INTERVIEW
PaleNeØ
2024.11.11UPDATE
2024年11月号掲載
Member:ほほ美(Vo) AYARI(Gt) REOTO(Gt/Vo) YONA(Ba)
Interviewer:山口 哲生
いろんな人たちを引き込みつつ、洗脳しつつ、どんどんPaleNeØワールドを広めていきたい
-次はYONAさん。パレオ曲、ネオ曲から1曲ずつピックアップしていただければと。
YONA:ネオ曲のほうは「CRAZY & NOiSY & CUTiE MAGiC!」ですね。この曲の振付をほほ美と一緒に考えたんですけど、ほほ美の歌詞って分かりやすいというか、動きがパッと出てくるところがあって。すごく楽しく振付も作らせていただいたので、そっちも注目してもらいつつ、演奏もバキバキにキマってるので、そちら側からもしっかり聴いてもらって、みんなに広めてほしいですね。あ、あとベース・ソロもあります(笑)。
REOTO:忘れてはいけない(笑)。
YONA:忘れてた(笑)。2サビが終わってギター・ソロが来るだろうなっていうタイミングで、ベース・ソロがしっとりと入ってくるんですよ。そこが私的には嬉しくて。ベース・ソロってスラップとかのほうがやっぱり目立つし、華があるなとは思うんですけど、あえてそうじゃないアプローチというか。盛り上がる曲でそういうベース・ソロが来るとどうしても落ちちゃうところがあるんですけど、そこを上手くasanukoさんが表現してくださっていて。
-あのベース・ソロは気持ちいいですね。それこそ、そこまでの流れからあのソロに入っていく感じが。
YONA:弾いててすごく楽しいので、ライヴでは前に出て弾きたいなと思ってます。パレオ曲は、私も「七月七日」が一番好きですね。私の好きなAqua Timezさんの雰囲気をちょっと感じるというか。それがすごい嬉しかったんですよ。一発目聴いたときに、Aqua Timezみを感じるなと思って。
REOTO:そうなんだ?
YONA:REOTOは全く意図していないと思うんですけど、これすごい! と思って。私はゆったりと聴かせる曲がすごい好きなので、それをPaleNeØで表現できる日が来たんだなと思えて嬉しかったし。ベースも今までとは違う動きをしているので、そこもよく聴いてもらいたいですね。
-REOTOさんの場合はいかがでしょうか。それぞれ1曲ずつ挙げるとすると。
REOTO:難しいですが、ネオ曲に関しては「REM」がすごく好きですね。この曲はいわゆるコテ系のヴィジュアル系バンドっぽい要素もありつつ、1Aはめちゃくちゃデスボで叫んでいるんですけど、サビで一気にポップでキャッチーなフレーズが出てきて。歌の掛け合いもすごく気持ちがいいし、歌詞も韻を踏んだりしているんですけど、内容はいろいろ皮肉とかも書いているので、そこにも注目していただけたらと思ってます。これはライヴ映えがめちゃくちゃ期待できる曲だと思うので、ぜひ楽しみにしていてほしいです。
-今回の収録曲の中でも、いい意味でカオティックな感じがありますね。
REOTO:そうですね。ほほ美の声のいいところもすごく活かされてますし、これはPaleNeØメンバーみんなライヴでやるのを楽しみにしている曲だと思います。パレオ曲のほうは「盲導歌」が好きです。asanukoさんが珍しくちょっとパレオ調の曲を作ってくださったんですけど、デモを聴いた時点でワー! って(笑)。
-(笑)嬉しかったと。
REOTO:個人的にすごく好きなタイプの曲なんです。メロディはすごい美しい感じだけど、バックで鳴っている音がヘヴィでちょっと不安な雰囲気を出しているところとか。ギター・ソロもめちゃくちゃ好きで、ちょっとヴィジュアル系っぽい感じもあったり。聴いたときに具体的に誰というよりかは、2000年代を思い出すようなサウンドがすごく気に入っていますね。歌詞も結構考えて書いたので、そちらも注目していただけたらと思います。あと、ほほ美の声がすごく良く乗ってるなと。たぶん得意なタイプの歌なんだろうなと思ったんですけど。
ほほ美:さすがです。
REOTO:このままアニメのタイアップ曲にしていただいてもいいぐらい、ほほ美の歌がいいと思いました。
