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INTERVIEW

Cazqui's Brutal Orchestra

2019.12.09UPDATE

2019年12月号掲載

Cazqui's Brutal Orchestra

Cazqui's Brutal Orchestra:Cazqui(Gt)
DEXCORE:架神-kagami-(Vo)
Velladon
インタビュアー:荒金 良介

-「The rupture of a blood vessel (feat. Velladon)」はどんなイメージだったんですか?

Velladon:「OSWALD」のデモを頭の部分だけ聴かせてもらい、それに繋がるようなかたちで作りました。「OSWALD」がタイトなメタル・サウンドで始まる曲だったので、ダイナミクスをつけたいと思い、いい意味で生のバンド・サウンドとは差別化を図りました。

Cazqui:「OSWALD」の頭にダイナミクスが来るようにちゃんと作ってくれましたよね。

Velladon:そうそう。いい感じで流れを作れたと思います。

-ピアノやオペラ風の女性ヴォーカルが入っているなど、賑々しい作りになってますよね。

Velladon:サックスが好きだと聞いていたので、僕もスウィング・ジャズ、ビバップが好きなので入れてみたんです。あと、ビヨヨーンみたいな音も入れていると思うんですけど、それはダークメルヘンをイメージして、茶目っ気も入れてみました(笑)。

-映画のサントラみたいな雰囲気もあり、いい導入になってます。

Cazqui:絶対Velladonさんにしか作れないものだと思いますね。本当に素晴らしいトラックメイキングだと思います。

Velladon:そう言ってもらえると、嬉しいですね。かわいい弟ができた嬉しさで頑張っちゃいました(笑)。

-そして、「OSWALD」はいかがですか?

Cazqui:以前より展開力が上がって、スムーズに紆余曲折を描けるようになったと思います。あと、どことなくアーバンな雰囲気を重視しました。

-ジェント、アンビエントな雰囲気もあるインスト・パートの部分ですね。

Cazqui:暗黒から始まって、最終的に幸福感で終わるようにしたくて。それを繰り返し聴けるよう意識しました。ジャケのオズワルドはウォルト・ディズニーのキャラクターがモデルなんですけど......。あっ、ここで架神君に電話してみます。

-「OSWALD」にヴォーカルとして参加してますが、曲を聴いてからイメージを膨らませたんですか?

架神:Cazquiさんに言われたことを再現しつつ、自分らしさも入れた感じですね。

-曲調はカオティックなので、歌を乗せるのは大変だったのでは?

架神:そうですね(笑)。僕が歌うと、明るくなる傾向があって。

Cazqui:自分は、彼の歌うメロディからJ-POPを感じるんです。以前からそのポップ・センスが素晴らしいと思っていたので、どうしても彼に歌ってほしくて。そういえば、このプロジェクトのメイン・ヴォーカルは架神君が譲らないとのことで、彼で固定になりました(笑)。

架神:絶対譲りません(笑)! Cazquiさんと一緒にできることにもすごさを感じてますからね。DEXCOREとはまた違う激しい自分を魅せていきたいし、やってて楽しいので。

Cazqui:共同制作者が楽しいと思える環境を提供できているのは嬉しいですね。

-架神さんの妖艶な歌い回しもいいフックになってます。

Cazqui:ゾクゾクしますよね。怒濤のブラスト・ビートのあとに、あの声質のクリーン・ヴォイスが入ってくる曲はそうそうないと思います。あと、彼はビブラートが得意ですよね。僕のギターも揺れにこだわっているので、そこのマッチングもいいなと。「OSWALD」は自由に歌ってもらったうえで、最高でした。DEXCOREが忙しいなかでよくやってくれたなと。

架神:光栄です、本当に。

-"OSWALD"という曲名はウォルト・ディズニーが生み出したオズワルド(オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット)から来ているわけですよね?

Cazqui:そうですね。猫曼珠では猫、こっちでは兎です。動物をモチーフにしたくて。二面性が好きなので、おぞましいだけじゃなく、メルヘン感も欲しかったんです。ウォルトの自伝みたいなものを読んで、オズワルドというキャラがいたなと。オズワルドは権利を奪われてしまい、使えなくなってしまったうさぎのキャラクターで、ミッキー・マウスという自分によく似たキャラに対して、オズワルドは嫉妬や憎悪があったと思うんですよ。同時に、寂しい、自分を認めてほしい、という気持ちもあったと思います。そういった歌詞の気持ちと、曲展開がリンクする形式になってます。僕もいろんな人から愛憎をいただく立場ですけど、それらは対極のようで、いとも簡単に反転しますし、限りなく同質のものであると、これまでの経験で感じます。

-"僕は誰?"と自問自答しつつ、後半は誰かを求めているという。

Cazqui:そうですね。オズワルドみたいな気持ちを抱いている人は世の中にいっぱいいると思うんですよ。寂しがり屋の兎なので、サビはシンガロングにして、一緒に歌える曲になったらいいなと。この曲が演奏されている時だけは、みんなの寂しい気持ちが拭えると良いな、と。だから、最後も合唱で終わってます。

-わかりました。では、今後の予定に関してはどういうふうに考えてます?

Cazqui:CDやグッズの通販が始まりますので、自分のTwitterをチェックしていただけますと。実は来年のライヴやツアーも決まってて、とりあえずMVを作ろうと思ってます。あと、フル・パッケージ作品も作りたいし、ワンマン・ライヴもやろうかなと。とにかく今作はサブスク配信されているので、それがどこまで響くのかなって楽しみですね。

Cazqui's Brutal Orchestra 1st SINGLE『OSWALD』

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