DISC REVIEW
-
今年5月に待望の初来日を果たした、キーボーディストを擁するフランス産メタルコア/デスコア・バンドによる、通算4枚目となる最新作。デスコアもメタルコアもシンフォニック・メタルも一緒くたにしたようなサウンドが、未整理ながらも彼らの魅力ではあったが、本作はより一本筋の通った、洗練されたヘヴィネスへと昇華された。エモーショナルなメロディは健在だが、デスコア色はほとんど感じられず、シンフォニック且つヘヴィなメタルコア・サウンドが前面に出ている。よく練られた楽曲構成と熱いギター・ソロも含めて実にドラマチックなTrack.6「The Sound Of Letting You Go」のように、印象深い曲もあるが、突出したキラーチューンに欠けるのが惜しい。 井上 光一