DISC REVIEW
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世界規模で見ると、ロックの元気がないと言われて久しい昨今。サヴァイヴしているのは、確固たる精神性を芯に持ち、様々なジャンルを柔軟に取り入れているバンドだ。onepageが前作から8ヶ月ぶりに完成させた2ndミニ・アルバムを聴いて、彼らはそういったワールドワイドな流れに自然と飛び込んでいるバンドだと感じた。ヒップホップの"血"を感じさせるラップと、ドラムのビートが一体化した「FtoP」には、特に彼らの独自性が出ている。収録曲は幅広いが、ヴォーカルとドラムというしっかりした縦軸に、ギターとベースが鋭さや彩りを加勢しているスタイルが一貫しているから、ブレて聴こえないのだろう。エモーショナルなメッセージを込めながら、あくまで"聴きやすい"歌詞からも、実力を感じる。 高橋 美穂