DISC REVIEW
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メタルコア、スクリーモ・バンドの聖地と言っても過言ではないSumerian Records所属のI THE BREATHERから3作目のフル・アルバムが到着。前作から約2年4ヶ月ぶりという、同ジャンルのバンドと比較すると若干のんびりとしたリリース・スパンだが、待たされた甲斐のある安定感のある楽曲群陣が出揃っている。テクニカルで難解な疾走感のあるリフの刻み具合がITB節満点のTrack.2、ギリギリのテンションを保つハイトーン・ヴォーカルと、決壊したように溢れ出るスクリームに思わず鳥肌が立つTrack.7、変幻自在のリズミックなリフ・ワークで終始攻め立てるTrack.10。アルバム1枚通してクオリティの高い楽曲がこれでもかと揃っている今作は会心のでき映えと言っていいだろう。 小林 詩央里