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INTERVIEW

PaleNeØ

2025.03.25UPDATE

2025年04月号掲載

PaleNeØ

Member:ほほ美(Vo) AYARI(Gt) REOTO(Gt/Vo) YONA(Ba)

Interviewer:フジジュン

現在、昨年12月にリリースした1stフル・アルバム『SCØRE』を提げて、初の全国ワンマン・ツアー"PaleNeØ アルバムリリースツアー「Allegro Agitato」"を開催中。表現力豊かな変幻自在の歌声と確かな演奏スキルをもってメタル、クラシック、V系、アニソンと幅広いジャンルを飲み込んだ多彩且つハイクオリティな楽曲と、圧倒的なライヴ・パフォーマンスで注目を集めている4人組ガールズHR/HMバンド、PaleNeØが、1stマキシ・シングル『Raison d'etre』を完成させた。アルバム『SCØRE』を経てさらに表現の幅を広げ、新境地を切り開いた新作について、メンバー4人に話を訊く。

-3月15日より、昨年12月にリリースしたアルバム『SCØRE』を掲げてのツアーがスタートし、それと同時に会場販売で、1stマキシ・シングル『Raison d'etre』をリリースしたPaleNeØ。取材してる現在はツアー初日を終えたばかりですが、初日を終えての感想や手応えはいかがですか?

ほほ美:ライヴハウスがちょっと壊れたって印象が強すぎてしまって。バーン! って柵が壊れちゃったんですよ(笑)。

-え、お客さんが熱狂しすぎて!? 初日から凄まじいエピソードですね。

ほほ美:はい。でも、PaleNeØを知らない人が聞いたら、"どういうこと!?"って思うようなインパクトが残せて良かったです(笑)。あと、自分の地元でやれたってこともあって、地元をみんなに紹介できたのが嬉しかったし、いろいろな意味で、ツアーの初日を静岡でやれて良かったです。

-アルバム・ツアーというところでは、お客さんの待望感やしっかり聴き込んで来てくれたのが反応で分かりました?

ほほ美:そうですね。リリースから間が空いたのもあって、しっかり聴き込んでくれていました。すでにライヴでやってた曲も何曲かあるんですけど、ライヴ初公開の曲も3曲あって、イントロが流れた瞬間、"よっしゃ!"って声が上がって。「凍蝶の哭」ってピアノから始まる曲だったんですけど、あれは気持ち良かったですね。

AYARI:今回、「凍蝶の哭」と「盲導歌」と「in Gloria Dei」の3曲を(初めて)やったんですけど、初披露と思えないくらい盛り上がってくれて。しっかり聴き込んで、楽しみにしてくれてたんだなっていうのも感じたし、ライヴ自体が1ヶ月くらい空いてたのもあって、"やっとライヴに参加できる!"ってお客さんの熱気を感じて、すごく嬉しかったです。あと初めての地ってところで、私たちも慣れないところはあったんですけど、それもツアーの醍醐味だと思うし。いろんなことがあった初日だったけど、想定してなかったハプニングにも臨機応変に対応して、演奏面だけじゃない部分も成長していけたらいいなと思いました。

REOTO:ツアー自体が初めてなので、初めての地でライヴをやるのがすごく新鮮で、期待半分不安半分でやったんですけど、ツアー初日ということに加えて、ほほ美の誕生日が近いってのもあって、お客さんの気合もすごく感じてやりやすくって。

-そうだ! 3月20日はほほ美さんの誕生日ですね。おめでとうございます。

ほほ美:ありがとうございます。

REOTO:ほほ美の地元ってこともあり、すごく温かく迎えてくれた感じがあって、地元の方にも助けられて無事初日が成功に終わって良かったです。ここからの目標としては、今回初めてやった3曲と、まだライヴでやってない曲もあったりするので、ツアーを通してお客さんと一緒に育てていきたいというのが一番大きいですね。

-YONAさんはツアー初日いかがでしたか?

YONA:私は遠征がめちゃくちゃ好きで、みんなで車で移動するのもすごく楽しかったです。初日がほほ美の生誕の地ということで、お客さんも本当に温かく迎えてくれたし、いつも来てくださってる方々も東京から三島に駆けつけてくれて、本当に熱気がすごくて。"みんな待っててくれたんだな"とか、"アルバムの曲をライヴで聴きたいとずっと思ってて、足を運んでくれたんだな"っていうのが伝わってきて、いつもみんなに助けられてるなと思いながらライヴがやれました。すごく良い初日を迎えられたなと思いましたし、残り6公演もこの勢いで突っ走っていきたいなと思っています。

-そして、マキシ・シングル『Raison d'etre』について。3月26日からは配信リリースも始まりますが、ツアー初日に来てくれた人の手にはすでに届いているんですよね?

