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INTERVIEW

THE PRODIGY

2015.04.01UPDATE

2015年04月号掲載

THE PRODIGY

Member:Liam Howlett(Prog/Key/Synth) Maxim (Vo/Beatboxing)

-本作では現行のダンス・ミュージックの流れで言えばベース・ミュージックが、またサンプルで「Make My Body Rock 1990」を使うなどレイヴの影響が変わらず太い幹となっているように思います。これらの音楽はあなたの音楽にどのようなアティテュードを与えていると言えますか?

L:俺たちのどのアルバムにも存在しているそういったレイヴの要素は、俺たちにとってとても大切なものだ。俺たちのルーツだからな。それ以外にも、俺たちのルーツはヒップホップやスカ・パンクがあって、THE PRODIGYの音楽の3つの要素というのは、スカ・パンクみたいな俺たちが若いころからずっと大好きな音楽とPUBLIC ENEMYみたいなヒップホップ、80年代後半のヒップホップ、それとレイヴ・ミュージックだ。こういった3つの音楽が混ぜ合わさって提供されたものがTHE PRODIGYのサウンドだと思う。

-FLUX PAVILIONやSLEAFORD MODSを始め、フィーチャリングやコラボしたアーティストの選定理由と、彼らとの作業の中でのエピソードなどを教えていただけますか?

L:SLEAFORD MODSの Jason Williamsonは......俺たちはコラボレーションがそれほど好きじゃないんだ。ライヴで演奏できるようなアルバムを作りたいからね。でも、「Ibiza」でのJasonとのコラボは素晴らしかった。このアルバムの一部となって、別のものといった感じではない。Jasonと一緒にKeithも歌ってて、この曲ではイビサ周辺で起こってることに対する俺たちの視点を表現しようとした。別にイビサ島を悪く言っているワケじゃないんだ。怠慢なDJを暴露してるんだ。面白くて痛烈で毒のある歌詞としていいテーマだと思う。

M:ここしばらく取り上げられていた題材だと思う。前作でも取り上げていた。俺たちもただそれをハッキリとは表現できていなかった。でも、今作では確実なものにした。

-コラボレーターたちとはあなたたちのスタジオで作業したのですか?

L:ああ。でも、Flux Pavilionは違う。FLUX PAVILIONのJoshua(Kierkegaard)は俺の友人の友人から紹介されて、その人はTom Bakerといって格好いい服を作ってるんだ。このすぐ近くにパンクの服を売っている店を経営している。チェックしてみてくれ、すごくクールだから。Tomが俺のことをFLUX PAVILIONのJoshuaに紹介してくれて、この曲は半分書き終えていたんだけど、それ以上進めることができなかったんだ。だから、Joshuaが加わってくれて、次の部分はどういうふうに展開すればいいのかというヴィジョンを持って、俺と一緒に曲を完成させてくれた。時間はかからなかった。2週間でできあがった。この曲はハードなクラブ・トラックといった1曲だ。他の収録曲とは少し違う曲に仕上がっている。

-本作の方向性を決定づける契機になった楽曲とそのエピソードに関して教えていただけますか?

L:ヴォーカルはかなり早い段階でレコーディングしてたよな。このアルバムは今までとは違った方法で作ったんだ。特に決まった曲があってこのアルバム制作をスタートさせたわけではない。Maximの......。

M:「Get Your Fight On」だ。

L:「Get Your Fight On」をかなり早い段階でレコーディングしたんだけど、違う音楽に乗せてだった。ヴォーカルがすごくいいのはわかっていた。あと、「Nasty」のヴォーカルもレコーディングしていて、それもいいできだった。でも、音楽はまだできあがってなかった。その後、どんなサウンドがそういったヴォーカルに合うのか徐々に試していった。そうやってできあがったアルバムなんだ。カット&ペースト、DIYのようなパンク・ロック・スタイルで作った作品だ。ある1曲を少し手がけてみては、ブレイクダウンだけができあがってる曲があって、それを「Get Your Fight On」に付け加えてみたら、突然満足のいく形になった、といった感じで曲は作られていったんだ。面白い方法だ。今までとは違う方法で作られたんだ。

M:ライヴで「Poison」のあとにプレイしてたトラックがあって、それはビートで、ドライヴするようなビートで、そこにはギターがあって、俺はそういった方向性がいいと思ってたんだ。このアルバムはなんとなくそういった方向性になったけど、もっとハードなものになった。だいぶ前にそう思って、"こういったスタイルで音楽を作ったらいいんじゃないか?"とメンバーに言ってたんだ。今の俺はそういった音楽に興味を持っている。「Get Your Fight On」みたいな耳障りな感じのサウンドだ。自分が聴きたいと思ってる音楽だ。そういう音楽は存在しなくて、そういう音楽を作ってるバンドはあまりいない。だから、未だにRAGE AGAINST THE MACHINEを聴いてるよ。

L:俺たちはRAGE AGAINST THE MACHINEが大好きなんだ。

M:まだ、そういった音楽を探してるところで、ラッキーにも俺たち自身がそういった音楽を作ってるんだけどね。

L:ROYAL BLOODにも何曲かいい曲があるね。

M:そうだな。

L:サウンドがいい。

M:うん、そうだよな。10月にアメリカにいたんだけど、アートワークに興味をそそられるような音楽ってあるだろ。

L:あるよな。それでチェックしてみたのか?

M:レコード店にいて、"なんだ、これ?"って思ったんだ。それで、チェックするためにそのアルバムを買ってみた。アートワークが気に入ったからなんだ。でも、彼らのサウンドも気に入ったよ。

L:それに、彼らはイギリス人なのも嬉しいね。彼らが成功しているというのはいいことだ。