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INTERVIEW

Death I Am

2016.06.13UPDATE

2016年06月号掲載

Death I Am

Member:Shogo Tsuruda(Gt) Jacob Wilcox(Vo) Kaz Niita(Dr)

Interviewer:今谷 重治

-今作は期待どおりのブルータルさで、日本はおろか、世界的にも屈指のクオリティの高さだと思いますが、完成してみていかがですか?

Shogo:大満足です。最近自分に響くデス・メタルの作品が減ってきている気がして。僕は常にすごく絶妙なところを求めているんですけど、それが世の中にまだ存在しないなら自分たちで作るしかないと思って、今回はまさにそれを作り上げた感じですね。世界で一番好きなCDになりました。

Kaz:もうメタルのおいしいところだけを詰め込んだ感じなので、すごく濃度の高いアルバムです。

Jacob:すごくアメイジングで思いどおりの作品になったよ。曲もより激しくなって、1stからすごい進化を遂げているアルバムだし、Death I Amのシグネチャー・サウンドをより具体化できたね。

-ShogoさんとKazさんはそれぞれどのような手法で作曲されたのでしょうか。

Shogo:全部データのやり取りで、お互いが作ったパーツを合体させるという手法ですね。その割合は曲によって違います。

-ちなみにShogoさん、Kazさんそれぞれの音楽的ルーツはどこにあるのでしょうか?

Shogo:小学6年生のときにKORNを聴いて。そこからLIMP BIZKIT、あとSLIPKNOTにめっちゃハマッて、そこが一番のルーツだと思うんです。そのあとはSLAYER、MEGADETH、PANTERA、METALLICAとかも聴いて。他にもメロスピ、グラインドコア、ハードコアとかひととおりのメタル系のジャンルは通ってますね。

Kaz:僕のルーツはX JAPANです。8つ上の兄の影響なんですけど、YOSHIKIがかっこいいなと思ってドラムを始めて。それからはSTRATOVARIUS、SONATA ARCTICA、ARCH ENEMY、SOILWORKとかヨーロッパのバンドが好きだったんですけど、そのあとはCHIMAIRAやLAMB OF GOD、WHITECHAPELとかも聴いてましたね。それがX JAPANのメタルの部分で広がっていった音楽で、メロディックな部分からは映画音楽が好きになって。"インターステラー"(2014年公開)っていう映画音楽も作曲しているHans Zimmerとかよく聴きますね。今回のDeath I Amのアルバムにもそういう部分を入れてみたりしてます。

Jacob:俺はIN FLAMESやCHILDREN OF BODOMとかの北欧メタルがルーツと言えるところだな。周りはMETALLICAとかMEGADETHを聴いていたんだけど、そういう音楽はあまり響かなかった。

Shogo:それって高校1年生ぐらいの話だよね?

Jacob:そうだよ。

Shogo:僕らよりもメタル歴は若いんだね?

Jacob:そうだね。俺が住んでるところはお前らと違ってすごい田舎で、学校全体でも200人しかいなくて、そこで唯一のメタル好きだったんだ。もっと人が多ければいろんなインプットがあったんだろうけど、自分ひとりで音楽を探すしかなかった。当時は自宅のインターネットも全然使えなくて、自宅から車で1時間もかかるCDショップに行って、CDを買うと一緒についてくるフライヤーに載ってるバンドを片っ端から探していたよ。

-Track.1「Genetic Scum」は破壊的なリフから、ツーバス連打、グロウル、そのすべてが地獄の底から這い上がってきたかのような凄まじさを感じますし、後半のメロディアスなギター・パートにはハッとさせられます。この曲はどのようにしてできあがったのでしょうか?

Shogo:これは全部僕が作った曲ですね。

Kaz:イントロのリフだけ結構前からあったらしくて、変拍子的なフレーズなんですよね。最初に聴いたときは、正直あんまりピンとこなかったんですけど、不思議な要素とストレートなメタルの要素が混じっていて面白いなと。

Shogo:この曲の僕のお気に入りポイントは、いつ始まるかわからない感じですね。1stも1曲目(「Entheogen」)が始まる前に普通よりも長く、始まるまでに数秒空けているんですよ。それで、あれ?って思ったときにガッと始まって。だから今回もジワーッと入ってきて、カウントも何もなしに、"いつ来るの? いつまでボリューム上がるの?"みたいな感じで曲が始まるのが好きなところですね。

-Track.4「Vault」の邪悪さはいいですね! この曲に関してはメロデス的なスピリットを感じたのですが、いかがですか?

Shogo:それも僕が作った曲なんですけど、DEAFHEAVENってバンドに影響を受けて。ギターを刻むんじゃなくて、あのガーッてかき鳴らす感じをやりたかったんです。メロディも普通のデス・メタルではなく、一瞬ハッピーに聴こえて、すぐに邪悪な感じに戻るというのが良くて。

-Track.6「Pound Of Flesh」では、様々なリフでどんどん展開していくところに面白さを感じますが、どのように構成して作っていったのでしょうか?

Shogo:これはまさにどんどん展開していくっていうことをやるための曲ですね。ほぼ繰り返しがないまま、どんどん状況が変わってヤバくなるっていうのをやりたくて。ちなみに曲が完成する前は、もっと長くその展開が続いていたんです。Aメロ、Bメロ、CメロっていうのがSメロぐらいまであって(笑)。それをMメロぐらいまで削った感じですね。