DISC REVIEW
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今年のLOUD PARKで初来日を果たした、英国新世代メタル・バンドの筆頭による最新ミニ・アルバム。メタルコア世代による、よりグラマラスな、80年代的なメタルへの憧憬を前面に押し出したサウンド自体は、そう珍しいものではないが、彼らの場合、特に本作においては、メロディの捉えかたや歌唱法に、90年代後半から00年代初頭に主流であった、所謂ニュー・メタル、モダン・へヴィネスといったようなジャンルからの影響が伺えるのが、実に面白い。そういった点を鑑みるに、PAPA ROACHのJacoby Shaddix、ESCAPE THE FATEのCraig Mabbittが、それぞれゲスト・ヴォーカリストとして参加しているというのは、実に象徴的であろう。尚、本作はクラウド・ファンディングで制作費を調達して作られた作品であり、ここ日本でのみ、一般流通するという代物。気骨ある態度が、実に頼もしいではないか。 井上 光一