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INTERVIEW

INCUBUS

2017.04.18UPDATE

2017年04月号掲載

INCUBUS

Member:Brandon Boyd(Vo)

Interviewer:山本 真由

1991年に結成、1997年リリースのアルバム『S.C.I.E.N.C.E.』でメジャー・デビューしてから今年で20周年を迎えるINCUBUS。90'sオルタナティヴ・ロックを代表するバンドのひとつでありながら、スローな楽曲やオーガニックで自然体な表現にも定評のある彼ら。そんな彼らが、原点回帰とも言える、ラウドな一面を再認識させられるようなニュー・アルバム『8』をリリースする。さらに今作では、あのSKRILLEXが共同プロデュースとミックスも手掛けているという。そんなファンを歓喜させるような期待だらけの意欲作と、バンドの今後について、フロントマンのBrandon Boydに語ってもらった。

-激ロックでは、2年前のジャパン・ツアー以来のインタビューとなります。私は、東京の1日目の公演を観させていただいたんですが、キャパ3千人を超える広い会場だったにもかかわらず、オーディエンスとの距離感の近い雰囲気のライヴに感動しました。フェスとはまた違った日本での単独公演はいかがでしたか?

まず第一に、日本で演奏できるだけでもものすごく光栄なことだと思う。もちろんフェスティバルのステージでプレイするのって最高に楽しいし、普段より大勢の前で演奏ができて、ファンじゃない人たちも聴いてくれるからメリットはあると思う。でも単独だと環境も自分たちでコントロールできるし、エンジョイできる。オーディエンスとの密接な関係もあるから、大事な時間にできるんだ。日本での単独は楽しかったよ。僕たちは日本が大好きだから単独ができて嬉しかったし、日本のファンの人たちとの交流も大好きなんだ。

-東京公演の2日目にゲスト出演した、オオカミ頭のMAN WITH A MISSIONはどうでした?

あぁ(笑)、覚えているよ! 彼らが演奏する前に一緒に写真も撮ったけど、仮面の下はどんな顔だろうって思っていたんだ。今でも外してないの? 僕たちがその仮面を外せばよかったかも。でもすごくカッコいい音楽で、好きだったよ。今度会ったら素顔を覗かせてもらうよ(笑)。

-その後、今作に至るまでの活動について教えてください。

結構忙しくしていたんだ。どこから始めていいかわからないくらいいろんなことに携わっていた。僕は画家としても活動しているので、絵を描いて、世界中に自分の作品を展示しに行ったり、作家活動で本を書いてそれを出版したり、絵の依頼があるとコミッションでそれを描いたり、もちろんINCUBUSのアルバムのための曲作りも常にしていた。それから家を建てていた。自分の家をね。

前回のインタビューでは、2015年にリリースされた前作EP『Trust Fall (Side A)』には"Side B"があるというお話でした。結局"Side B"はリリースされずに、今回フル・アルバム『8』がリリースされるわけですが、"Side B"に収録予定だったもののボリュームが膨らんでフル・アルバムになったということでしょうか? 今作の制作に至った流れを教えてください。

(笑)実は、そのEPの楽曲を作っていて、十分揃ったんだけど、どんどん曲が増えてしまい、今度は曲を削る作業をした。でも、それもやっぱりやめて、EPの方はちょっと中断して、アルバムに取り掛かることになった。そのせいでレコーディングには時間がかかってしまったけど、『Trust Fall (Side B)』の素材は揃っているので、いつでも出せる状態だってことは確かだよ。ニュー・アルバムの『8』が出て、そのツアーに出て、そのあとのタイミングで前作EPの後編となる、『Trust Fall (Side B)』をリリースするつもりなんだ。このSide Bに関しては、Side Aの続きだと思ってくれればいいよ。


僕たちの音楽のほとんどは激しいロック・サウンドなんだ
ライヴでは感情を表した、爆発的で少し大げさな音楽表現をしている


-今作は楽曲の方向性的には、2011年のフル・アルバム『If Not Now, When?』のオーガニックで優しいトーンというよりは、『Trust Fall (Side A)』の流れを汲んだ、より激しいロック・サウンドになっていると同時に、原点回帰的な方向性であるようにも感じました。そういった意図はあるのでしょうか?

INCUBUSのファンならたぶん、INCUBUSの音楽はロックンロールだと言うと思う。ヒットした楽曲はどちらかと言うとダウン・テンポのものが多かったと思うけど、僕たちの音楽のほとんどは激しいロック・サウンドなんだ。ライヴ・パフォーマンスからも、激しい、エネルギッシュな音楽だってことがすぐにわかると思う。ライヴでは感情を表した、爆発的で少し大げさな音楽表現をしているんだ。ニュー・アルバム『8』の曲作りをしているとき、たぶん自分たちが一番自然だと感じるようなロック・サウンドが出てきたんだと思う。もしかしたらいつもよりエネルギーが溢れていたのか、コーヒーがうまかったのか(笑)、伝えたい感情が激しかったのかわからないけど、こういう結果になったんだ。