DISC REVIEW
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通算9枚目にして、バンドの創設メンバーであり卓越したギター・ソロを披露してきたOli Herbertの遺作となってしまった今作。デスコアの如きヘヴィさで話題となったTrack.1を筆頭に、Track.3、4など、重心を落とした攻撃的サウンドにPhilip Labonte(Vo)の変幻自在のヴォーカルが絡み合う楽曲は、これまでとはまた異なった方向性を開拓している。初期のメタルコア路線を思わせるTrack.6、Danny Worsnop(ASKING ALEXANDRIA/Vo)がゲスト参加したロック・バラードのTrack.8など、キャリアを総括しつつ新基軸に挑んだ意欲作なだけにOliの死が残念でならないが、ぜひ今作を含めて彼の遺した作品を振り返ってほしい。 菅谷 透