LIVE REPORT
LOUD PARK 10|Ozzy Osbourne
2010.10.17 @さいたまスーパーアリーナ
Writer KAORU
さあ、いよいよLOUD PARK 10の大トリが登場だ。メタル界の生き神、Ozzy Osbourne!
今回は、新作『Scream』を引っ提げ、「メタル界で最も多忙なギタリスト」Gus.Gが、アルバム制作だけでなく、ツアー・メンバーとしても参加。これは、Ozzyを聴かないリスナーからしても興味を引かれる大きなトピックだっただろう。Randy RhoadsやZakk Wyldeなど、常に名ギタリストと共に歩んできたOzzyバンド。Gus.Gとのコンビネーションも楽しみだ。
黒装束に包まれたOzzyがステージに出てきた瞬間、大歓声が沸き上がる。往年の名曲「Bark At The Moon」から、『Scream』でシングル・カットされた「Let Me Hear You Say Scream」へ。Ozzyのような、あまりにキャリアの長いアーティストが、"今こそ全盛期だ!"とでも言わんばかりの傑作を完成させ、その作品がきちんとオーディエンスに浸透していることが嬉しい。独特の動きでステージを這い回るOzzy。ライヴをとても楽しんでやっているのだということが伝わってくる。
「Mr Crawry」では、一気に荘厳な雰囲気となり、両手を広げたOzzyの姿は、正に神降臨!といった感じだ。しかし、彼はただの神様じゃない。かつて、生きた鳩や蝙蝠を食いちぎり、娘の学校でオナラをして出入り禁止になってしまう(笑)神なのだ。神は、突然バケツいっぱいの水をステージ袖から持ってきて、その水をバッシャバッシャと客に向かってかけまくるではないか。"妖怪 水ぶっかけジジイ"と化した神は、驚いた客を顔を見る度、「どや!!!」という表情でケタケタと笑う。なんだか愛くるしくて仕方ない。
「I Don't Know」では、Gus.Gのギター・センスが光る。リフひとつでギタリストの力量というのは分かってしまうのだなぁと、改めて実感。
「Shot In The Dark」から、各パートのソロへ移行。Gus.Gのソロは言うまでもなく素晴らしく、また、ROB ZOMBIEのメンバーでもあるTommy Clufetosの、鬼のような形相で紡がれるプレイはド迫力でした!
そこから、BLACK SABATTHの名曲「Iron Man」へ。原曲よりもキーが下がっており、幾分かメタリックで派手なアレンジに、原曲が好きな自分は多少戸惑ったものの、本当に聴けて嬉しかった。「Crazy Train」で本編は終了し、アンコールの「Mama I'm Comin Home」では、OzzyがGus.Gのおでこにキス。そして、ラストはもちろん「Paranoid」で大団円!
Ozzyは現在62歳。しかし、未だ衰えぬどころか、益々パワーアップしているとしか思えず、私は驚きを隠せなかった。自分の織り成す音楽を心から楽しみ、サポートしてくれるメンバーとファンを、心から愛しているのだということが、ひしひしと感じられたライヴだった。ありがとうOzzy!!!
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