DISC REVIEW
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アメリカはアトランタ出身、20年を超えるキャリアの中でほとんどメンバー・チェンジをすることもなく、愚直に作品を発表し続ける5人組のニュー・アルバムが到着! 通算で13枚目、名門 Rise Recordsに移籍してからは2枚目となる本作でも、この手のサウンドでは珍しい黒人のヴォーカリスト、Lajon Witherspoonの持つ素晴らしくソウルフルな歌声を軸として、シンガロング必至の、メロディアスな"歌"を最大限押し出したヘヴィ・ロックというバンドの核は、揺らぐことはない。刺激的な音楽性の変化を求める向きには物足りない面もあるやもしれないが、安定のクオリティはさすがのひと言。ラスト曲にSOUNDGARDENの名曲のカバーを持ってくるセンスも心憎いばかりである。 井上 光一