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INTERVIEW

NOTHING TO DECLARE

2019.07.01UPDATE

2019年06月号掲載

NOTHING TO DECLARE

Member:Mas(Vo/Gt) Yoshi(Gt) Masa(Ba) Mutsumi(Dr)

Interviewer:荒金 良介

自分たちの音楽を信じてくれる人たちをさらに導いていけたら


-そして、第2弾「Another Light」は第1弾とは対照的なストレートなロック・ナンバーです。

Mas:仮タイトルが"Straight"ですからね(笑)。直球に振り切れたかなと思います。

Mutsumi:メンバーの反応もすんなり、"この曲が主軸の1曲になるよね"って。あとはどの順番でリリースするのかという話だったんです。

Yoshi:ツアー中の車でどんな曲調、どんなMVを作ろうという話になって。これ話しすぎると、ネタバレになっちゃうな(笑)。

-ある程度は大丈夫じゃないですか。

Mas:"「Flashbacks」の次になるから、スローじゃない曲調がいいよね"って。

Yoshi:いい意味でシングルっぽい曲だなと思うんです。キャッチーだし、お客さんがノりやすい曲だなと。第1弾が壮大だったから、次はお客さんに歩み寄ろうという感じです。

Mutsumi:そうだね。振れ幅のメモリを増やしたうえで、こういう曲も必要だろうと思ったんです。

Mas:たまに話すんですけど、YoshiはGLAYが好きだったり、僕はX JAPANが好きだったりするんですが、あの人たちも曲の振れ幅がすごいじゃないですか。

Yoshi:ロックあり、バラードありだもんね。

Mas:うん、出てきたものに対して素直なんでしょうね。それを自分たちの色に寄せるんじゃなく、出てきた可能性を最大限に伸ばす作り方なのかなと。例えばGLAYなら春夏秋冬に合う曲があるし、それがまたバンドの振れ幅なのかなって思うんですよね。

Yoshi:あと、自分の生活サイクルに合うような曲も多くて、そういうところが、自分がそのアーティストを深く好きになるポイントなのかもしれないです。そしてNOTHING TO DECLAREは、その生活サイクルに合う曲が必ずあると思うんですよ。朝起きたときとか、昼まどろんでいるときとか、テンションを上げたい日とか、それぞれに似合う曲がありますからね。

Mutsumi:メンバーで移動しているときに、QUEENとか、THE BEATLESとか、Stevie Wonderとかを聴くんですけど、結局そこに行き着くんですよね。彼らはどんな曲調でも彼ららしさが確立しているし、様々なシチュエーションに合う曲を提供してくれるから。音楽的にはそういう方向性に惹かれるんでしょうね。Masが曲を持ってきたときに、メンバーも"何がやりたいの?"と言ったことは一度もないですから。

-「Another Light」の歌詞に関しては?

Mas:それもストレートに書きました(笑)。ポエムのような書き方も好きになって。同じ言葉を繰り返すことの強みというか、この曲もそういうシーンが出てきます。

-それで同じ言葉を繰り返すフレーズが多いんですね。QUEENもそうですよね、"We will, we will rock you"とあえて繰り返して。

Mas:あれも最強ですよね。

Mutsumi:伝えたいことが研ぎ澄まされて、Masの歌詞も洗練されてきたのかなと。

-"届くまで届いているかのように振る舞え"と1行目から力強い歌詞(※訳詞)で始まり、"また一つ 夜が覆いかぶさり/また一つ 光が姿を見せる"の内容については、何かを失って、何かを得るという意味合いにも解釈できます。

Mas:失うこととか、ネガティヴな人生の経験を恐れなくなったのは大きいかもしれないですね。それが今回、より強くなったなと自身でも感じてます。つらいことを受け入れて、前に前に進んでいけたらいいなと思いますね。

Mutsumi:ポジティヴなエネルギーを出すことは大事ですからね。作品を出すごとにそれが色濃くなっているのかなと感じます。

Mas:『Your Obsession』(2013年リリースのアルバム)を制作していたときに思い通りにいかなくて、悔しさ、怒り、もどかしさを覚えていたんです。その気持ちをラウドな音として出して、それをお客さんが共感してくれて、それを繰り返していくうちに前向きになれたのかなって。徐々に浄化されたというか。リスナーの反応を肌で感じるうちに、歌詞も"I"から"We"という言葉を使うようになり、自分たちの音楽を信じてくれる人たちをさらに導いていけたらいいなと思うようになりました。『We Stand Alone』(2015年ライヴ会場/配信限定リリースの1stシングル)から意識がそういうふうに変わりましたね。