DISC REVIEW
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復活作『Forward In Reverse』から約4年ぶりとなるデンマークのロック・トリオの新作は、持ち味である哀愁漂うメロディとテクニカルな演奏にポスト・ロックのダイナミクスが融合した、まさに新境地と言える作品に。レコードのA面B面を意識したトラックリストも秀逸で、うねるようなスラッジ・リフから幽玄なバラードへと至る前半、メタリックなインタールードの「California Rain」、そして23分に及ぶ組曲「Amelia」と、深淵なる作品世界へと溺れていくような構成は見事の一言。組曲のクライマックスに用意された、感情がバーストするような"Part 4"は圧巻だ。ここまで作り込まれた楽曲群がライヴでどんな変化を見せてくれるのか、4月の来日公演も楽しみにしたい。 菅谷 透