MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

Death I Am

2016.06.13UPDATE

2016年06月号掲載

Death I Am

Member:Shogo Tsuruda(Gt) Jacob Wilcox(Vo) Kaz Niita(Dr)

Interviewer:今谷 重治

-そのライヴはいつですか?

Shogo:7月16日(土)~18日(月・祝)です。ライヴが始まる24時間前くらいにJacobが日本に来て、そこから最初で最後のリハーサルをやるみたいな(笑)。なので、予めスタジオで演奏した動画を毎週Jacobに送って、リズム感とかを把握しておいてもらうんです。何回でもチャンスがあるわけじゃないので、ひとつひとつのライヴがすごく大事ですね。

-そしてフル・アルバムとしては約6年ぶりのリリースとなる今作の完成、おめでとうございます! なんとバンド名を冠したタイトルとなっておりますが、その意気込みをお聞かせください。

Kaz:ありがとうございます。何年か経ったあとに、Death I Amのディスコグラフィを見た人が、"セルフ・タイトルならまずはこれを聴いてみよう"ってなるじゃないですか。このアルバムってそういうのだよねって話してて。

Shogo:例えば今後アルバムを4枚出したときに、新しくファンになってくれた人が初めて手にするCDはどれかって言ったらやっぱりセルフ・タイトルのアルバムだと思うんですよね。そうやって、最初に聴いてほしいアルバムっていう思いがあって。

Kaz:ネガティヴな意味ではなくて、これが最後になっても悔いがないくらいの気持ちで作りましたね。

Jacob:とにかく深い理由があるんだ。

Kaz:Jacobの説明雑だな。

一同:(笑)

-1stフル・アルバム『Nebula』をリリースした2010年からここまで間が空いた理由はなんですか?

Kaz:やっぱりメンバー・チェンジですね。

Shogo:そうだね。ずっとメンバーは安定してなかったので。メンバー・チェンジがあるたびに、その体制で新曲を作って公開していたので、曲のリリースという意味ではあんまりブランクはないんです。ただ、アルバムを作るとなると相当な時間と労力が必要となるので、その制作期間、ずっと同じメンバーでいることができなかったっていう。そもそもアルバムを作るのはまだ早いと感じてもいたし、次のステップがあまり見えていなかったんですよね。でもKazが入って、メンバーが3人になったときにそれが見えて。それまでもつれていた糸がほどけてピーンと張ってすごくシンプルになったんですよね。そこからは、コミュニケーションも楽だし、思っていることもみんな同じで、制作のペースがすごく上がりました。これまでは僕がひとりで作曲していたぶん時間もかかっていたのが、3人体制になってからは数ヶ月の間にアルバム半分くらいの曲を一気に作っちゃったんですよ。結局、今までのメンバーとは波長が合っていなかったんですかね。

-ではメンバー・チェンジのときから今作の曲を作り始めていたということですか?

Shogo:そうですね。今の体制になる前に作ったものの中からも、お気に入りの4曲が入ってます。

Kaz:最初は前の曲の割合がもっと多かったんですよ。でも新たに曲を作り始めたら結構作れて、前の曲の割合も減っていきましたね。

Shogo:最後は20曲くらい集まりました。

-今作は、昨年7月よりスタートさせたクラウドファンディングにより制作されていますね。今、クラウドファンディングでの音楽制作が主流となってきている中でも、こういったアンダーグラウンドなメタル・シーンでそれを成功させるのは大変なことだと思います。今回、そのシステムを利用した経緯、また目標を達成できた理由などを教えていただけますか?

Shogo:そもそも僕らは、普通のバンドのようにライヴ活動を頻繁に行うことができないので、ファンとのコミュニケーションもあまりないんですよね。でもクラウドファンディングを使えば、ファンとのコミュニケーションがとれると思って。それは、ライヴに来たりCDを買ったりするだけでは得られないものをたくさん提示して、僕らの一部になってもらうという考えですね。よりファンとの距離を縮められるので、それがいいなと思って始めたんです。今回それが成功したのは、目標金額を低めに設定していたことも起因していると思います。

Kaz:それもあるんですけど、Death I Amは結成したときからすごく地道な宣伝活動をしていたんですよ。例えば、ティッシュを配ったり。

-え、ティッシュ!?

Shogo:そうなんですよ。ターゲットを絞ることとか何も考えてなくて、とにかく新宿の人通りが多いところでティッシュ配りの人の中に紛れて、フライヤーを入れたポケット・ティッシュを配りまくろうと。でも、もらってくれるのは老人ばかりで、しかもそのフライヤーには"これを聴かずに死を語れない"みたいな文言が書いてあって(笑)。

Kaz:(笑)そういう泥臭いこともしながら、ライヴ会場でフライヤーを配ったり、CDを配ったり、ブログを毎日更新したりして。そういう地道な活動を積み重ねていって築き上げてきたファン・ベースで今回のクラウドファンディングが成功したんじゃないかと思います。

Shogo:クラウドファンディングを通して、これだけの人が支えてくれているんだなって改めて実感しました。