MENU バンドTシャツ

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

THE PRIMALS

2024.09.19UPDATE

2024年09月号掲載

THE PRIMALS

Member:祖堅 正慶(Gt/Vo) GUNN(Gt) イワイ エイキチ(Ba) たちばな テツヤ(Dr) 
※マイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo)は欠席

Interviewer:菅谷 透

大人気オンラインRPG"ファイナルファンタジーXIV(以下:FFXIV)"のサウンド・ディレクター 祖堅正慶を中心に結成されたオフィシャル・バンド、THE PRIMALS。結成10周年を迎え活動に勢いを増す彼らが、単独公演としては過去最大規模となる横浜アリーナ2デイズ公演を開催することが決定。さらに東京ドームで開催された"ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル 2024 in 東京"でのライヴの模様を収めた映像商品『And Back Again: Live Performances from the FINAL FANTASY XIV Fan Festival 2024』や、10周年を彩るスペシャル・アイテム『THE PRIMALS - Riding Home』も発売されている。今回は、そんな強力アイテム2作や、横浜アリーナ公演への意気込みについてインタビューを実施。活動の根底にあるプレイヤーのゲーム体験へと寄り添う姿勢や、バンドとしての矜持が垣間見える内容となった。

-今年2024年が結成10周年イヤーで、今回のリリース等、様々な活動をされていると思いますが、まず結成10周年の実感についてお聞かせいただけますか?

祖堅:たぶん、メンバーは誰も10周年を気にしていないんじゃないかなっていうのが正直なところです(笑)。

たちばな:結果的に10年経ったという感じですね。淡々とまではいかないですけど、ずっと一生懸命やってきて。最初はこんなに長くなるとは思っていなかったです。

-以前のインタビュー(※2022年9月号掲載)でも"フェスに出たい"というお話をされてらっしゃいましたが、7月に"LuckyFes'24"で初めてフェスへ出演されましたね。感想はいかがですか?

GUNN:楽しかったですよ。ずっと出たいと言っていて、それが届いたなと。光の戦士(※"FFXIV"プレイヤーの愛称)たちも応援に来てくれて嬉しかったです。(フロアの)向こうのほうにいるお客さんたちもこっちをチラチラ見て、"なんかやり始めたぞ"って気にしているのも結構見えて。寄ってきてくれて、最後のほうは"イェーッ"って盛り上がってくれて嬉しかったです。

-野外ということで、暑さ等はいかがでしたか?

たちばな:暑いだろうなと対策はしていたんですけど、ちょうど曇ってくれてお客さんも観やすい感じになりましたね。そこまで暑いって感じじゃなかったですけど、やっぱり暑かったですね。

GUNN:会場に着いて出番までの間はやっぱ暑かったんですけど。ちょうど僕らが出る頃ぐらいにはちょっと日陰で、なんなら少し風が吹き始めて、すごく気持ちいい感じになりましたね。

-6月5日に『DAWNTRAIL 7-inch Vinyl Single』がリリースされましたが、反響はありましたか?

祖堅:反響はまだこの曲をライヴでやってないというのと、ゲーム(拡張パッケージ"ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー")の主題歌なので、表面的な音楽だけの評価ではなく、ゲーム自体の評価にも密接に関わってくるところで。ゲームがリリースされて1ヶ月ちょっとなので(※取材は8月中旬)、表面的な評価はいろいろ出ていますけど、ちゃんとした評価はこれからなのかなって感じはしていますね。ライヴでの手応えも含めて、しっかり評価できる時がこの先やってくるんじゃないかと思っています。

-サウンド的には、今までの楽曲とは雰囲気が変わったように思いまして。特にラテンのテイスト等も加わっていますが、どういった経緯から制作されたのでしょうか?

祖堅:ゲームの舞台になっているところが民族チックな要素が多い場所で。多民族がテーマだったのでパーカッシヴな楽器を取り入れたりして、と思ったらデス・メタルの要素もあって。いろんな要素が同居しているけど、全体を通して"夏休み"みたいな雰囲気に仕上げたつもりです。

-夏休みというのは、拡張パッケージのリリース時期(7月2日)も関係していますか?

祖堅:そうですね。ゲームの主な内容として夏休みが1個のテーマだったので、それに合わせています。

-ストーリー的にも、前回の拡張パッケージ("ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ")から大きく変化していますよね。

祖堅:前回の"ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ"で一区切りしていて、今回は心機一転感を出したかったのでこんな感じになりました。

-続いて、映像作品『And Back Again: Live Performances from the FINAL FANTASY XIV Fan Festival 2024』について伺います。このイベントではKeikoさんのピアノ演奏とTHE PRIMALSのライヴの2公演が行われていますが、このようなライヴを行った経緯を教えていただけますか?

祖堅:もともと"FFXIV"のファン・フェスティバルでは、DAY1はKeikoさんのピアノ・コンサート、DAY2はTHE PRIMALSのバンド・ライヴでずっとやってきているので、今回も特に変わらずにやっていますね。

-これまでに発表されたアレンジ・アルバムでもピアノとバンドのアレンジが軸としてありますよね。どういったきっかけでこれらのアレンジを制作することになったのでしょうか?

祖堅:ファン・フェスは2日間あって、最初それぞれの日でトリに音楽興行を取り入れたいというチーム・オーダーがありまして。ピアノとバンドでやったら興行的にも盛り上がるし、ゲームでも"陰と陽"、"白と黒"というか、白側の目線の正義と黒側の正義がぶつかって、どちらも正しいことをしているのに争いが起きた――じゃあどっちが正しいの、正しくないの? みたいなテーマをよく扱っていて。ピアノとゴリゴリなTHE PRIMALSは相反する、あまり混ざらないような音楽ジャンルなので、それをアレンジ・アルバムの1つのディスクにしたら"FFXIV"の雰囲気とも寄っていて面白いんじゃないかなっていうのが最初のきっかけでもあり、コンセプトですね。