DISC REVIEW
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ANGRAやALMAHのフロントマンとしてシーンに名を馳せ、近年はソロとして活動を続けるブラジルの至宝、Edu Falaschi。彼がソロ・アーティストとしては初めて全曲オリジナル楽曲で臨んだ前作『Vera Cruz』(2021年)の続編として位置づける本作、美麗なハイトーンやシャウト、じっくりと歌い上げる落ち着いた歌唱まで多彩な表現力で魅せるEduの見事なヴォーカル・パフォーマンスを軸として、テクニカル且つメロディックなパワー・メタルを望むリスナーであれば歓喜することは間違いのない内容となっている。情熱的なフラメンコ風のギターの導入も聴きどころで、10分を超えるドラマチックな長尺曲から哀愁のバラードまで総じて完成度の高い楽曲群に思わず脱帽。 井上 光一