバンドの環境がそういう状況ではないことは明らかだった"と脱退に際してFacebook上でコメントを公表し、多くのファンやバンドマンたちからは"やっぱり"というリアクションが上がるに至った。ポーズやキャラ付けではなく、ライフスタイルにまで染みついた真性の"パーティー野郎"たちということを白日の下に晒したこの件はむしろバンドにとっては肯定的な出来事となったに違いない。
2007年に自主制作にて1stアルバム『Fallacy』をリリースして以来、最新作『Guilty Pleasure』までにアルバム・リリースは6枚を数える。まだ若手であることは間違いないが、1、2年ごとにコンスタントにアルバムをリリースしてきており、作品数では早くも中堅の域へと達しつつある彼ら。"Vans Warped Tour"、"Monster Energy Music Outbreak Tour"などの長期の大規模ツアーを含め、活発にツアーを繰り返しながら、しっかりとリリースを重ねているという事実は驚異的ですらある。裏を返せば"パーティー野郎"でありつつも音楽に対してしっかりと向き合い、合間を縫って制作活動を継続し続けているということでもあるのだろう。
その彼らの音楽性は"デスコア+ラップ"という、言葉にしてしまうと"ありそうでなかったが、あってもおかしくなかった"というスタイルではある。それは否定できない。しかし、実際のサウンドはというと、緻密に積み上げられた組み合わせの妙を、細部にまで至るクオリティの高さによって独自のサウンドに昇華した、意外に正攻法で良くできたトラックばかりだということが、聴けば聴くほどに見えてくるはずだ。これはATTILAの懐の深さと幅の広さがあって初めて成立している独自ジャンルと言っても過言ではないだろう。緩急をつけながら重低音で抉っていくような強力なバンド・サウンドに、デス・ヴォイス、ガテラル・ヴォイスを操りながらラップまでもこなすFronzの多才なヴォーカル・ワークが乗ったサウンド・スタイル、そして、ライヴで盛り上がること必至のコーラス・パートまで織り込まれた楽曲たちでライヴが盛り上がらないワケがない。
いよいよ6月、"極悪"なデスコア・サウンドとパーティー要素を日本のステージにブチまけに、ATTILAが初来日を果たす。全米を席巻する彼らの、パーティー感満載のミュージック・ビデオをすべてチェックしながらその日に備えておいて欲しい。パーティーの幕は間もなく上がる。
ATTILA
ニュー・アルバム
『Guilty Pleasure』
[TRIPLE VISION]
TRVE-0115 ¥1,800(税別)
2015.3.25 ON SALE!!
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1. Pizza, Sex and Trolls
2. Hate Me
3. Rebel
4. Guilty Pleasure
5. I've Got Your Back
6. Proving Grounds
7. I Am Satan
8. Break My Addiction
9. Horsepig
10. Dirty Dirty
11. Fake Friends
12. Don't Be Basic
13. The Cure
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