INTERVIEW
"マガツノート" 峯田大夢 × HIROTO(アリス九號.) 対談
2023.12.13UPDATE
きっと、相乗効果でヤバい光景が生まれるのは間違いないと思う(HIROTO)
-こうなってきますと。ここまでに素敵な交流を重ねてきていらっしゃる峯田さんとHIROTOさんのおふたりが、今度のイベント"解放区 -冬の陣-"にてどのようなハーモニーと光景を生み出してくださるのかが、今からとても気になります。
峯田:実は僕、HIROTO君が演奏している姿って、この間までMVやライヴ映像でしか観たことがなかったんです。でも、9月にアリス九號.が無期限活動"凍結"前のラスト・ライヴ("LAST DANCE FINAL ACT「Last Galaxy」")をTOKYO DOME CITY HALLでやったときに初めて生で観させていただいて、実際のパフォーマンスが想像以上だったことに驚きました。ステージを縦横無尽に駆け回ってるし、弾き方もエネルギッシュで、表現者としての輝き方がもう尋常じゃなかったですね。そして、あのHIROTO君の姿を観たときに、今度の"解放区 -冬の陣-"ではもっとこの輝きを引き出したい、って思ったんです。いや、僕に引き出せるかどうかはまだわからないですけどね。でも、可能な限り引き出せるように僕も頑張ろう! っていう意気込みで、今度のステージに挑もうと思ってます。
HIROTO:僕も大夢がやってる声の演技とか、被写体として撮影されてる写真を、それぞれ作品としては知ってますけど、ステージでパフォーマンスしている姿は観たことなかったですからね。ライヴではどんなふうに歌うんだろう? って思ってたから、8月にあったイベントを観に行ってみたんですよ。
峯田:ヒューリックホール東京でやった、"マガツノート"の声優陣が歌うイベント"荒魂大祭(あらみたまフェス)"に来てくれたんです。
HIROTO:あれこそ、僕からするとまさに想像以上でしたよ。大夢がもともと歌うまいのはカラオケのレベルで知ってましたけど、あそこまでロック・バンドのヴォーカリストっていうスタンスに振り切ってやれるなんてすごいなと。あれはやっぱり、大夢のルーツにちゃんと"今まで聴いてきた音楽"がしっかりあるからなんだろうな、って僕は個人的な感覚として強く感じました。あのときの大夢は座長だったんだよね?
峯田:はい。ポジションとしては座長ですね。
HIROTO:だからなんだろうな。もうちょっと突っ込んで言うと、あのときの大夢はロック・バンドのヴォーカリストに振り切ってはいるんだけど、一方で全体的なバランスを見ながらパフォーマンスをしてるんだろうな、っていうことも僕は感じたんですね。
峯田:あぁ、たしかにそれはありました。
HIROTO:つまるところ、大夢としてはステージで若干セーブしてたところがあったと思うんですよ。僕は、あの日その場にいたお客さんたちとほぼ同じ目線で観てたんで、もっとグイグイ来てくれてもいいなと感じたところがあったというか。で、そんなことを思っていたところにちょうど"解放区 -冬の陣-"のお話をいただいたわけですから、僕としては"解放区SP SESSION BAND"を編成して共演することにより、大夢の政宗がもっと派手に魔王のごとくオラつけるようにしたいと考えたわけなんです。
峯田:もっとオラついたほうがいいんですね(笑)。
HIROTO:そうそう。僕としても、そういう行き切ってる政宗の横でギターを弾きたいからさ。そうしたらきっと、相乗効果でヤバい光景が生まれるのは間違いないと思う。
峯田:"マガツノート"の物語としては、ちょうど"解放区 -冬の陣-"の頃までには"Season:3"が完結しているはずなので、そこからどうなっていくのか? というタイミングでもあるんですよ。次のライヴではその点もしっかりと踏まえつつ、関わる演者たちみんなで一緒に、もうひとつ上の次元まで全力で行けたらいいなと僕も思ってますね。あとは、この作品を通して僕の歌から"好き"が伝わればいいなっていうことも意識してます。
-音楽に対する愛、曲に対する愛、それらを峯田さんは歌でオーディエンスに届けたいということなのですね。
峯田:僕が歌うことによって、少しでもこういうジャンルの音楽に興味を持ってもらったり、この曲が好きだな、こういう曲もいいなって思ってもらえたら嬉しいですからね。そうなってくれればいいなという想いで、僕の"好き"を今"マガツノート"に対しては全力で注いでるところです。
-それから、これはHIROTOさんに対する余談的質問にはなりますが、"マガツノート"に登場する16キャラ(政宗、小十郎、秀吉、官兵衛、清正、光秀、利三、左馬之助、家康、忠勝、直政、織田信長、蘭丸、幸村、佐助、才蔵)のうち、もし異世界転生するとしたら誰を選ばれます?
