INTERVIEW
LORDI
2016.11.07UPDATE
2016年11月号掲載
Member:Mr. Lordi(Vo)
Interviewer:今谷 重治 Translator:安江 幸子
-そのストーリーは6曲でひとつなのですか? それともそれぞれ別のストーリー?
6曲でひとつだよ。
-その中でもOxが作曲に関わったTrack.11「Heaven Sent Hell On Earth」はドラマチックな作品ですね。Oxはどのように作曲に関わったのでしょうか?
曲の中盤に出てくるベースのリフをひとつ作ってくれたんだ。それくらいシンプルなことだよ。
-そしてTrack.12「And The Zombie Says」、Track.13「Break Of Dawn」とかなりヘヴィな楽曲になっており、前半とのギャップを改めて実感させられます。作曲面で意識したことはありますか? 前半とのドラスティックなギャップを作ることですか?
そのとおり! 真逆とまではいかなくとも、前半と後半が昼と夜くらい違うアルバムを作ろうと思ったんだ。"Demonarchy"サイドはファンが聴いたこともないような俺たちの音が入っている。俺たちの中では常に存在していたものだけど、今までは表に出していなかっただけなんだ。とにかく巨大なギャップを作ろうと思ってね。俺の声が聞こえるまではLORDIの曲だってわからないようなものにしたかったんだ。
-まぁ最終的にはやっぱりLORDIなんですけど(笑)、おっしゃることはわかります。
他のバンドの人が歌っても違和感がないものにしたかったんだよね。
-ラストのTrack.14「The Night The Monsters Died」は7分にも及ぶ大作に仕上がっていますが、プログレッシヴに展開していくこの曲への思い入れは相当あるのではないでしょうか?
ストーリーを締めくくる2回目の試みの曲だね。実は最初は「The Unholy Gathering」(Track.10)をラストに持っていこうとしていたんだ。でもいまひとつ納得がいかなくて、それで書いたのが「The Night The Monsters Died」だった。6曲からなるストーリーを締めくくる曲だけど......あぁ、なかなか満足しているよ(笑)。不思議な雰囲気の曲だよね。
-今年は"Sweden Rock Festival"、"Tuska Festival"、"Sabaton Festival"など数々のフェスに出演していますが、今年のフェスでのエピソードがあれば教えてください。
(フィンランドの)ヘルシンキで開催された"Tuska Festival"は特に忘れられないものになったね。今年が2回目の出演だったんだけど、前回は13年前、1stアルバムの『Get Heavy』しか出ていなかったころだった。そのときはあまりいい思い出がなくてね(苦笑)。すごくメタル色の強いフェスということもあって、オーディエンスの反応が辛辣だったのを覚えてる。今にも暴動が起こりそうな感じでさ、熱心なファンもいたけど、熱心なアンチもいたんだよね。だから今回出演したときもいったいどうなることかと思ったけど、ものすごく反応が良かったんだ。ライヴ後もいいコメントがいっぱい届いて、とても嬉しかったよ。"ここ数年のTuskaのライヴの中でも最高だった"なんて言ってくれてね。
-そして10月から11月にかけてヘヴィなロング・ツアーを回り、来年2月からはカナダでツアーを回られます。今回のツアーで培われたもの、そしてカナダ・ツアーへの意気込みを聞かせてください。
もちろんカナダ・ツアーは楽しみにしているよ! 北米を回るのはたしか7年ぶりだしね。アメリカで2枚もアルバムをレコーディングしたのに、ツアーはやっていなかったんだ。だからとても楽しみだよ。まぁツアーっていうのはどこに行っても同じことをやるわけだけど、久しぶりにアメリカ(やカナダ)のファンに会えるのはいい刺激になるね。長い間ご無沙汰してしまったし。
-日本へは2013年の"LOUD PARK"以降来ていないと思いますが、今作のリリースを機に来日もありえますか?
そうなるといいけどね。俺たちを呼んでくれるプロモーターがいることを願っているよ。
-今後のバンドの展望をお聞かせください。
来年もまたツアーやフェスに出るよ。あと、"Demonarchy"的な面をもっと開拓したいね。そういう曲だけをやるライヴなんかもいいな。というのも、アルバムの後半の曲はライヴでやっていないんだ。技術的な理由もあるけど、みんながどういう反応をするのか見当がつかなかったというのもあってね。それから......願わくば日本にも行きたいね!
-最後に激ロックの読者にメッセージをお願いします!
今でも日本のファンからメールをよくもらうし、本当に感謝しているよ。でもいかんせん遠すぎるよな(笑)。日本には今まで何度か行っているけど、いつも本当にファンの反応が素晴らしくて感激するんだ。ずいぶん長い間そっちに行ってないから、一部の日本人ファンは俺たちをヨーロッパまで観に来てくれてる。本当にありがたいことだよ。日本のファンのみんな、ずっとついてきてくれて本当にありがとう。また近いうちにみんなに会えることを願っているよ!