-ほほ美さん、右腕突き上げてましたけど、これは歌えたぞと。
ほほ美:レコーディング中に"めっちゃ良くないか!?"ってasanukoさんにも絶賛していただいて。音域がぴったりなのもあるし、曲としても好きな感じで。
REOTO:うん。我々が好きなタイプの曲調ですね。暗めなアニソン。
ほほ美:近いところで言うと、私Roseliaさんが大好きで。あんなに高い声は出ないけど、この音域でしかもこの感じ、めっちゃ好きですね。
-では、ほほ美さんがパレオ曲とネオ曲からそれぞれ1曲ずつ挙げるとするならどうでしょうか。
ほほ美:選べないなぁ......ネオ曲はダンスも歌詞も考えたから「CRAZY & NOiSY & CUTiE MAGiC!」って言いたいところなんですけど。ちょっとこの曲について喋ると、歌い方をめっちゃ変えてるんですよ。このアルバムは私のいろんな声が聴けるなって思うんですけど、この曲は特に"誰これ!?"みたいな。アイドルかな? っていう感じの歌い方にわざとしました。そこはかなりこだわったので聴きどころなんですけど、選ぶとするなら念願の音源化された「不眠飛行」かなぁ。
-CDのみに入っているボーナス・トラックですね。
ほほ美:これはデスボも入っているし、ライヴで手を左右に振るんですよ。先にライヴでやっていた曲をレコーディングするっていうのが初めてだったので、ちょっと難しさもあって。でも、レコーディングしている最中にライヴの風景を思い浮かべながらやれたのはすごく楽しかったので、オススメの1曲ですね。パレオ曲は「盲導歌」も言いたいけど、やっぱり「in Gloria Dei」を推します!
AYARI:どんだけ好きなの(笑)。
ほほ美:いや、今回はね、本当に好きな曲が多い。いつも全部好きなんですけど。「盲導歌」はさっきも話したけど、めちゃめちゃ歌いやすかったし気持ちも込めやすくて。ヴォイス・サンプルを送る機会があったらこの曲かなって(笑)。
REOTO:どういう機会(笑)。
ほほ美:面接とかで"どんな歌が歌えるんですか?"って言われたらこの曲を聴かせる。でもやっぱり「in Gloria Dei」が好きなんですよ。オペラみたいなところはラテン語になっていて。ここはREOTOいわく"ラテン語歌ってるバンドっていなくないか?"っていうことでラテン語にしたらしいんですけど、でも曲の入りは子供っぽい感じというか。ブルグミュラーの「貴婦人の乗馬」だっけ?
REOTO:うん。ピアノの練習曲です。ピアノをやっている人は結構通っているかもしれないですね。
ほほ美:そのメロディから始まって、急にワァー! って叫ぶっていう。もうV系かよ! みたいな。私はそういうのすごい好きなんです、ベタだけど。
-分かります。気持ちいいですよね。
REOTO:しかも女性ヴォーカルでっていうところがいい。
ほほ美:この曲も歌い方にこだわっていて。私は妖精帝國さんとかALI PROJECTさんも好きなので、そこを自分の中でイメージして歌ったところも多いです。あと、賛美歌パートも頑張って歌ったのでいっぱい聴いてほしいですね。ライヴは十字架を持って黒いマントを着てみんなで歌いたい(笑)。私的に今回のアルバムの中で、一番ライヴで早くやりたい曲ですね。
-どれもそれぞれ方向性が異なるけれども、「in Gloria Dei」はまた......。
ほほ美:異色すぎる。
-まさにです。そういったカラーも加わることでまたライヴが楽しくなりそうですね。そろそろ時間になってしまったんですけれども、今日お話をお聞きしてきた中で、ロックやバンドが好きな人たちだけじゃなく、いろいろな人に音楽を届けたいというものがありましたが、バンドとしてそういった活動をしていきたいと。
ほほ美:それもあるし、PaleNeØっていうジャンルを確立させたいっていうのはありますね。で、今回の裏のリード曲のような「CRAZY & NOiSY & CUTiE MAGiC!」でいろんな人たちを引き込みつつ、洗脳しつつ、どんどんPaleNeØワールドを広めていきたい......ということでいいでしょうか。まとめられてましたか?
