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INTERVIEW

THE PRIMALS

2024.09.19UPDATE

2024年09月号掲載

THE PRIMALS

Member:祖堅 正慶(Gt/Vo) GUNN(Gt) イワイ エイキチ(Ba) たちばな テツヤ(Dr) 
※マイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo)は欠席

Interviewer:菅谷 透

-(笑)では続いて、同日にリリースされる『THE PRIMALS - Riding Home』についてもお話を伺っていきたいと思います。THE PRIMALS名義でアルバムがリリースされるのは久しぶりですが、どういったきっかけから発表することになったのでしょうか?

祖堅:横浜アリーナ("THE PRIMALS Live in Japan - Darkest Before Dawn")でやるから予習用みたいな意味合いもありますね。

たちばな:前に『THE PRIMALS』(2018年リリースの1stアルバム)のCDを1枚出していて、その後に発表されたTHE PRIMALSの楽曲が全部入っています。最近はBlu-rayで出すことも多かったので、CDを聴く人にも触れてもらえるかなっていう意味では、CDで出すというところも僕にとってはありがたいかなとは思っています。

-収録順は時系列になっているのでしょうか? アルバムを通しで聴くと、セットリストのような流れが感じられましたが。

祖堅:これ、どうしたっけかな。

GUNN:これは相当悩んだよ(笑)。

祖堅:そうだ、いじったわ。前の曲のルートのキーと次の曲のルートのキーが同じだと、なんかお腹いっぱい感が出ちゃうじゃないですか。だからそれは被らないようにしようとか、BPMが同じような曲が立て続けに来ないようにしようとか、そういうパズルをめちゃくちゃやりました。でも、あまり時系列から逸脱しないぐらいには収めようっていう悪あがきも同時にしました。聴いていても違和感のないポジションに収めていく、みたいな感じで。めちゃんこ難しい。特に「GUNNシヴァ(忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~ (GUNN Vocals))」の置きどころがね。

-そんな「忘却の彼方 ~蛮神シヴァ討滅戦~」のGUNNさんヴォーカル・バージョンの音源が今回CD化ということで。ライヴBlu-ray(『THE PRIMALS Zepp Tour 2018 - Trial By Shadow』)の特典としては発表されていましたが、こうしてCD化される感想はいかがでしょうか?

GUNN:これはそもそも誰が歌うとかではなくて。オケを録ったときに"で、誰が歌うんだっけ"って空気になって、"え、祖堅君じゃないの?"、"いや、なんで俺なんすか"みたいな変な攻防があり(笑)。"いやいや、ガチャガチャ言ってないでもう歌えばいいんすよ~"とか、よく分かんない流れで僕が歌うことになった感じなので(笑)。"歌うんだ"というスタートではないところからやらせてもらっているので、ちょっと微妙なところもあるんですけど。ライヴではテンポ感もいいし、皆さんも初期段階で通るようなストーリーの曲でもあるし、そういう意味では大事なのかなと思うので、頑張らせていただいています。

祖堅:やっぱライヴで「GUNNシヴァ」がないと若干盛り上がらないですね。あと、テツさんが嫌がるんですよ。"右手が痛い"って。

たちばな:嫌ではないけど、そろそろしんどいな(笑)。

祖堅:後半のクタクタのところに持ってくるんじゃない、っていう感じですよね。

たちばな:いや、始まりの身体が起きてないときに持ってくんなっていう。後半はまだ温まってるから(笑)。

-本作には新曲として「Give it All ~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」が収録されています。ヴォーカルとしてAGAINST THE CURRENTのChrissy Costanzaさんが参加していますが、どういった経緯から参加が決まったのでしょうか?

祖堅:歌のイメージ参考の中にChrissyさんがいて、とある情報筋より"Chrissyさんはゲーマーである"と。

-"リーグ・オブ・レジェンド"の楽曲も担当されていましたね。

祖堅:そうそう。"じゃあ、もう話しに行ったほうが早いんじゃね?"となって。声質が似ている人を探すのだけでも結構時間がかかるんですよ。さらに海外のプレイヤーも多いので、ネイティヴの英語じゃないとダメだし。そういう人を日本から探すとめちゃくちゃ時間かかるし、そういう方はそもそもでいないので、イメージに合う人がいるんだったらその人に声掛けりゃいいじゃんって、連絡したら結構乗り気で。"「ファイナルファンタジー」に関われるんだったらやりますよ"って言ってくださったんで、じゃあぜひってことでお願いしました。

-かなりアップテンポな楽曲になっていますが、これはどういった経緯で制作されたのでしょうか?

