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INTERVIEW

revenge my LOST

2016.10.26UPDATE

2016年10月号掲載

revenge my LOST

Member:YOUKI(Gt) FRANCISCO KIDZOOMA aka Xavie(Vo) ONIZUKA(Dr) MASASHI(Ba)

Interviewer:荒金 良介

-Xavieさんが曲を持ってきたときはどんな印象を受けました?

MASASHI:全部面白かったですね。どんなベースを入れてやろうかなって。メロディと歌詞を投げてくれるから、それに意味づける形でベースでも歌えたらいいなと。ほんとにオール・ジャンルなので、今までいろんな音楽を聴いてきて良かったなと。一歩も引かずに、ベースは好きなようにやらせてもらいました。

YOUKI:最初はゴシックだったり、ハードなロックだったり、revengeカラーの曲だったけど、XavieのルーツであるコブクロやR&Bの色とかが出てきて。僕らがアレンジしてXavieの歌声が乗れば、ウチらのカラーになっちゃうんですよね。いいとこ取りというか、ジャンルレスで何でもできちゃう。根底に、他のバンドと一緒になりたくない気持ちがあるから、今回は視野が広くなったと思います。自分で聴いても飽きないですね。今回、Xavieはリアルタイムで思った感情を1曲1曲に込めているんですよ。カフェインの曲があったりとか......。

-Track.4「DEATH BEFORE DECAF.」ですね。

YOUKI:僕らもめっちゃコーヒー好きで、移動中に眠くなったときはカフェインを大量摂取しますからね。「THE LAST MEMORIES」(Track.10)はXavieの親父さんが――

Xavie:父親が去年の10月に癌で亡くなったんですよ。それを曲にしました。ギター、ベース、ドラムも繊細な感じで、気持ちに応えてくれたなと。

YOUKI:曲に対する気持ちを伝えてくれるから、やりやすいんですよね。

Xavie:メンバーもアーティスト、プレイヤーとして成長したと思います。ドラムは小細工せずにどストレートに叩いてきたなと。今まではアレンジしたがってたのに、もっと古い時代のONIZUKAが出てきたなと(笑)。

-その発言に対して、ONIZUKAさんは?

ONIZUKA:そのとおりですね。誰でも叩けるように(手数を)抜きまくりました。フル・アルバムは初だったんで、これから2枚目、3枚目と変貌を遂げていきたくて、初心に返るわけじゃないけど、わかりやすいフレーズを叩こうと。手数の多いバンドの音楽も聴いたけど、その手の音楽はスキルを求められるから。どこで勝負しようかと思ったときに、ドラムのスキルというより、バンドの総合力で勝負したくて。基本、全部8ビートですからね。

YOUKI:最初と比べてみんなが成長したのかなと。MASASHIも最初のころは"ツーバス踏んでください"と注文していたけど、"そこはシンプルでいいんじゃないですか?"と提案するようになったし。

ONIZUKA:ONE OK ROCKのアルバムをたまたま聴いたときに、めちゃくちゃ(ドラムの手数を)抜いてたんですよ。それがいいなと思って。フィルに行かずにビート重視で......と言いながら、ややこしいフレーズも入れてるんですけどね。

MASASHI:これまで6枚の作品を作ってるんで、感覚でわかり合えるところも増えたから、それも大きいかもしれない。

-話を聞いてると、今はメンバー全員が同じ方向を向いているんですね。

Xavie:そうですね。今回は絶対誰にも負けない自信があります。仲のいい奴に"CDを聴かせてよ"と言われたときに、比べられたら嫌やなという気持ちはあるんですよ。僕、いい音源作ってる奴が嫌いで。

-ははは(笑)。

Xavie:仲のいいバンドの中にSilhouette from the Skylitがいて。彼らの『Arche』(2012年リリースの1stフル・アルバム)というアルバムがすごく好きで、今でも車の中で聴くんですけど、内心負けたと思ってたんですよ。ライヴでは絶対負けないですけどね! それが今回"俺らの番が回ってきたぜ"という気持ちがあって。めちゃくちゃレベルの高いものができたなと。知り合いにも音源を送りましたからね。

-何か感想は聞きました?

Xavie:"お前、この曲はライヴで歌われへんやろ?"、"こう来たか! 何これ?"という感想を聞きながら、勝ち誇った気持ちになりました。

自分が歌って楽しい曲、自分が愛せる曲を作ろうと心掛けた

-1曲1曲の世界観が確立されながら、revenge my LOSTというバンドの個性は色濃くなってますよね。今回特にこだわったところは?

Xavie:シンプルにやること。もうひとつは、さっきYOUKIも言ってたけど、リアルタイムで自分が思ったことを楽曲に反映させようと。制作のときは、デモの段階でこれ以上変更がないですよ、という歌メロと歌詞を入れてメンバーに投げました。この作品に行き着くまでに自分がアーティストとして"帰るべき場所"をずっと探してたんですよ。revenge my LOSTはどんなバンドだろう? 僕はどんなアーティストだろう? と探していたけど、今回はそれを見つけられた気がして。僕はブラック・ミュージックが好きだなと。自分が歌って楽しい曲、自分が愛せる曲を作ろうと心掛けた部分はありますね。

-そういう考えに至ったのは?

Xavie:アーティストって、こういう曲しかやっちゃいけないんじゃないの? と勘違いするというか。revenge my LOSTはゴシックでロックでハードじゃないとあかんって、自分も勘違いしてましたからね。それを全部脱いだときに改めて自分のルーツがわかったんですよ。それで青春時代に聴いてきた音楽が出てきたのかなと。