DISC REVIEW
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Black Dog Barks時代の音源を聴いた時に、随分と記憶に残るサウンドを奏でるバンドだなと思っていたのだが、ここまで進化していたとは。ポスト・ハードコアを基軸に、今が旬なダブステップやエレクトロの要素をふんだんに取り入れつつ、流行だけに留まることのない普遍的なメロディの良さが際立っている。とても現代的なサウンドであると同時に、最盛期のスクリーモ・バンドの良いとこ取りをしたようでもあって、この独特なバランス感覚こそがTRANSLATIONSの個性を確固たるものとしている。EPではあるが、とてもバラエティに富んでいるので満足感は十分だ。元SIKTHのMikee Goodmanが逆オファーをした唯一のバンドという話題性もたっぷりだが、それだけ身のあるサウンドであることは、作品を聴けば一目瞭然! KAORU