LOUD PARK 08特集｜ALL ENDSライブレポート！！

Report : 吉野将志

北欧はスウェーデンにおいてIN FLAMESのサイド・プロジェクトとして2003年に結成されたALL ENDSの初来日公演。メタルクイーンこと、エマ（IN FLAMESのギタリストビョーン・イエロッテの妹）とティナの繰り広げる超絶ツインボーカルを堪能できるということで早い時間にも関わらず、CRUE STAGEは早くも人で埋め尽くされていた。

照明が暗転し、シンフォニックなSEが鳴り響く。焦らすように長くならされたSEが終わりに近づく頃、待ちかねたフロアから登場を催促する手拍子発生。日本デビューアルバム「ALL ENDS」のオープンニングナンバー「Still Believe」のイントロに合わせてメンバー登場。Aメロに近づくと、待ち侘びたエマとティナが登場し、骨太でタイトに鳴らされる轟音をも上回るような歓声が沸き起こる。声質は似ているものの、ティナの力強さとエマの繊細さの生み出すコントラストが心地よいハーモニーとなって会場に届けられる。噂以上の超絶ツインボーカルである。「ラウドパーク!」と一言ご挨拶をした後に、すぐさま「Walk Away」が演奏される。初来日ということもあり、どんな言葉を会場に投げかければいいのか少し戸惑って、時折見せたはにかみ笑顔、それがまたかわいいのなんのって・・まさに胸キュンものでした。

しっとりと歌って聞かせる「Spend My Days」、スウェディッシュデスメタル風なリフが印象的な「Alone」などと続き、フロアのテンションも徐々にヒートアップ!!このいやらしいほど絶妙なタイミングに叩き込まれたのはTIMBALAND Ft. ONE REPUBLICの名曲カヴァー「Apologize」。涙腺が緩んだところに畳み掛ける珠玉のピアノパラード「Just A Friend」。会場に巻き起こったシンガロングに、ついに涙してしまう。ゴシックメタルバンドでここまで涙させるバンドがこれまでいただろうか。やはり、エマとティナの歌の力であろうか・・・。

そんなことを反芻していると、EVANESCENCEの大名曲「Bring Me To Life」を超えるポテンシャルのある「Close My Eyes」がついに演奏される。これまでミドルテンポな楽曲が続いたために燻っていたテンションを爆発させるように前のほうではモッシュ＆ダイブ!!続いて「Pretty Words」では、エマとティナの力強くも優しいハーモニーで会場を痺れさせ、ラストは女性盤SONIC SYNDICATEとも形容できる小気味よくアップテンポな「Wasting Life」で会場一体となってステージ・フロアともに完全燃焼!

CDで病みつきになり、ライブではもっと見たいと感じていたところに最後にはメンバー全員揃ってのお辞儀。そんな彼女らの姿を見てもっと好きになってしまった。今度は是非とも単独公演で見たいみたいところだ。（吉野将志）