祖堅:ゲーム・コンテンツ("至天の座アルカディア:ライトヘビー級")が "こういうコンテンツ"って発注が来ましたんで。それに一番マッチングする形で作ったっていうだけですね。

-初めてChrissyさんのテイクを聴いたときの感想はいかがでしたか?

祖堅:思っていた通り、と言うと失礼かもしれないけど。そうである想定のもと作っていたとこにぴったりハメてきてくれた、待ってましたって感じですね。もう最高です。

-今回のアルバムを聴いていて、THE PRIMALSは生のバンド感とデジタルだったり神聖なイメージのサウンドだったりを融合させた楽曲が多いなと改めて思いまして。アレンジでもそうした要素は意識されているのでしょうか?

祖堅:自ずとそうなったが多いのかなって気がしますけど、どうですか?

GUNN:アレンジの途中段階に僕も関わらせてもらっていて。進行していくときに、"こんな方向性で行くけど"っていうのは早めに投げていて、そうすると"いや、これはいらねぇな"みたいなのも早めに判断してくれるので。そういうなかで"これはあっていいと思う"、"こういうので進めよう"って作っていくので、結局は必要として鳴らしているっていう感じはありますけどね。そこでデモを作って、アレンジしてバンドでレコーディングするんですけど、その前に皆さんに聴いてもらって、レコーディングに突っ込んでいったときに"ここさぁ"とか意見が出てきて。"こうしたほうがかっこ良くないか"とか"ハマりがいいんじゃねえか"、"じゃあそれは試してみようぜ"って進んでいくんですよね。で、それが最終的に最適なものになっていく感じですかね。

-なるほど、ありがとうございます。続いては9月21日、22日に横浜アリーナにて開催される"THE PRIMALS Live in Japan - Darkest Before Dawn"について伺えればと思います。

GUNN:まだ全部が全部決まっているわけでもなく、揉んでいる最中なんですけど。準備をしっかりやって、2日間みんなで楽しめるように全力で向かっていくので、ぜひ一緒に楽しめたらなと思っています。よろしくお願いします。

祖堅:今年はいろいろやっていて。東京ドームに始まり、ゲーム・サウンド開発として"ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー"を一生懸命作って発売した、と思ったら"Distant Worlds(Distant Worlds: music from FINAL FANTASY)"でアメリカに2回ぐらい行って、帰ってきたらすぐ"LuckyFes"に出て、中国にもこの間行って――いろんな音楽興行に次々立て続けに出演して、しかも一個一個デケぇ、みたいな。なので横浜アリーナに向けて見失わないように(笑)、しっかりいいものを届けたいな。せっかく横浜アリーナで2デイズやるんですから、みんなが満足して帰れるようなライヴにしたいなって思っています。

たちばな:個人的にも横浜アリーナでやるのは初めてなので、どんな感じかなっていうのも楽しみですし。前回の幕張ワンマン("THE PRIMALS Live in Japan - Beyond the Shadow")のときはまだ声を出せない状況だったから、もっと規模がデカくなって、いろいろ観客の声援も聞ける単独ライヴみたいなことで、上手くいけばいいなっていうのと、なんか面白いものを見せられればいいなと、不安と期待でいっぱいです(笑)。とにかく楽しいものになればいいなってことで、頑張りたいです。

祖堅:火柱とかあるんですかね?

たちばな:やりたくてたまんないと思うよ。

祖堅:ステージにマイクがあって、マイクのコードが垂れてるでしょ。キャノン(コネクター)のこっち(火柱)側がね、もう触ると溶けるの。かろうじて形を保っているけど、触ると形が崩れちゃう。そんなに焚くなよって感じですよね(笑)。

たちばな:ちょっとした生ものなら焼けちゃうよ。

祖堅:サビで"ドン、ドン、ドン"とかじゃなくて、面白がってずっと焚いてるんだもん。

イワイ:特効の人が、俺から見える位置でやってたのよ。すげー楽しそうだった(笑)。

祖堅:ゲネのときゲラゲラ笑ってましたもんね。"どうすか、熱くねぇすか"って。あちぃわ(笑)!

-どうなるか、当日を楽しみにしたいと思います(笑)。