DISC REVIEW
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フロリダ発の5人組、WAGE WARの4thアルバム。過去作に引き続きA DAY TO REMEMBERのフロントマン Jeremy McKinnonを中心としたプロデューサー陣を迎えた本作は、基本的なコンセプトを踏襲しつつ、ニューメタル的なヘヴィネスと不穏さをよりいっそう高めている印象だ。うごめくリフが扇情的なTrack.1に始まり、サンプリング音とダウナーなビートのTrack.3、テクニカルなリフを絡めたTrack.4と強靭な楽曲で畳み掛けていく。一方で後半では叙情性を増していき、流麗なソロが耳を惹くTrack.7、ソフトなサウンドにエモい歌メロが刺さるTrack.9、ダイナミックなコーラスを聴かせるTrack.11と、コンパクトな収録時間ながらしっかりと起伏のある展開を作り上げているのはさすがだ。新時代のメタルコアを切り拓いていく気概を見せる、ニュー・スタンダードとなり得る作品。 菅谷 透