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INTERVIEW

FOAD

2018.04.13UPDATE

2018年04月号掲載

FOAD

Member:KSKN(Vo) KENT(Gt) MORIYA(Ba) HAYAO(Dr)

Interviewer:荒金 良介

-その曲を踏まえて、今作はどういう作品にしようと?

KSKN:次の新譜を予想できないようにしたかったんですよ。"どうせこう来るんでしょ?"と言われると、めっちゃ腹が立つんですよね(笑)。今年の秋にフル・アルバムを発売する予定なんですけど、その内容が気になってしょうがないと思わせる音源にしたくて。「Cascade - Tranquil Cascade」でシャウトをしなかったから、「OXYGEN」では逆にクリーンを一切入れてないんですよ。ちょっと英語詞のラップも入れてみて、ノリのいいメタルコアって感じですね。俺らを前から聴いてる人は、"えっ、これからどうなるの!?"って感じだと思う。

KENT:効果音とかいろんな音が入っているし、前作の色を踏まえつつ、さらにスケールがデカくなってます。

KSKN:「Dive To The Ground」も曲の最後にオーケストラを入れたり、曲中にシンセを入れたりしたんですけど、それも初めてですからね。だけど、MVで公開したときも反応がすごく良かったんですよ。で、「OXYGEN」を聴いて、"こういうFOADもありだな!"と思ってもらえたらいいなと。

-まず「Dive To The Ground」はオーケストラに加えて壮大な雰囲気もありますね。

KSKN:昔からクラシック音楽を聴いていたので、自分の好きな曲から取り入れたら面白いかなって思ったんです。ストリングスを入れてるバンドは多いけど、ホルン、トランペットまで入れてますね。そういうバンドもなかなかいないかなと思って。音大の作曲/編曲科に通って、商業音楽や劇伴を勉強したので、そこで学んだことを昇華して作った感じですね。

-ちなみにクラシック音楽で好きな人はいるんですか?

KSKN:ストラヴィンスキー、マーラーとか、近代的な響きをさせる人が好きですね。ベートーヴェン、ショパンよりも、前衛的なことをしている人が良くて。「Dive To The Ground」自体は2年前からあった曲なんですよ。それを未だに"やってくれ!"と言ってくれるお客さんもいて、シャウトやメロディはそのままに、アレンジだけを変えました。

HAYAO:このバンドは曲の振れ幅が大きいので、ドラムに関して言えば考えることがありすぎて大変でした。「OXYGEN」はシャウトばかりなので、どうアレンジしたらいいのかな? って悩んだんですけど。「Dive To The Ground」は、アレンジしたときにCHELSEA GRINにハマってて、趣味全開のアレンジになりました(笑)。

MORIYA:自分はメタルコアとか激しい音楽はあまり聴かなくて、ポップ・パンクとかが好きなんですけど、「Dive To The Ground」のデモを聴いたときに、今までの僕らになかった壮大感があったんで、この曲は聴きやすいなって。僕らっぽくないけど、僕らの色を残した名曲だなと感じたんです。「OXYGEN」の方は陰と陽というか、振れ幅があるのでこの曲も"ヤバいな!"って。どちらもかっこいいと思います。

-ええ、「OXYGEN」もかっこ良かったし、「Dive To The Ground」は歌メロがとりわけキャッチーですよね。

KSKN:適当に歌ったんですけどね(笑)。力を入れない方がいい曲ができるんですよ。レコーディング当日まで決めてなかったのかな。スタジオに向かう途中で出てきたメロディをハメたら、いい感じになりました。歌を録音して、それを歌おうとすると、1、2回で"違う!"と思っちゃって。それならパッと出てきたメロディを使おうと。

MORIYA:高校生のときからそうだよね?

KENT:当日心配になるけどね。"ちゃうやんけ!"って。

HAYAO:いつもギリギリですからね。

-楽器陣は不安になりますよね。

KSKN:俺は"いけるだろう"と楽観的に思っちゃう方なので(笑)。

HAYAO:レコーディングが終わるまではオケの状態で。ラフのヴォーカルも入ってないので、完成するまではドキドキしました。

-では、今作の歌詞には何かテーマ性はあるのでしょうか?

KSKN:歌詞についても秋に出るアルバムの布石になっているんですよ。次の作品のテーマも決まっています。あまり詳しいことは言えないんですけどね。今まではひとつのことを題材にして歌っていたけど、物語っぽいものにしたくて。

-作品1枚を通して、ストーリー性があるものを?

KSKN:そうですね。次作はひとつの小説を読んでいるような感じになっているんですよ。曲もそうだし......今回の「Dive To The Ground」は"地面に飛び込め"みたいな意味なんですけど、外に出たい、ひと皮むけたいとか、内側に秘めた闘争心みたいなことを歌ってて。「OXYGEN」は曲名どおりに"酸素"という意味なんですけど、何かに頼り切ってしまっていることに対するディスですね。社会風刺ではないけど、"酸素がない、もっとくれ!"と言ってる人に対して、それは違うんじゃね? という内容になってます。それがまた違う意味になって、次の作品でパズルとなってハマる感じですね。そういう意味で、今回のシングルは次作の布石になっているんですよ。なので、アルバムのリリースを楽しみにしてもらえたらなと思いますね。