DRAGONFORCE : Herman(Gu) / Sam(Gu)
インタビュアー:ムラオカ
-LOUDPARK出演二回目となりますが、一回目より演奏、パフォーマンス、あらゆる面でパワーアップしているなと思ったのですが、ご自身では今日のライヴはいかがでしたか?
H:お客さんがすごく楽しんでいてくれたみたいだね。今回はフェスティバル、お祭りだから僕らがどうこうというよりはお客さんが楽しんでくれたんだったらそれが一番じゃないかなと思うよ。今回のフェスに出演したのは来年の単独公演の味見っていったところだね!
-来年に日本ツアーを行うそうですね。ほとんどの海外バンドは東京、大阪、名古屋ぐらいを回って終りなのですが、あなた方の来年のツアーは全国6都市、東京、大阪、名古屋、福岡、仙台、札幌とかなり細かいところまで回るんですね。各地の日本のファンは本当に楽しみにしている人が多いと思いますよ。
H:そうなんだよね。ヨーロッパや、アメリカでも他のバンドが行かないような所を回るんだけど、それはというのもみんながみんなお金に余裕があって、どこにでも行けるは訳じゃないからね。そういう人のためにも細かく回るようにしているんだよ。
-来年のツアーの時にはぜひ日本各地の名物などを堪能して下さいね。
H:有難う!東京、大阪だけじゃなくて色んな日本を見ることができるからね。今から楽しみだよ。
-先日プロモ来日の際に「DRAGONFORCE MEETS GUITAR HERO 3 」に参加しましたが、日本でこのようなファンミーティングは始めてのことだったと思いますがいかがでしたか?
Sam(以下:S):実はGUITAR HEROをうまく弾くことが出来なかったんだよね。あの時に僕に勝った女子高生に今回また会ったんだよ!覚えてるよ!元気かい!って言いながらね。
-ファンミーティングは頻繁に行っているのですか?
H:今回のような試みは日本でやったのが初めてだよ。アメリカでもヨーロッパでもやったことが無かったから楽しかったよ。
-「Through The Fire And Flames」がGuitar Hero3で使用されることになった経緯を教えてください。
S:どの曲も最善を尽くして作ってはいるんだけど「Through The Fire And Flames」は取り立てて最高な曲だとは思わなかったんだよね。だからなんでこの曲が選ばれたのか不思議だったんだけど、何度も重ねて聞いていくうちに好きになって貰える曲だったのかな?と今は思っているよ。
H:本当は他の曲ももっといっぱい聞いてもらいたいなとは思っているんだけどね。この曲は僕たちのファーストシングルだったんだ。でもファーストシングルが絶対に良い曲かというとそうじゃないと思うんだ。たぶん好みの問題だと思うんだけど一般的にみんなが聞きたいと思う要素が一番詰まっていた曲だったからからじゃないかな?もちろんブラストビートが入っていないとか欠けている要素はあるんだけど、馴染みが良いっていうのかな?そういう部分でみんなに支持された曲だと思ってるよ。
-またアメリカでは「Through The Fire And Flames」がゴールドディスクに認定されましたね。まだ欧米ではメタルがダサイ、かっこ悪いと言われていた頃から信念を貫き続けてメタルを演奏し続けてきたあなた方にとってはまさに痛快だったのではないでしょうか?
H:そうだね。また良いギター、良い音楽っていうのが評価され始めたのかな。こういった音楽に飢えている人たちが集まって来ているんじゃないかな?って思うよ。
-それではニューアルバム「Ultra Beatdown」の話に移らせていただきます。まずは完成おめでとうございます。自分たちの評価、周りの評価などはいかがでしょうか?
H:実はもう次作に関してのアイデアが溢れてきていて、今作を作った時はもう完璧だこれ以上のものはないっていうくらいだったんだけど、もう頭は次作のことでいっぱいだよ。
S:「Inhiman Rampage」ができた時も嬉しかった、でも「Ultra Beatdown」ができた時の方がもっと嬉しかった。今作は本当にクールなものができたと思っているよ!
-前作のリリースから今作のリリースまで3年近い時間を費やしましたが?ツアーなどを行っていたからということもあるのでしょうか?
H:確かにツアーもあったんだけど、このバンドの曲作りは曲を作って、録音して、はいできましたって言う訳にはいかなくて、できた曲をまた聴き直して書き直してという作業が必要なんだ。それに通常一曲の日本向けのボーナストラックも三曲もあったからね。さらに時間が掛ってしまったんだ(笑)
-今回のボーナストラックは日本ですごく人気があるのですが、世界的に出したいとは思いませんでしたか?
S:あの曲はほとんど遊びで作った曲なんだよ。実は写真も一人三役で違うマスクを被って写真を撮ったんだ。しかも写真はHermanの家で撮ったんだよ(笑)遊び半分だからDRAGONFORCEではなくて違うバンド、コンセプトはそうポップパンクバンド!パワーメタルバンドみたいなイメージかな?曲自体はDRAGONFORCEのファーストアルバムが出る前に書いたものなんだ。それをなんで今回写真まで用意をしてやったかというと、DRAGONFORCEがもしもこけた時に俺にはもう一つのバンドがあるからって冗談を言いながら作ったものなんだよね。
-遊びの要素も入れられたものだったんですね!
S:少し前の曲ではあるけど、僕たちのスタイルは大きく変わっていないから当時も今も僕たちのキャッチーな曲はキャッチーなままだということだね。
-日本の忍者の格好をしていますが、日本の文化には興味とかはありますか?
H:忍者ってすごくクールだと思うよ!