REOTO:はい。
AYARI:最近ってバンド音楽からみんながちょっと離れてきていて。若者世代はギター・ソロを聴かないとか、そういったことが話題になっているし、バンド音楽やメタルとかもあんまり聴かなくなってきてると思うんです。でも、私たちは根本にバンド音楽とか重たい部分がありつつ、その上でいろんなジャンルを取り入れたい。そこを使っていろいろな人を引っ張ってきて、最終的にバンドをまた流行らせていきたい、盛り上げていきたいなって思ってます。
-YONAさん、深く頷きながら聴いてましたね。
YONA:そうですね。やっぱり私たちはバンドをやっているので。それを忘れずにというか、そこを軸としてやっていきたいです。そしてあわよくば世界に!
ほほ美:うん。
-REOTOさんは宗教にしたいというお話もされてましたけど。
REOTO:それもあるんですけど、それこそみんなが言ってくれたみたいに、最近はバンド離れがすごく著しいと思っていて。自分が青春時代を過ごした頃って、本当にみんなバンドが好きで、世の中にたくさんバンドの音楽が溢れていて、"今日はどこどこのライヴに行くんだ"とか"このCDが良かったよね"っていう音楽の話で盛り上がっていたし、そういうのがすごく好きだったから、あのときの感情をもう一回よみがえらせたいというか。その楽しさを今の人たちにも知ってほしいっていう思いがありますね。あと、パレオとネオの2つの要素があるバンドだからこそ、普段メタルとかロックしか聴かないような人にクラシック音楽の素敵さを知っていただきたいし、その逆もそうですね。クラシック音楽をやっている方に、現代音楽にこんな素敵でかっこいい音楽があるんだよっていう。その橋渡しではないんですけど、そこを繋ぐ音楽を作っていけたらと思います。
-ほほ美さんもバンドとして同じ目標があると思いますが、お話を聞いていて、シャウトに重きを置いているのかなという印象もあったんですが。
ほほ美:女でシャウトできるって売れるじゃないですか。
AYARI:売れる?
ほほ美:いや、高校の頃に顧問の先生から言われたのも、そういう人がなかなかいないし目に付くからやれってことだったと思うし。
REOTO:たしかに。
ほほ美:やっぱりただのヴォーカルじゃ嫌なんですよ。私個人としてもできることはなんでもしたいから、楽器もある程度触れるようにしたいし、歌詞も書きたいし、いろんな歌い方もできて、さらにはシャウトもできるんですか!? っていう、そういうヴォーカルでありたいですね。あとはDJもできるとか、踊れるとか、埋もれないヴォーカリストでありたいなってずっと思ってます。
LIVE INFORMATION
"PaleNeØ ワンマンライブ「δ-delta-」"
12月8日(日)東京 大塚Deepa
OPEN 18:00 / START 18:30
[チケット]
前売 ¥4,000 / 当日 ¥4,500(D代別)
■販売中
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TOUR INFORMATIONN
"PaleNeØ アルバムリリースツアー「Allegro Agitato」"
[2025年]
3月29日(土)名古屋 ell.SIZE
3月30日(日)大阪 PANHEAD GROOVE
4月19日(土)千葉 柏ThumbUp
5月11日(日)東京 SPACE ODD
[チケット]
前売券 ¥4,000 / 当日券 ¥4,400(税込/D代別)
■先行予約特典付チケット:~11月20日(水)23:59
予約はこちら
■一般チケット:11月23日(土)12:00~