ほほ美:はい。そもそも、『Raison d'etre』のリリースがサプライズ発表なんです。うちはよくサプライズをやるんですけど、少し前から12月に行ったワンマン("PaleNeØ ワンマンライブ「δ-delta-」")のライヴ動画もサプライズ投稿していて。それがあってからの『Raison d'etre』サプライズ発表で、きれいなお花を背景にメンバーが集まった、絵画のようなジャケットとリリースを同時に発表して、めっちゃ反応良かったです。

-おぉ、そういう流れがあったんですね。

ほほ美:ただ、マキシ・シングルはライヴ会場でしか販売してないので、まだ三島に来た人しか聴けていないんですが、お客さん同士の配慮がとっても優しくて、聴けてない人のためにSNSでもネタバレしないようにしてくれていて。表題曲の「Raison d'etre」は一言で言うと、"PaleNeØに新しいジャンルの曲が来た!"って感じで、"メンバーがレベルアップして、新しいことをやってるように聴こえる"という感想が多かったですね。

-『Raison d'etre』を聴いて、三種三様の楽曲の振り幅がとにかく広くて、情報量の多いバンドだなと改めて感じたし、4人のスキルの高さでどんな曲も乗りこなしながら、そこを貫くバンドの芯がしっかりあって、どんな曲もPaleNeØ色に染めてしまうのがすごいなと思ったので。"うわ、PaleNeØの新曲、こんな曲なんだ! カッコいい!!"ってみんな驚きたいし、新鮮な気持ちで聴きたいから、ネタバレしないように配慮するというファンの気持ちはすごく分かるし。そこにファンとバンドの信頼関係が見えます。

YONA:本当にありがたいですね。1つネタバレになるんですが、「Raison d'etre」にスラップが入ってて、1回聴くだけだとベースのスラップかな? と思うんですが、実はAYARIもギターでスラップをやっていて。聴いた人にもまだバレてないところだと思うので、MVが出たときに"わっ!"って驚いてほしいなと。

AYARI:1番のBメロはYONAもスラップやってるんだよね?

YONA:そこはユニゾンでやってるんだけど、それ以降はAYARIだけがスラップをやってて。音源で聴き分けるのは難しいと思うんで、MVではそんなところも注目してほしいです。

-そうか、MVだと視覚で確認できるから、そんな発見もあるんですね。AYARIさんはシングルができあがっての感想いかがですか?

AYARI:「Raison d'etre」はそもそも新しいジャンルで、「水槽にて」(2023年リリースの2ndデジタル・シングル『スキゾイド』収録)ってバラード寄りの曲はあったんですけど、バラードって程でもなくメタルでもなく、ギターが歪みすぎてなくて。プレイ面でもスラップやスライド、カッティングが入ってて、今までのメタル調とは違ったことをいろいろやってるんです。私はEDMや打ち込みの音楽が好きなので、こういう曲は弾いてても楽しかったし、自分で聴いてても楽しかったので、こんな曲がPaleNeØの一面として出てきたのは嬉しかったですね。そこからの2曲目の「余命一日。」は、最初からゴリゴリのリフが入ってきて、REOTOがV系好きなのでそこが前に出てきた、今まであったようでなかった曲だなと感じました。カップリングで二面性を出せてるところもバランスいいなと思いますし、3曲目に、ライヴではお馴染みの「ツーステップ☆スクリーミング」がパワーアップして入ってきて、サプライズ発表したわりには、完成度がかなり高い作品になったので。たくさんの人に楽しんでもらえればと思います。

-では、収録曲についてもう少し掘り下げたいんですが、「Raison d'etre」の作詞はREOTOさん。曲が上がってきて、歌詞はどんなイメージで書き進めたのでしょうか?

REOTO:実は曲ができる前にアーティスト写真を撮っていて。後ろにお花をちりばめるって構想が上がっていたので、"だったら、花に絡めた世界観にしてみようかな"というところから入ったんです。この写真をジャケ写にするって話になって、"じゃあ、曲をどうしようか?"ってところで作曲を担当していただいたボカロPのasanukoさんが急ピッチで曲を作ってくださって。僕は曲のデータを貰って、"明日の朝までに歌詞書けますか?"と言われて、急いで書き始めました(笑)。そこでジャケ写が決まっていたのがありがたくて。イメージが見えていたので、歌詞も書きやすかったかなと思います。ジャケ写をよく見ていただくと、下のほうに水面があるんですが、それも歌詞にリンクさせながら書き進めていきました。