S:子供の頃から忍者系のゲームをよくやっていたよ!「ラスト忍者」だったり「忍者外伝」とかも。「忍者外伝」はイギリスで「シャドウ・ウォーリヤーズ」という名前で出ていたよ。忍者も好きだけど、日本のビデオゲームがすごく好きなんだよね。
-ゲームに限らず、日本のアニメなどは如何ですか?
S:「聖闘士星矢」とかは昔すごく観ていたよ!
-ジャケットも若干日本のアニメーションの雰囲気も感じるのですが?
-ジャケットも若干日本のアニメーションの雰囲気も感じるのですが?
-「Heroes of Our Time」のPVを見させていただいたのですが、白を基調とした近未来的な映像がとてもクールですね。またあなたがたの躍動的なライヴの雰囲気がうまく伝わる作品に仕上がっていると思いました。このPVはあなたがたのアイデアを元に作られたものなのでしょうか?
S:PVにかんしては監督と話し合ってアイデアを出し合って考えたものなんだ。映像に関しては僕たちがどれだけ頑張っても100%思い通りにはならないんだよね。
H:でも前作「Inhuman Rampage」の「Operation Ground And Pound」のPVは思い通りの作品ができたじゃん?
S:いやいや、ビデオっていうのは駄目だ。いくら俺たちが頑張っても100%のものはできないんだよ。監督も君たちの思い通りにやるよって口では言っても結局は思い通りにならないじゃん?
H:「Operation Ground And Pound」のPVはめちゃくちゃ良い出来だったじゃん?お前はPV制作作業の時にちゃんと仕事してなかったからだけだろ?(笑)
-今作もHermanとSamによるセルフ・プロデュースとのことですね? 前作の成功で著名なプロデューサーを雇うのは簡単なことだったと思うのですが、なぜセルフ・プロデュースにこだわったのでしょうか?自分たちでコントロールしたかったからなのでしょうか?
H:アルバムを聴いてもらう以上はそのバンドが何をやりたかったかということを聴き手側に理解してもらわないと駄目だと思うんだ。僕たちは自分たちのアイディンティティーをキッチリと持っているつもりだから、すべて自分たちでやらないといけないと思ったんだ。
S:たとえばプロデューサーが入ってきてあまりにもバンドの音を変えてしまったらもはやそのバンドは以前のものとは違うものだろう?つまらない曲なのにプロデューサーが磨き上げて良いものに仕立て上げる。それは何か違うんじゃないかと思うんだよね。自分の頭の中で曲を作って、すごく自分の中で良い作品だったのに、それを人の手に委ねたらあまり良くないものになって返ってきたなんてことがあれば残念だからね。やはりプロダクションというのもソングライティングの一環だと思っているので、自分たちが書いた曲を自分たちの思った通りの音に仕上げる、そういうプロダクションも自分たちでやりたかったんだ。
-今後もセルフ・プロデュースにこだわっていかれるんですか?
H:そのつもりだけど先のことはどうなるかわからないけどね(笑)
-もしこの人だったらうまくいくんじゃないかと思うプロデューサーはいますか?
S:全然思いつかないね。こんな風に言うと俺たちがいかにクールかということを豪語しているように聞こえてしまうかもしれないけどね(笑)
H:でも本当のところ僕たちは自分たちの曲に関しては完璧主義者だからね。とことんまでこだわりたいんだよ。
S:100万ドルくらい使って外部のプロデューサーを雇うバンドに限ってバンド自体が駄目でろくな曲を書いてないんだよね。
H:そんなこと言うなよ。プロデューサーっていうのは付けるのが普通なんじゃないの?
S:そうかな?俺は事実良いプロデューサーを付けるバンドほどろくな曲を書いてないと個人的にはすごく思っているよ。俺たちは素材の良い曲をかいているからこそ外部のプロデューサーを付けなくても、自分たちでプロデュースできるんだよ。
-前作と今作を聴き比べたところ全体的に音が整理されて、各パートがしっかり分離して鮮明に聴こえる仕上がりだという印象を受けました。またサウンドに奥行きが出ましたね。サウンド・プロダクションが大きく向上したことが感じて取れますが。
S:それは俺たちが非常に意識した部分なんだよね。曲のスタイルは変えずにそれ以外のところでのレベルアップを目標にしているんだ。音作りっていうのは細かい変化で格段に良くなることがあるんだよね。バンドによっては大きな変化を求めて曲自体のスタイルを変えてしまうこともあるけど、俺たちは全く違うんだ。曲のスタイルは全く変えずにそれ以外のところでの変化を求めているんだよ。
-DRAGONFORCEというとスピードで押しまくるというイメージがありましたが、今作ではミドルテンポやスローテンポの曲、テンポチェンジする曲など多様化していますね。個人的にはこの方がアルバムを最後まで集中して聴くことができると思いますが、あなたがたのファンにはスピーディーな曲こそがDRAGONFORCEの魅力と考える人もたくさんいると思います。そういう意味ではこれは大きなチャレンジだと思いませんでしたか?
S:確かに、確かにそうだけど、結局通して聴いてみるとやっぱり速いんじゃないかな?僕たちの曲は(笑)ギターソロの所だけテンポがスローになっているということはあるけれどもそれはギターソロにメリハリを付けているということであって、全部200BPMで聞かされるよりはメリハリをつけた方が逆に速さのインパクトってつくと思うし、ドラムのビートにしたって一辺倒ではなく曲のもつフィーリングっていうのはあると思うから、決して気の抜けた緩さではないと思っているよ。
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