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INTERVIEW

GRILLED MEAT YOUNGMANS

2016.10.07UPDATE

2016年10月号掲載

GRILLED MEAT YOUNGMANS

Member:ゆよゆっぺ(Vo) ゆよゆっぱ(Ba) ミヤチ(Gt) かしむら(Gt) やすし(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

-ゆよゆっぺ(以下:ゆっぺ)さんがヴォーカルを務めていたMy Eggplant Died Yesterdayが2014年7月に活動休止したのち、同年秋に結成されたのがこのGRILLED MEAT YOUNGMANSです。結成の経緯は?

ゆっぺ:インターネット・シーンで音楽制作をしながらいろんなバンドや音楽活動をやってきて、ある日突然"そろそろ吹っ切れたバンドがやりたい!"と思ったんですよね。暗い話になってしまうんですけど、音楽のセールスや数字的なものを考えたり、先輩たちがどんどんやめていくバンド・シーンを見ていて、"自分がかっこいいと思えることだけやるのはそろそろ限界なんじゃないのか"とガラッと気持ちが変わったんです。"もっとみんながハッピーになれる面白いものにしないとライヴする意味もないし、今から一歩進むためにそういう手法は必要なんじゃないか"と思って、ゆっぱ(ゆよゆっぱ)に相談したんです。"もう兄弟だってバレてもいいんじゃね?"とも思ったし(笑)。(※ゆっぱはゆっぺの実弟)

ゆっぱ:渋谷のルノアールに呼び出されて"まずバンド名を先に決めよう!"ということで、兄が"なんとかヤングマンズにしようぜ"と言いだしたんですよね。でもふたりで考えてても埒が明かないなと思ってかしむら君に電話をしたんです。彼はそういうネーミングとかを考えるのがすごくうまいんですよ。斜め上のことを考えてるから。

かしむら:もともとゆっぱと高校時代にバンドを組んでいたのが縁で、ずっと兄さん(ゆっぺ)にはお世話になってます。仕事終わりに急に兄さんから電話が掛かってきて、"なんとかヤングマンズっていう名前のバンドを組みたい"と言われてまず噴きました(笑)。でもちゃんと考えようと思って1回電話を切って。

ゆっぺ:そしたらその3、4分後くらいにかしむらから電話が掛かってきて、"兄さん、GRILLED MEAT YOUNGMANSはどうですか?"と言ってきたんです。"なるほど......でもこういうバンド名は他にいないだろうな"と思ったから、これでいこう! と。

かしむら:打ち上げがいつも焼肉だったし、僕が学生時代に焼肉屋で5年間バイトしてたのもあって、"ヤングマンズ"というコミカルな言葉を聞いたときに"焼肉"しか思いつかなかったんです(笑)。文法的には間違ってるんですけど、まぁいいかって。

やすし:"ヤングマンズ"がすでに文法的に変だしね(笑)。

-(笑)食をテーマにした楽曲は、バンド名が呼び起こしたものだったんですね。

ゆっぺ:そのとおりなんですよ(笑)。そこから"メンバーを探そう!"ということになって。かしむらはずっと何かしら一緒にやってくれてるから(※かしむらはゆっぺバンドや、ゆっぺ楽曲のコピー・バンドなどでも活動している)、ぬるぬるっとこのバンドでもメンバーとして参加してもらって(笑)。うちの事務所の長の村田がクラブに行ったときに知り合ったのがやすしだったんです。

やすし:村田さんから急にLINEで"僕のこと覚えてますか? 弊社のアーティストがドラマーを探してるんです"ときて。ちょうどそのときサウンド制作をやってる会社に勤めてたんですけど、"やっぱりバンドやりたい"って思って、結果辞めちゃったんですよ。(ゆっぺの)存在は知っていて、VOCALOIDの曲を聴きながら"かっこいい曲作るな。バンドやればいいのに。友達いないのかな?"と思ってて(笑)。実際会ってみたらめちゃくちゃいい人で面白いし。

ゆっぺ:やっさん(やすし)と知り合う前に、ドラマーを探すためにいろんな知り合いに声を掛けたんですけど、僕、そんなに友達がいないんで(笑)、なかなかうまくいかなくて。でもやっさんと話をしたときに"あれ? これは大丈夫じゃない......?"という感覚がなぜかあったんですよね。やっさんがOKしなかったら、僕はたぶんこのバンドを諦めていたと思う。やっぱりドラムって存在はデカいんですよ。バンドでライヴをやるときに曲終わりで僕は絶対後ろを振り向きたいし、振り向いてニヤッとしたときにドラマーがいてほしい。これは産まれたときから植えつけられてるものなんじゃないかと思うほど、ずっと持ってるポリシーなんです。"バンドを夢見る少年"みたいですけど(笑)。

-いやいや、重要ですよ。おまけに楽器が上手で、人間的にも波長が合う人と出会うことができて言うことなしですね。ミヤチさんとの出会いは?

ゆっぺ:みやっち(ミヤチ)に会ったのは、すっげぇデカい男だけの飲み会で。共通の知り合いでもあるヒゲドライVANのベースのカズマさんを介して――というか僕がカズマさんに貸してた機材が又貸しされてて、それをみやっちが使ってたんです(笑)。そのときに"これはもしかして、一緒にバンドやった方がいいんじゃないか......?"と思って、一緒にスタジオに入ってみたら楽しくて。

ミヤチ:楽しかったね~。俺も焼肉好きだしね。食の一致は価値観の一致! 一緒にいて楽しいと思ったから加入しました。"あ、みんなクレイジーだ!"とも思ったし(笑)。

一同:はははは(笑)!

ゆっぺ:やっさんみたいに会社を辞めてまたバンドに戻ってくるメンバーもいるし、なおさら"本気になってやらなきゃいけない!"と思って突き詰めた結果がこの音楽性なんです(笑)。演奏が上手いとか音楽的に優れているということの前に、人間として面白いと思える相手でないと、一緒に面白いことや楽しいことはできないなと思っているので。各々の個性をライヴで見てほしいですね。

-ゆっぺさんは、"なんでも屋さん"というくらい音楽にまつわる様々な活動をしているのでお忙しいとも思います。それでもバンドをやる理由とは?

ゆっぺ:いろんなフィールドでやらせていただいてるんですけど、音楽に目覚めてからこれまでずっとバンドをやってきたし、"ステージに立っていたい"というのは常に思っていることなんです。......なんか僕の中で"バンドの切れ目が音楽の切れ目"というのがあるんですよ。ひとりでもいい音楽は作れるかもしれないけど、音楽はいろんなものが合わさっていいものができると思っているんです。音楽的素養に人間的な魅力が重なると、とんでもない爆発力があると思っているので、バンドは絶対に優先していきたいんですよね。