INTERVIEW
Jupiter
2018.08.07UPDATE
2018年08月号掲載
Member:KUZE(Vo) HIZAKI(Gt) TERU(Gt) RUCY(Ba) DAISUKE(Dr)
Interviewer:荒金 良介
-RUCYさんが加入した経緯は?
HIZAKI:ベースは散々探したけど、いいと思う人が見つからなくて。知り合いに"ヴィジュアル系の上手い子がいたら紹介して"と言ったら、RUCYが最初に来たんですよ。
-RUCYさんはまだ若そうですね。
RUCY:今、22歳です。
HIZAKI:音も聴かずに、"入って!"と勢いで言いました(笑)。ベースも聴かず、スタジオにも入らず。
-そうなんですか!
RUCY:Jupiterはキャリアもあるし、最初はひとりで尋常じゃないくらい緊張してました。前のバンドはDjentみたいな要素も入れてましたけど、このバンドもメタルという部分では通じるところがあるので。
HIZAKI:今の体制でライヴの反応もすごくいいですからね。5年やってきたメンバーが抜けたから、精神的なショックはありましたけど、RUCYが引っ張ってくれた感じもありますし。
-現5人体制になって、一番大きく変わったところは?
HIZAKI:キーが変わりました。今までハイトーン・ヴォーカリストとやったことがなかったので、曲の作り方も変わりましたね。鼻歌で作ると、普通の男性ヴォーカルだと高すぎることがあるけど、鼻歌でも出ない高さで歌ってくれますから。特に1曲目の「Theory of Evolution」は、KUZEさんのキーに合わせて作りましたからね。ヴォーカルがここまで高く歌ってくれると、ギターも自由にできるし、ストリングスも自由に入れられるんですよ。メタルにハイトーンが多いのはそういう理由なのかなと。
-今作には、以前から作っていた曲も入っているんですか?
HIZAKI:「Angel's wings」はそうですね。
-ほかの2曲は今の体制を踏まえて作った曲ですか?
HIZAKI:そうです。「Bring me out」はKUZEさんが作った曲なのですが、ヴォーカルなのにギターも上手いんですよ。
KUZE:リフ命ですね(笑)。もともとギターをやっていたので。
HIZAKI:そのリフも癖が強すぎて、僕とTERUは弾けなかったですからね。独特なんですよ。レコーディングでも諦めましたもん(笑)。
TERU:僕も弾けなかったのでアレンジしました。
日本を代表するメロスピ・バンドになりたい
-今回は、再出発の第1弾みたいなところは意識しました?
HIZAKI:「Theory of Evolution」は意識しましたね。5人の持ち味を最大限に出したくて。ギター・ソロもどっちがメインでもいいようにやってるし、なかなかこういうソロの作り方をするバンドもいないかなと。ハモリもあるけど、どっちがメインでも大丈夫という作りで。
TERU:自分が聴いて育ってきた音楽が出てるかなと思います。RHAPSODY OF FIRE、HELLOWEENとかにかなり近づいた気がして。ここまでやってきて、そこに到達したことに変な運命を感じるというか。いろいろやってきたのにルーツに戻っている感覚があって。今はいろんな音楽があるけど、メロスピが好きな人にしっかり届けたいなと思ってます。日本を代表するメロスピ・バンドになりたいですからね。
-「Theory of Evolution」は、その色を強く出そうと。とはいえ、中盤あたりにプログレッシヴなパートもありますよね。
HIZAKI:ですね。自分ではまったく意識してなかったけど、気づいたら変拍子になってました。
-ただ、プログレ調の展開はありつつ、曲全体としては今のJupiterの王道というか、直球ソングですよね。
HIZAKI:そうですね。あと、音楽をずっとやってると、外国人コンプレックスみたいなものがあって。海外には敵わないと思っていたけど、DAISUKEのドラムはもはや外国人みたいだし、KUZEさんのパワフルさ、キーの高さも海外に引けを取らないと思うので、世界と闘える自信がつきましたね。