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INTERVIEW

SONS OF APOLLO

2017.10.18UPDATE

2017年10月号掲載

SONS OF APOLLO

メンバー:Derek Sherinian(Key)

インタビュアー:KAORU

世の中の音楽ってカオス状態だけど、それでいてコントロールされていると思う。コントロールされたカオスだ


-それではアルバム『Psychotic Symphony』についてお訊きします。とてもアメイジングで、エキサイティングで、パワーにぶっ飛ばされそうになりましたよ。プログレッシヴ・メタルのクラシックとして語り継がれるであろう普遍性、テクニカルな魅力も凄まじいですが、普段複雑な音楽やプログレッシヴ・ロックに馴染みのない人も聴きやすいように感じました。プログレであると同時にヘヴィなロック・アルバムという印象が強く残りましたが、そのあたりは意識しましたか?

そうだね。というか、自然にそういうふうになった感じだね。歌を一番大切にするというのが重要だった。みんながシンガロングできて、覚えやすいものにもしたかったしね。プログレ・メタルの多くは、ソングライティングが良くなくて覚えられない曲があまりに多い。SONS OF APOLLOではそんなプログレ・メタルを一新したかったんだ。いいソングライティング、グッド・ロックンロール的な個性、アグレッシヴなフィーリング、そういうものをプログレッシヴな感性にプラスしたかった。

-だからか、『Psychotic Symphony』には、怒りや悲しみのエモーションを大きく感じます。そして、勇気を奮い立たせるような、決意のような気持ちも感じます。

間違いなくそのとおりだね。俺たちの音楽には、エモーションやパーソナリティがたくさん込められている。プログレ・メタルの多くは、サイボーグみたいにテクニカルなロボットみたいな感じだけどさ。SONS OF APOLLOはそうでないっていうことのひとつだね。俺たちはとても人間的でありながら、サイボーグ的な超絶技巧も持ち合わせてるんだ。人間とサイボーグの完璧なハイブリッドさ(笑)。

-美しくまとめてくださってありがとうございます。そのエモーショナルな面は、もしかしたら今世界中で起こっているカオスからきているものなのでしょうか。あなたたちが住むアメリカではDonald Trumpが当選し、世界情勢が大きく動いていますし、偉大なアーティストの訃報が相次ぎもしました。音楽マーケットも変化しています。そのような事象がアルバムの方向性に影響を与えたと言えますか?

俺たちは世界情勢なんて気にしないんだ。自分たちの世界の中に生きているからね。"アポロ"という星に暮らして、自分たちの作り得る最高の音楽を作ろうとしているだけ。俺は政治とか、そういう他のことは気に留めない。アートに専念したいんだ。

-ただ、この音楽から、カタルシスという言葉は適切ではないかも知れませんけど、作る側も聴く側もこのカオスから先に進む勇気や力をもらえるかもしれませんね。

先に進む勇気を与えることができているかはわからないけど、リスナーが日常生活からエスケープできるような曲になっているといいね。SONS OF APOLLOの『Psychotic Symphony』をかけたら、曲たちが聴いた人を旅に連れ出してくれるような。そういうことがカオスから先に進む原動力にもなれば、素晴らしいことだと思う。

-"Psychotic Symphony"というタイトルは、どのようなコンセプト、テーマが込められたタイトルなのでしょうか?

今、世の中の音楽ってカオス状態だけど、それでいてコントロールされていると思うんだ。コントロールされたカオスだね。

-どういうときにこのタイトルが浮かんだのでしょうか。

Jeffが書いた歌詞に出てくる言葉なんだ。それをMike Portnoyが気に入ってね。音の響きがいいって言ってさ。

-すみません、まだ歌詞を読んでいないもので。どの曲でしょうか?

「Lost in Oblivion」に出てくる歌詞だよ。ところで君の好きな曲は何?

-どれも好きですけど、あえて選ぶならまさに「Lost in Oblivion」ですかね。あの猛烈にハードな雰囲気が好きで。

ふーん、ヘヴィなのが好きなんだ(笑)。

-はい(笑)。でも全体的に好きですね。例えば「Labyrinth」の静かめなイントロも好きですし。あと「God Of The Sun」はファンがシンガロングできるような気がして、あれも好きです。

それはクールだね! 俺たちが日本に行くときは君に会わないと(笑)。

-日本に行こうとはされているんですか。ツアーは来年からですよね?

フェスか何かに出られれば最高なんだけどね。日本とアジアを回りたいと考えているよ。

-『Psychotic Symphony』は、MikeとDerekのコンビ、いわゆる"THE DEL FUVIO BROTHERS"がプロデュースを手掛けたそうですね。DREAM THEATER時代以来でしょうか。久々のコンビでの作業はいかがでした?

実は、俺はDREAM THEATER時代はプロデュースを手掛けたことがないんだ。Mikeと俺でアルバムをプロデュースしたのは今回が初めてでね。はっきり言って最高だったね!

-楽しそうな雰囲気が音から伝わってきますよ。

もう、すごく楽しかったよ。でも同時にものすごい責任を伴うものでもあった。大変だったけど、結果的に俺たち史上、最高傑作ができたと思うし、自分史上としても最高のものを作ることができたと思っているんだ。だから、このアルバムにはとても強い思い入れがある。とにかく早くみんなに聴いてもらいたいね。みんな何かしら気に入ってもらえるものがあると思う。プログレの人たちも最初の数曲で判断しないでほしいね。ちゃんとプログレ的な超絶技巧も入っていることを保証するよ。

-ソングライティングは全員で行ったそうですが、そもそもSONS OF APOLLOにおいては、ひとりがイニシアチブを握るのではなく、全員でやりたいな、と考えていたのでしょうか?

そうだね。SONS OF APOLLOは全員が曲を書いて貢献できるものにしたい、そういう考えがあったんだ。バンドの中で1、2人がアルバム全部の曲を書くというのは、あまりいいアイディアではない気がしてね。みんながクリエイティヴなアイディアを持っていると思うし、そのアイディアを提示できるプラットフォームがある方がいいと考えたんだ。そうしたら"いいね、それアルバムに入れよう"って決めやすくなるしね。