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INTERVIEW

mildrage

2018.12.13UPDATE

2018年12月号掲載

mildrage

Member:t.e.p.p.e.i(Vo) MEG(Vo) Jun(Gt) Kaz Nakamura(Ba) Kengo(Dr)

Interviewer:荒金 良介

一度聴けば耳から離れない。壮絶且つ優美な男女ツイン・ヴォーカル編成の5人組、mildrageがデビュー・ミニ・アルバム『INSIDE』をリリース! 腕っ節の強いポスト・ハードコアを突きつける一方、繊細なメロディも取り入れバンドの音楽性をグッと広げた今作は、より多くの聴き手にリーチする可能性を秘めている。エッジの鋭いヘヴィネスではなく、心の奥底にある怒り、悲しみ、苦しみ、失望をテーマに据えた作風を掲げ、これからシーンに切り込んでいこうとするメンバー5人に、バンドの成り立ちから、今作で試みた挑戦など、様々な角度から話を訊いた。

-mildrageというバンド名は造語だと思いますが、これにはどんな意味合いを込めているんですか?

t.e.p.p.e.i:僕が付けた名前なんですけど、よく日本人は感情を表に出さないっていうじゃないですか。誰かの前では笑顔を取り繕っているけど、心の中では激怒しているという。反逆的な意味でそういう名前を付けたいなと。"mild"と"rage"は真反対の意味の単語だけど、インパクトがあるなと思ったので。

-個人的には男女ツイン・ヴォーカルなので、mildrageというバンド名を付けたのかと思ってました。

t.e.p.p.e.i:あぁ、mild担当とrage担当みたいな。それもいいですね(笑)。

-それではバンドの成り立ちから聞きたいんですけど、結成は2016年ですよね?

Kengo:そうですね。もともとMEG以外の4人は高校のころからバンドをやっていたんですけど、いったん活動休止したんですよ。それからMEGが加入してmildrageになりました。

-高校のころに男4人でやっていたのはポスト・ハードコアですか?

t.e.p.p.e.i:はい。BULLET FOR MY VALENTINEや、CHILDREN OF BODOMのコピーをやったりしていたので、周りの高校生にはまったく浸透せず......。

Kaz:それで、いったん活動休止してから1年が過ぎたころに、MEGの前身バンドが解散することになって、男4人で活動するのも華がないから、それだったら女性ヴォーカルを入れようと。

t.e.p.p.e.i:MEGは当時女の子のメンバーだけでSiMをやってたんですよ。それを観て"こいつだ!"って。

MEG:高校を卒業するタイミングで誘われたんですけど、男女ツイン・ヴォーカルも面白そうだなって思ったんですよ。

-実際に5人で音を合わせたときの印象はいかがでしたか?

t.e.p.p.e.i:たどたどしかったですね。最初は"MEGちゃんはどんなバンドを聴くんですか?"みたいな会話をしてましたからね(笑)。

MEG:ははははは(笑)。

t.e.p.p.e.i: MEGはオリジナルの経験がなかったし、1年ぐらいは俺と歌の相性が合わなかったですね。

MEG:そうだね。

t.e.p.p.e.i:どっちもシャウトできるから同じような声を出してたんですよ。だからお互いの個性を出し切れてなくて。

-それからヴォーカルの棲み分けを考えるようになったんですか?

Kaz:それこそ今作はそれを意識したよね?

t.e.p.p.e.i:そうだね。彼女のクリーンを立てる曲があったり、僕がシャウト一点張りで男臭く押す曲もあったり、キャラ分けは考えるようになりました。

-それは今作『INSIDE』にもちゃんと表れてますよね。

t.e.p.p.e.i:高低差が欲しくて。ヘヴィなところはとにかくヘヴィで、メロディアスなところはほんとにメロディアスにしたかったんです。男女ヴォーカルでどっちもクリーンも歌えるところを強調しようと。今回はクリーンで掛け合いもしているので、それは新しい試みですね。

MEG:もともとt.e.p.p.e.iにクリーンの掛け合いをやりたいと言ってたんですよ。だから、今回の仕上がりは気に入ってます。

Kaz:『Armeria EP』(2016年リリースの1stデモ音源)を出したときはポスト・ハードコアでしたけど、今回はメロディアスでキャッチーなところが多くなりました。

-なるほど。ポスト・ハードコアだと、どのへんを通っているんですか?

t.e.p.p.e.i:個人的には好きなのはCROWN THE EMPIRE、LIKE MOTHS TO FLAMESとか、Rise Records系のポスト・ハードコアが好きですね。ヴォーカルのエッセンスや、曲調にもそういうものを取り入れてます。

-曲作りに関してはKazさんが主に手掛けてますよね?

t.e.p.p.e.i:そうですね。「The giant of fear」はKengoが作った曲で、「Farewell」は僕がデモをKazに送って作ってもらったので、半分共作みたいなニュアンスですけど。