DISC REVIEW
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前作同様、スクリーモ/メタルコアを基軸に、まるでオムニバス・アルバムのように80年代調メタルからEDMまで、多彩な曲が収められたFALLING IN REVERSEの3作目のアルバム。1曲ごとにめまぐるしく変化する曲調を考えれば、もはやスクリーモ/メタルコアもバリエーションのひとつと考えるべきかもしれない。ESCAPE THE FATEの元シンガー、Ronnie Radkeが率いるラスベガスの5人組。ここ日本でも何にでも手を出す幅広さが硬派なリスナーからチャラリーモと言われながらも、そんな多様性こそが彼らのアイデンティティとして認められ、根強い人気があるようだ。アートワークはアメリカの変態ポップ・デュオ、WEENの『Chocolate And Cheese』のパロディ......というのは筆者の意見だが、思えば、WEENも作品ごとはもちろん、曲ごとに音楽性がころころと変わる連中だった。そこを目指しているんだとしたら、この多様性も大いに頷ける。 山口 智男