DISC REVIEW
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スウェーデン出身のメタル・バンド、GRAND MAGUSの通算6枚目のフル・アルバム。新ドラマーとしてJBが以前フロントを務めていたSPIRITUAL BEGGARSのLudwig "Ludde" Witt を迎え、バンドは更なる進化を遂げている。最高傑作との呼び声が高い前作をも凌ぐクオリティと熱いメタル・サウンドに仕上がった今作で特に注目したいのが、メロディの豊かさ。メタル的サウンドにとどまらず、70年代80年代のオールド・スクール・ロックの要素も織り交ぜている。そのため北欧的な透明感や神秘的な部分はやや抑え気味だが、JBの力強い艶やかな歌声やエピカルかつ勇ましいギター・ソロは健在だ。中でもアルバムのタイトルにもなっている「The Hunt」は、勇ましくメタルらしいテンポに拳を振り上げずにはいられなくなる1曲。 櫻井カオリ