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INTERVIEW

THE MADNA

2024.03.19UPDATE

2024年03月号掲載

THE MADNA

Member:涼太(Vo) 太嘉志(Gt) 朋(Ba) 理緒(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

少しでもみんなの救いになることができればいいなって


-リアルに血の滲むような努力を経た結果、見事に「BLAZE」は高いクオリティを誇る楽曲へと仕上がったのですね。なお、涼太さんはこの磨き抜かれた歌メロをレコーディングしていく際、どのようなことを心掛けられました? 聴いた印象としては、アルバム『ElecTЯiP』のときはどの曲も各方向に"思い切りハジけている"ように感じましたが、今回は歌い方そのものが"刺しに来ているな"と感じられたのですけれども。

涼太:その"刺す"っていう表現、合ってると思います。自分としても聴いてくれる側に対して"刺しに行きてぇな"っていう気持ちはかなりありました。

-と同時に、この「BLAZE」の中では"代わりに歌わせて"という最後のフレーズが、涼太さんの意思そのものとしても聴こえてくる気がいたします。

涼太:今って良くも悪くも、いろんな人が発信してることをSNSで見られちゃうじゃないですか。見たくもないこと、知りたくもないことなんかもどんどん流れてくるし、時には自分たちのファンの子たちが発してるリアルな言葉とか、"死にたい"とか"消えてなくなりたい"みたいに苦しんでる姿を目にすることもあって、だけどそれに対して俺らはひとりひとりに何かを言えるわけでもないっていう情況もあるわけですよ。で、そういうときに自分が何を思うかっていったら、やっぱり"死んでほしくない"っていうことなんですね。どんな事情でみんながそうなってるのかはわからないし、自分にできることは限られてるけど、音楽を作って歌うことでみんなに言葉を届けたり、少しでもみんなの救いになることができればいいなっていう気持ちを、その"代わりに歌わせて"っていう部分には込めました。

-一方、カップリングの「SPLATTER」はタイトル通りに音もヘヴィで殺伐としている仕上がりになっておりますが、わかりやすく言うとこの曲はいわゆる"ヴィジュアル系メソッド"がふんだんに詰まったものとなっておりますね。

朋:実際、デモを作った僕からしてもこれは"ヴィジュアル系な曲"として作ったものでした。THE MADNAとしては始動当時から今に至るまで、自分たちなりの"ミクスチャー・ロック"というものを追求するっていうことをバンドとして掲げているので、逆にここまでド直球なヴィジュアル系っぽい曲ってやったことがなかったんですよ。それだけに、いつかはやりたいなという気持ちはあったんです。

-では、その欲求をついにここで実現することができたわけですね。

朋:はい。それに、きっと涼太もこういうの好きだと思うから、ヴォーカリストとしての気持ちもすごく乗るんじゃないかなって思いながら作ったところもありました。

涼太:この曲のデモを聴いたときは、ちょっと嬉しかったっすね。"やった! こういうのやりたかった!!"ってなったし、特にサビのメロなんてめっちゃキュンキュンしちゃいましたもん(笑)。

-先ほど私はあえて"ヴィジュアル系メソッド"という言葉を使ったのですが、V系の歴史や文化を知らない方々に対して解説する場合、この「SPLATTER」における音楽的な重要ポイントというのはどのあたりになりますでしょうか。

涼太:とりあえず、この曲に関しては聴いてて"懐かしい......"っていうおセンチな気持ちになるのは間違いないでしょうね(笑)。じゃあ、それがなんでそうなるのかっていったら、これはどういうことって言えばいいのかなぁ。

-太嘉志さん、そのあたりの解析は可能ですか?

太嘉志:いやー、言葉で説明するのは難しいっすね(笑)。

-コードがマイナーで、尖った音像ではありつつも、メロには歌謡曲的なワビサビが利いている、というようなことでもなかったり?

太嘉志:どうなんだろう? それプラス、シンコペ(シンコペーション)の嵐っていうのはあるかも。まさにこの「SPLATTER」もそうですけど、こんなに1曲の中にシンコペが入りまくるっていうのは、ヴィジュアル系以外だとあんまりないんじゃないかと思います。

-つまり、この「SPLATTER」では理緒さんがドラマーとしてシンコペーションの美学を深く追求されたわけですね。

理緒:当然シンコペの曲で最も意識されるのはドラムだと思いますし、僕個人としてもシンコペに対しては強いこだわりがあるので、そういう自分が持っているシンコペ論みたいなものを「SPLATTER」では存分に出せたな、という実感があります。ざっくり言うと、どこまでキレのあるシンコペにできるか? というところを形にしました。ノリっていう言葉だけで片づけてしまうと表現できないところまで、しっかり"オン"を意識して叩いてるんですよ。

朋:そうやって意識しているところもある反面、すでに身に染みている部分っていうのもありますよね。なんだかんだ僕も15年くらいヴィジュアル系をやってるんで、もはやシンコペに関してはそれが自分にとってのライフスタイル、欠かせない文化みたいになっているところがあるような気がします(笑)。

-それから、もうひとつのカップリング曲「FUCK'N DEAR×××」についてですが、こちらは今回の3曲の中だと最もミクスチャー・ロックな質感が強い仕上がりですね。

涼太:これは俺が夜中にYouTubeでいろいろ動画を漁っていたときに、アーティスト名は忘れちゃったんだけど海外のMVですごくサイケデリックで疾走感のあるカッコいいのを見つけて、ちょっと呑みながらだったのもあって"これかっけー!!"っていうテンション感のまま勢いで作った曲でした(笑)。でも、結果的にはそのMVとはいい意味でかけ離れた曲になりましたね。俺の作った原曲に対して、太嘉志がいろいろ汲み取ったうえでアレンジをしてくれたからだと思います。"このイカれた感じ、最高だね!"っていうタイプの曲になったんで嬉しいです。

太嘉志:俺もたまたまその曲は知ってたんで、涼太の求めてるものがなんなのかわかりやすかったんですよ。"オッケー、やったるで!!"って感じでアレンジしました(笑)。

-「FUCK'N DEAR×××」はベースの目立ち具合がエグいのも特徴ですね。

朋:俺、あんまり目立つタイプのベーシストじゃないんですけどねぇ。ヌメりのある箇所と攻撃的な箇所のメリハリみたいなものは意識しました。

理緒:この曲はフレーズ感のハネを特に意識したので、タイム感以上のノリを感じられるかと思います。

-さて、4月より全国5ヶ所を回る"THE MADNA TOUR'24 炎上光彩"を開催され、ファイナルを5月12日に渋谷WWWで迎えられますね。こちらのツアーに向けてのヴィジョンはいかがでしょうか。

涼太:今、バンドがより高いとこを飛ぼうと羽をバタつかせにバタついてるとこなので、俺らでも想像つかない、より高いとこを飛べるようにこのツアーが起爆剤になったらいいです。

太嘉志:自分もまだどうなるか想像がつかないのでとてもワクワクしてます! ファンのみんなと一緒にライヴを体感して各地を回りたいです!

朋:より多くの人に観てもらえるようにいろいろと考えているので、このツアーを機に我々を好きになる人がいてくれたらなと思っています。

理緒:新曲たちがこのツアーでどう色づいていくのか楽しみです。あとは最近の対バン・ライヴの勢い的にさらなるステップを踏めるツアーになることを確信しています。ぜひ体感しに来てください。