HIROTO:えっ!? あー、戦国武将とか歴史って僕も結構好きなんですけどね。それは難しい質問だなぁ。しかも、"マガツノート"の中でってことでしょ??
峯田:わりとみんなドス黒い雰囲気なんで、HIROTOさんみたいにキラキラしたキャラってあんまりいないんですよ(苦笑)。あ、でも強いて言うなら利休どうですか? "マガツノート"いちのエンターテイナーですからね。
HIROTO:利休か、それいいかも。利休にします(笑)。
-承知いたしました(笑)。ところで、HIROTOさんとしては今ここからソロ・ワークスを本格化させていくタイミングでもあるかと思いますが、この"マガツノート"とのコラボを経験することは、ご自身の活動にどのような影響を及ぼしていくと予感されていますか。
HIROTO:僕はもとを辿ると、ライヴがやりたくてバンドを組んだし、ライヴでやるために曲を作るようにもなった人間なんで、アリス九號.が"凍結"するってなったときには正直"何をやったらいいかわかんない"っていう感じだったんです。無理矢理ソロのアルバムを作るとか、そういうのも違う気がしましたしね。でも、だったらいっそ"わかりません"っていうところからスタートしようと思っているので、ここからは今まで経験してなかったことや、バンドの動きを考慮して断っていたお話とか、今の自分が縁を感じることは範囲とかジャンルとかを超えて、なんでもとにかく、どんどんやっていこうと思っているところなんですよ。
-ソロとしてのファースト・アクションが、ミラノでのファッション・ショー("ミラノコレクション")出演だったのにはなかなか驚きましたよ。
HIROTO:あれも、バンドでツアーをしてるときにたまたま出会った人との縁で決まった話だったんです。もちろん、19年を共に過ごしてきたアリス九號.のメンバーには感謝だし、大夢との出会いだって大切な縁だと思うし、"マガツノート"でコラボすることができるのもまた縁だと思いますから、僕としては未だにステージでギターを弾かせてもらえることにも感謝しながら、ここまですべての経験と縁をこの先にも繋げていきたいなと思ってます。......っていろいろ言いながらふと思ったんですけど、"マガツノート"って海外展開はしないんですかね?
-戦国武将と近未来SF、そしてV-ROCKの要素が三つ巴になったコンテンツが"マガツノート"ですから、海外需要は相当ありそうです。
峯田:戦国武将にヴィジュアル系、2次元的なSF的世界観って、どれも日本独特の文化ですもんね。海外の方々にも刺さる要素しかないと僕も思ってます。
HIROTO:そう考えたら、夢が拡がるよね(笑)。
峯田:いやほんとに。そういう夢をいつか叶えられるように、僕はロック・バンドの人たち以上のテクニックを手に入れなきゃと思って、シャウトやデスボも習得して、磨きをかけてる真っ最中なんですよ。特に誰かから"やれ"とか言われてるわけではないのに、勝手にやってます(笑)。
HIROTO:そういう大きな夢に向けての第1歩としても、今度の"解放区 -冬の陣-"は大事だね。
峯田:僕らの発する熱量がもっと広く伝わっていくように、絶対いいイベントにしましょう。取っ掛かりは絵が好きでもいいし、キャラの声が好きでもいいし、参加してるバンドが好きでもいいし、なんでもいいんですよ。その取っ掛かりから、"マガツノート"を知ってくれる人たちがどっぷりと沼にハマれるように、我々はぬかりない準備をしておくのでどうぞ楽しみにしていてください。